ガンマ値を知る②
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写真や動画の色が
《暗すぎたり》《明るすぎたり》したことは
ありませんか?
それ、実は『ガンマ値』が関係しているかもしれません
この記事では《ガンマ値とは何か》
理解を深め、どの様に調整すればよいかを
解説していきます
早わかり
お急ぎの方は
《ガンマ値を知る①》の記事をご覧くださいまし
⚫︎⚫︎ 本編の始まり⚫︎⚫︎
ガンマ値を補正する とは何か
まずガンマ補正とはすごく簡単に言うと
モニターの「明るさ」「コントラスト」を
調整する機能です
ガンマ値を最適化するとも呼べれます
この様にガンマ値が違うだけで、
それぞれの写真、映像の印象は変わってきます
印象が変わってくる要素
モニター
同じ写真でも
「自分が見ている画面の写真」
と
「ほかの画面の写真」、
印象や映り方が違ってる事はなかったでしょうか?
それは、それぞれの画面で
表示させているガンマ値が違っているからです
(
正確には、ガンマ値以外に、
【色域設定】
【ディスプレイの色の自動最適化等】の
影響もあります
)
周りの明るさ
しかも、人が画面を見ている周りの環境は
一定ではありません
《 昼間のオフィス内 》
《 薄暗い部屋の中 》
《 真っ暗なホール 》
《 公園のベンチ 》
など様々です
ガンマ補正の基準、ルール
そんな中、このガンマ補正に関して
基準、ルールがあります
そのルールに影響してくるのが
●人の目
●現実世界を切り撮る、カメラ
●写真、映像のデータを扱うOS
●写真、映像を表示させるモニター
であります
ガンマ値の事を調べたらよく見る数値があると思います
0.45 1.8 2.2 2.4 2.6 BT.1886
これらは、ガンマカーブの数値であり
これらの数値の関係性を理解しておかないと
写真や映像に【明るさ】のズレが発生して
思い通りの写真、映像の色を
他の人に見てもらえません
ガンマ値の基準
ガンマ値は
《カメラをつかって現実を取り込む時》
《モニターを見る周りの明るさ》
《メディア閲覧目的》
《業種、業界》
によって設定が変わってきます
【0.45】
➖現実世界を
カメラに取り込む為のカメラガンマ値
【2.2】
➖明るい部屋で使われる
➖最も一般的な値、多くのモニターに設定されている
➖印刷業務、DTP(Desk Top Publishing)
映像制作、医療業務、CGI業界、ゲーム業界、
文書作成、ネット検索、テレビ視聴、など【2.4】
➖薄暗い部屋
➖映画、ドラマを主に見ているテレビ
(2.4の勢力が伸びつつある)
➖️映像制作、放送業務、CGI業界、ゲーム業界【BT.1886】
目的は【2.4】と同じ考え
暗部が【2.4】より、なめらかである【2.6】
➖真っ暗な部屋
➖️映画館
➖映像制作、映画制作、CGI業界
ガンマ補正が行われる理由
人の視覚
ではまず
ヒトの視覚はどの様に光を感じているのでしょうか?
虹彩(こうさい)
ヒトの目には光が入ってくる量を調整する
【虹彩】という部分があります
【虹彩】は光の入ってくる量を
筋肉が収縮して網膜に入る光を
オートマチックに調整しており、
生きている上での理、生理現象です
視細胞
色や明るさを感じて脳に情報を送る細胞
【視細胞】があります
【視細胞】は網膜にはびこる細胞
視細胞には大きく2種類に分かれています
光を感じる【桿体(かんたい)細胞】
色を感じる【錐体(すいたい)細胞】
錐体細胞には3種類あり
L錐体、M錐体、S錐体
これらは主に色の情報を司っています
もう一方の
桿体細胞は1種類で、光の明暗を司っています
この桿体細胞、視細胞の中で1番多くはびこっています
ヒトの視覚機能
この様なヒトの視覚機能ににより
ホモ・サピエンス(ヒト)は暗闇の中で
光が一つ、二つと増えるたびに
『あかりが増えた!』と感じます
しかし、
明るい場所であかりが一つ二つ増えようとて
『明るくなった』とは認識しません
この感覚が、ガンマ値(カーブ)に影響しています
例えば
0%〜100%の光があるとします
その光を20%放出した時に
ホモ・サピエンスは思います
「もう50%の光やん」っと!
その様に
ホモ・サピエンスの視覚のデータをとると
下のようなグラフが表せます
そのように
ヒトの視覚の特性を考慮して
ガンマカーブは作られるのであります
しかし現実世界の光は
リニア(直線的)に眩しくなっていくものです
カメラのガンマ値
この現実世界をと切り込むために
現在はデジタルカメラが主流
カメラには光をデジタルに置き換える
デジタルセンサーが搭載さております
このデジタルカメラのセンサーの光の取り込みは
本来リニア【1.0】(RAW)に取り込む事ができます
しかし
《カメラの性能》や《扱いやすさ》、
《モニターのガンマ値》を考慮して
カメラのガンマ値は【0.45(1/2.2)】です
⚠️️ここではBT.709上の話しで、Log撮影はまた違う値を使っているそうです⚠️
モニターのガンマ値
では今度はモニター側の話をしましょう
【ガンマ値の基準とルール】でも書きましたが!
モニターのガンマ値は【2.2】が、最も標準で
一般的に多くのモニターで使われているガンマ値です
【1.8】は昔にMacパソコンで印刷業務をする時に
使われていました
(現在のMacパソコンは【2.2】になっています)
次に【2.4】は映像制作、放送業界で
よく使われているガンマ値です
そして【2.6】は映画制作で使われている
ガンマ値です
*さらに最近では【BT.1886】というアタイがあります
これは【2.4】の改良版で、
【2.4】だと暗部のグラデーションが滑らかではない為
滑らかに表示させるために【BT.1886】が登場しました
(図では【BT.1886】の記載はナッシングです)
システムガンマ
(トータルガンマ)
システムガンマとは
《カメラ側のガンマ値》
と
《モニター側のガンマ値》
を掛けて出された結果のガンマ値です
(
【カメラガンマのべき関数】に
【モニターガンマの逆関数】を
適応させる事でシステムガンマ値が
計算できる
)
(カメラ)✖️(モニター)🟰(システム)
という具合に計算を行い
例えば
0.45 ✖️ 2.2 🟰 0.99(約1.0)
0.45 ✖️ 2.4 🟰 1.08(約1.1)
0.45 ✖️ 2.6 🟰 1.17(約1.2)
という感じで!
システムガンマ値
【1.0】
最も一般的に表示されおり、多く使われている
ほぼリニアに表示されて、現実に理想です
【1.1】
【1.1】は多くの人の目にモニター越しで見やすいと
評価を受けています
ある意味、こちらが人の印象の理想です
【1.2】
映画業界で使用されているので、
暗いの部屋でモニターを見ているため
理想のシステムガンマ値である
《
基本映画業界では独自の表示方法なので
あくまで目安です
》
ヒトの目に写る
そして最終モニターに表示された映像は
現実の光を模した映像となり
ヒトの目に写ります
用語解説
Rec.709 :
【Recommendation ITU-R BT.709】の事で、BT.709も同義語であるOETF :
Optical-Electo Transfer Function
光を電気信号に変える機能EOTF :
Electro-Optical Transfer Function
電気信号を光に変える機能OOTF : Opto-Optical Transfer Function
カメラに納めた光と画面の光を合わせた機能
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