先祖の供養をどうすんねん…という話 その1 お墓を開けました(>人<;)
結論から書きますと、様々な理由から、実家のお墓を法要等無く自分たちで開け遺骨を入れたというお話です。本人たちにはやむにやまれぬ事情があるのですが、不謹慎だと思われる方はお読みにならないでいただけると助かります。
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ドン引きされるか叱責されるかの二択しかないので、リアルの友人知人には明かせていない話。
墓じまいだとか、直葬だとか、永代供養だとか、これまで画一的だった供養の方法が、バリエーションに富んできた。
このあたり(札幌から内陸に100キロの寒い地)でも、公営の合同墓ができたようで、こんな地方都市でも…時代の流れだなあとつくづく思う。
関西出身、在住の父親は長男で、わたしはその長子(男児なし)なので、そのうち墓や仏壇をしまうか、合併するかをせなあかんのやろう。わたしは地元の関西から離れて暮らしているので、関西に住んでいる私以外の誰か(いとこたちとか)が、祖父母の墓をこの先も管理してくれたら楽なんだけど、そんな気が利いて、経済力も時間もある奇特な親類は多分いない。
母方はといえば、祖父母亡き後、次の世代は男子が没していて、娘(おばと母)が存命である。
もともと母方の祖父母の家は、正月は地元の神社でお詣り、お葬式や法事はお寺でという、ごく一般的な日本人家庭だった。だから、家には神棚と仏壇が同居していた。
しかし長子の伯母が、結婚後様々な事情からマイナー宗教の信者となったもんだから、先祖供養の観点から考えると、途端に話がややこしくなってくる。
割と最近亡くなった祖母の葬儀は、
「お寺には任せられないから」
という伯母の主張で無宗教の家族葬となった。
それはそれで全然構わない。親戚一同で食事をするだけの会は、気楽で良かった。
しかし伯母が、お経は困るとか、お坊さんは呼べない(宗教的な理由で)から、お墓には入れられないとか言い出して、結局しばらくの間、自宅に祖母の遺骨を置いていたらしい。
そのまま数年が過ぎて、去年の夏に入った母からの一本の電話。茶番劇の幕開けである。
「あのさー、お墓の開け方わかんないから、開けてみてくれない?やっぱり石だから重くて〜。できればオットさんもお願い。」
?????
はあ?盗掘?
と私が思わず答えても、誰も私を責められないでしょう。
電話は続く。
「姉(伯母)が、お寺は信じてないからって放ってあったんだけど、おばあちゃん死んでからずっとお金払ってなかったから、こないだお寺の納骨堂解約されちゃってさー。入ってたお骨を引き取りに行ってきたのよ。家に置いとけないから、それをお墓に入れようと思って。」
納骨堂って解約されんのね。そりゃそうだ、供養をしていた側が全員故人となって、お金を払う人がいないならともかく、すぐ近所に関係者が生きてて、わかってて無視してんねんもん。それぐらい払えよ…。っていうか放置すんな親戚一同で折半するとかあるやろ方法は色々ちゃんと言うてくれよ。
わたしは、ほとほと呆れた。だいたいあのお年寄り達は、常日頃から、面倒なことは全て先送りして、結局多数の関係者に手間をかける、甚だ迷惑なヤツらだと認識していた。もっと早く手続きすれば、こんなことにはならないのに。「放置しないで、さっさと解決した方がいい、必要なら私がやるから」と、これまでに複数の物事について、何度も何度も口を酸っぱくして言い続けてきたのに。
それをまるっと全無視した挙句、ここへ来て墓を開けたいから手伝って欲しいって…。
とりあえず、お墓なんて開けたことないし、そこへ遺骨を入れるなんて、いくら親族のものでもかなり抵抗がある。素人に開けられるもんなのかもわからない。
だいたい、勝手にお墓に骨を入れてもいいのか?ネットで調べたら、埋葬許可証が必要とか書いてあるけど?勝手に埋葬したら違法?どうなの?
オットと一緒に、まずはお墓を見に行ってみた(物理的に開けられるかどうかという視点から)。狙いは、素人には開けられないから、ちゃんと専門の人(この場合お坊さんだけど)にお願いしようと提案するためだ←プランA
しかし、我々の期待に反し、驚くほどお墓はすんなり開いた。
いかん、押したら開いてしまった。これではプランAを提案できない。とりあえず閉める。
そこで即座にプランBを思いつき、その場(お墓の前)で母に連絡する。プランBは「お墓は、簡単開いたので、貴方達でも開けられます。つきましては、自分たちで開けて、お骨を入れなさい。なんならこのまま開けとくから、入れたら閉めといて。」という提案をしてみる。
母「今、今行くから!そこで待ってて!五分で行くから!」
だってよ。
常日頃から、腰が重く、めまいがするとか、頭が痛いとか言って、何をするにもどう転んでも素早く行動できないあの人達が!
本当に3分で来ました。人間、やればできるんですね。
スーパーのカゴにすっぽり入る「マイバッグ」みたいなやたら大きな袋を下げている母。アレにアレが入ってるわけやな。そして、その後ろからよろよろついてくる伯母。やたら明るい声で、
「あらー、二人ともごめんね〜。助かるわあ!」
だってよ。
助けるなんて言ってない!
なかなか本題に行き着かず、長くなってきたのでその2につづく!
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