【看護学生向け】 「卒業したらまず大きな病院で」という呪縛

アクセスしていただきありがとうございます。
今回は、「今年卒業を控えた看護学生さん向け」ということになると思います。

タイトルにも書きましたが、多くの学生さんは教員などに
「卒業したらまずは大きな病院で学んだ方がいい」
みたいなことをよく言われていると思います。
私ももちろん言われてきました。
でも、これって一体どうなんでしょう。それが絶対に正しいのでしょうか。
自分の体験も踏まえて考えてみました。

学生最終年で、就職先を迷っている。
行きたい就職先があるのに、教員から呪縛のようなアドバイスを受けて迷っている。
そんな方々に届くといいなと思います。

< ① 病院に入っても、必ずしもマルチな看護師になれるとは言えない。 >

いきなり暗い言葉ですみません。でも現実です。
これまで看護師として働いて、上のような呪縛は必要ないと感じています。

さて、病院に就職したとしても、学ぶことができるジャンルは限られていると思いませんか?
たとえば、整形外科病棟に配属になったとします。そこでは何が学べるでしょうか。
骨折?外傷?リハビリ?手術?包帯法?
運動器疾患にもちろん詳しくなることができます。他の病棟でも同じことが言えます。

ただ、看護師ってそれだけですか?
教員たちの言う言葉に、「看護師として基本を勉強してどこでも働けるマルチな知識を得なさい」という意味が隠れていたとしたら、果たして単科の病棟にいてそれを達成することはできるでしょうか。

もちろん、病院で学べることはたくさんありますし、一つの分野の深い知識を得られることには間違いありません。
でもそれだけで、「どんな人もどんとこい!!」な看護師になれますか?
異動を待っていたら、あっという間に歳をとりますよ。転職はエネルギーも使います。非効率的です。

< ② 学習の方法は、一つではない。 >

病院に行けば、たくさんの先輩看護師や先生方、その他コメディカルの方がいます。直接教わることも当然多いため、必ず知識の一つになるでしょう。

では、それ以外の場所からは知識を得ることは全くできないのでしょうか。

いま、あなたが手にしているものはなんですか?
そう、スマホ、pc、タブレット、そして色々な書籍があるじゃないですか。
そこから学ぶことも大いにできます。

私は、はじめの記事にも書きましたが、病院での実労働期間はほとんどありませんでした。
施設では、先輩看護師も十分な数はおらず、就職して3日で独り立ちでした。
そんな切羽詰まっていて先輩からほとんど教えてもらえない状況の中でどうしたのかというと、pcと書籍です。
まずは書籍で基本的な知識を身につけ、pcから先生方が個人でされているブログなどを参考に知見を得たり、jstageで研究を検索して新たな知識を得たり。
今でもそれは当然続けています。
そのおかげで、今は施設高齢者の健康管理を任され、エビデンスに基づいて日々奮闘中なわけです。十分働けるんですよ。

病院では、わからないところは先輩から宿題を出されます。特に新人の頃は、サービス残業の後にヘトヘトの体に鞭打って寝る時間を削ってその宿題をするわけです。
結局はそこでも自主学習が必要なんです。
その受け身の学習を、いかに自主的にできるか。
自分でどんな知識が必要か考えて得ることができる人
は、教員からの呪縛に縛られなくても確実に看護師はできます。

< まとめ >

どこの病院や施設、どんな分野に行っても、結局は自分がどれだけ自主的に学習するかが知識の深さを決めます。
ということは、「必ず病院で」という呪縛に縛られる必要はないと考えています。

少しスケールが大きな話になりますが。
人生の時間は限られています。働く場所は自分で決められる時代であり、それが強みでもある資格です。
自分がどこで働きたいか、しっかりとその気持ちを大事にしてあげてください。

ぶっちゃけ、病院看護師は夜勤で身を削ればお金はもらえますが、サービス残業を含めるとかなりコスパが悪い。人生の有限の時間をそれだけに費やすのは勿体無い。
…これについては、話が逸れるので別の機会にでも。

もちろん、やる気に満ちて「病院でバリバリ働きたい!」「認定看護師を取るんだ!」などの明確なキャリアプランがある方は、それもあなたの気持ちですので大事にしてあげてください。

ではまた。


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