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マーケティングリサーチャーがリサーチ以外に学ぶべきことをnoteでまとめてみます(会計・財務編)③

マーケティングリサーチャーは、もはやリサーチだけを知っていればよい時代ではありません。クライアント企業の意思決定に深く関与し、リサーチの価値を最大限に発揮するためには、ビジネス全体の理解が不可欠です。

本シリーズでは、マーケティングリサーチャーがリサーチ以外に学ぶべき領域を整理し、どのように活用できるのかを考えていきます。
シリーズ概要
① 会計・財務(本記事)
② クリエイティブ
③ PR(Public Relations)
④ コミュニケーション能力

今回は、会計・財務の知識を身につけるべき理由とその活かし方をまとめてみます。まだ勉強中の身なので、アウトプットという意味も込めて。

会計・財務(全4回)
マーケティングリサーチャーにとって、財務・会計は専門外と思われがちです。しかし、リサーチ結果が企業の経営判断に与える影響を理解するためには、財務・会計の知識が不可欠です。

本シリーズの流れ
1.なぜマーケティングリサーチャーが財務・会計を学ぶべきなのか?
(本記事)
2.マーケティングリサーチに役立つ基本的な財務・会計知識
(PL、BS、CFの理解)
3.リサーチ結果を財務視点で評価する方法
(ROIやLTVの活用)

4.マーケティングリサーチャーの財務リテラシーが武器になる理由
(経営層との対話力向上)

第3回:リサーチ結果を財務的な視点で評価する方法と財務リテラシーの重要性

概要
リサーチ結果を「売上に貢献したか?」だけでなく、「利益にどのように影響したか?」という視点で評価する方法を解説し、財務・会計の知識を身につけたマーケティングリサーチャーがどのように価値を発揮できるのかを考察します。

ポイント
・ROI(投資対効果)を測るための考え方
・マーケティングKPIと財務KPIの連携
・「このリサーチは本当にビジネスに貢献したのか?」を考える視点
・「数字が読めるリサーチャー」は経営層との会話ができる
・財務リテラシーを持つことでキャリアの幅が広がる

1. ROI(投資対効果)の基本

ROI(Return on Investment)は、リサーチやマーケティング施策がどれだけの利益を生んだのかを測る指標です。

具体例
広告投資 100万円 → 売上増加 500万円 → 利益 150万円
ROI = (150万円 ÷ 100万円)× 100 = 150%
これは、1円の投資が1.5円の利益を生んだことを意味します。

ポイント
リサーチ結果を活用し、ROIの向上につながる意思決定を行うことが重要。
定量的な数値をもとに、リサーチの有効性を評価する。

2. CAC(顧客獲得単価)とLTV(顧客生涯価値)の関係

CAC(Customer Acquisition Cost)とLTV(Lifetime Value)は、顧客獲得と収益性のバランスを評価する重要な指標です。
具体例
広告費 50万円で500人の顧客を獲得 → CAC = 50万円 ÷ 500人 = 1,000円
顧客のLTVが5,000円の場合、CACを上回るため利益が出る

ポイント
CACを抑えつつLTVを最大化するリサーチが重要。
どの施策がLTVの向上に寄与したかを定量的に分析する。

3. ブランド価値と財務評価の関係

ブランド価値は、短期的な売上だけでなく、長期的な企業価値向上に寄与します。
具体例
リサーチをもとにリブランディングを実施し、長期的に売上が増加
ブランド認知度が向上し、価格競争から脱却することで利益率が向上

ポイント
企業価値向上につながるリサーチの役割を理解する。
定性調査と財務指標を組み合わせてブランド戦略を評価する。

4. 財務リテラシーがマーケティングリサーチャーの武器になる理由

1. 経営層は「マーケティング効果」を財務的に判断している
・企業のトップ層は、マーケティング施策の成果を財務指標で評価する。
・「売上」だけでなく、「利益」や「ROI」にどのように寄与したのかを説 明できることが重要。

2. 数字に落とし込めるリサーチャーは重宝される
定性調査と定量調査を組み合わせ、財務指標と紐づけられるリサーチャーは価値が高い。
・マーケティング施策の影響を数値化できることで、経営判断に活用されやすくなる。

3. マーケティングリサーチ × 財務のスキルセットが強い
例:「市場調査 × 財務分析」で事業計画に貢献
・マーケティングだけでなく、事業戦略全体に影響を与えるリサーチが可能になる。

4. リサーチ結果を「経営判断」に直結させるスキル
「この調査の結果を踏まえ、次にどんな意思決定ができるか?」という視点を持つことが重要。
・経営層に対して、リサーチの成果を分かりやすく伝える力が求められる。

まとめ(シリーズの狙い)

このシリーズでは、マーケティングリサーチャーが財務・会計を学ぶことで、以下のような強みを持てることを伝えます。

✅ リサーチ結果を「ビジネス視点」で語れるようになる
✅ ROI・財務指標を絡めたマーケティング戦略提案ができる
✅ 経営層との会話がスムーズになり、意思決定に貢献できる

マーケティングリサーチャーにとって財務・会計の知識は、単なる補助スキルではなく、ビジネスに直結する重要な武器であることを理解することが重要だと思いますので、自学に励みます。

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