ピノコを宿した40手前のおっさんが婦人科に通う話 5
親にいつ言おうかと2、3日が過ぎたころ、母親から電話がかかってきた。
なんか泣いている。
「お父さんが病気になった。説明するから家に来てほしい。」
嫌な予感しかしなかった。
実家には週末に行ったと思う。
兄も交えて話を聞いた。
父親ががんになったという。
治療のためにすぐ入院するそうだ。
自分のことがあるのでしっかりと話を聞けなかった。
いろいろ治療の話を聞いたがあまり覚えていない。
とりあえず話が終わって帰宅した。
さあ困ったぞ。
いつ自分の話をするか。
話を聞いた親はどう感じるのか。
特に母親だ。
一気に二人ががんとなったら倒れてしまうのではないか。
こっちはまだ確定していないけど。
いろいろ考えた結果、次の日に兄へ電話して家に来てもらい、自分の症状を話して、親にどう話すか相談した。
兄は迷うことなく言った。
「今から実家行くぞ。そんで全部説明しろ。」
そのまま車に乗せてもらい、実家へ行って親に説明した。
驚いてはいたが取り乱したりもせず、しっかり聞いてくれた。
本心はわからないが、見る限りは大丈夫そうだったので、兄に家まで送ってもらい、まだ夕方だったけど疲れたのですぐに寝た。
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