えのぐ ワンマンLIVE2020 -次章- 1日目レポート
2020年8月8、9日にヒュリークホール東京(有楽町)にて、VRアイドルえのぐ(鈴木あんず、白藤環、日向奈央、夏目ハル)のライブ『ワンマンLIVE2020 -次章-』の1日目が開催された。前回の2周年記念ライブ『enogu 2nd Anniversary Live -Colors-』も同じヒューリックホール東京で2月16日に開催されたので、実に半年ぶりのリアルライブである。
昨今の新型コロナウィルス感染症の渦中で、Vtuber・Vsingerがリアルライブを配信ライブに切り替えている中での現地開催。本当に開催できるのかと心配していたが、無事に新衣装お披露目のための1日目が8日に開催され、本日には全編生バンド演奏の2日目が開催される。
会場とライブ自体は感染症対策がしっかりなされており、会場に関して言えば入場前の体温測定・手指の消毒。物販列を作らないために事前物販。座席も一つ飛ばしで設定されており(そのため、会場を満員にすると言っていた白藤環の目標を正確には叶えられなくなったが)、三密と接触の回避が徹底されていた。
ライブに関しても公演中のスタンディングおよびコールは禁止と決められ、ライブの合間には会場を換気する時間も設けられていた。
開始前こそ、コールが出来ないライブを全力で楽しめるのか?自宅で配信で観て自由に盛り上がった方がいいのではないか?など思っていたが、
とにかく、メチャクチャに楽しかった!!!
ライブ前に思っていたことなんて、全て杞憂だった。
むしろコールのことを意識しなくていい分、自由にじっくり音楽とえのぐのパフォーマンスを楽しむことができた。そんな、えのぐのワンマンライブのレポートを簡単であるがお届けしたい。
今回のライブのセットリストはコチラ。
OP e☆Jump!→Dream!!アレンジ
1.e☆Jump!→Dream!!
2.Brand New Stage
3.栞
MC①(新衣装ファッションショー)
4.常夏パーティタイム
5.YeLL for Dear
6.スタートライン
MC②
7.Welcome to live(新曲)
8.午前0時のプリンセス(新曲:あんず&ハル)
9.無敵のヒーロー(新曲:環&奈央)
MC③(新曲の考察)
10.ギザギザコミュニケーション(ライブ初披露)
11.絵空事
12.Colors
アンコールとラストMC
13.Original Color Girls!!!!(新曲)
14.えのぐ
Original Color Girls!!!!のMV
新曲4曲を含むオリジナル14曲。セトリを見ていただけるとわかるが、3曲歌ってMCというので1セットのような形になっている。ここでえのぐの凄いところは、3曲全力で歌って踊った後のMCで息切れひとつしないところ、そしてMC中に給水しないところである。逆にこちらが心配になるぐらいであるが、今まで僕が見た限りではライブ中のステージ上で1回も水を飲む小休止をしたことがない。以前、配信の企画で体力測定をしていたが、小さく華奢な体のどこにその体力が眠っているんだと思わせるぐらいの記録を叩き出していた。基礎レッスンをしっかり積みそれを全力で発揮できる点もえのぐの魅力であると思う。
OP e☆Jump!→Dream!!アレンジ
1.e☆Jump!→Dream!!
2.Brand New Stage
3.栞
OPには『e☆Jump!→Dream!!』のアレンジinstが使われていた。観客は思い思いの色のサイリウムを振っており、会場内のテンションが上がっていくことを感じさせた。
「行くぞ!えのぐー!!」の掛け声とともに始まったのは『e☆Jump!→Dream!!』。1曲目にふさわしく、4人体制になったえのぐの自己紹介を兼ねた彼女達の可愛らしさがつまったキラーチューンだ。キノシタさん作詞・作曲のこの曲は本当に聞いてて「楽しい」という感情が爆発する。
そこに続くのは『Brand New Stage』。2018年12月に初公開したメジャーデビュー後のえのぐ新しい一歩を象徴させる歌詞がある前向きなアイドルソング。
間奏ではコール&レスポンスが行われ、会場では声が出せないのでメンバーのカラーに合わせてサイリウムを振っていた。ラスサビ前で夏目ハルが歌詞をアレンジして「とびきりの ライブにしようね!」とジャンプしていたのがとても可愛かった。
3曲目は『栞』。この曲は2019年4〜12月に日本各地で行われていた『えのぐに逢いに恋』の集大成として発表された。えのぐが今まで出会った人達との奇跡とその感謝を歌った疾走感たっぷりのバンドソングだ。『栞』は曲中に右手を高く上げ、えのぐとファン皆んなで「うぉーおーおーおーおーおー!」と歌うことで完成する曲なのだが、会場ではきっと全員が心の中で叫んでいたと思う。3曲目にしてすでに会場の一体感が最高潮になっていることを感じた。
MCの1回目は2年ぶりに新しくなったステージ衣装について。キービジュアルで事前に新衣装は公開されていたが、実際に目の前で新衣装を着て動く彼女たちを見るととても感動した。みんなそれぞれの個性が表現されていて、より可愛くて綺麗で大人っぽくなった。
MC①(新衣装ファッションショー)
4.常夏パーティタイム
5.YeLL for Dear
6.スタートライン
たまきちゃんの「皆さん私たちと一緒にまだまだ熱くなってくれますかー??」という問いかけで締められた1回目のMCを挟んでの4曲目は、『常夏パーティタイム』。2019年8月の『TOKYO IDOL FESTIVAL 2019』で初公開されたえのぐの夏曲である。会場全員がタオルを回す光景は何度見ても感動するし、これがとにかく楽しくて腕が痛くなるぐらいにタオルを回した。また、この曲は振り付けも細かくて可愛いので是非注目して見て欲しい。
真夏になった会場に流れた5曲目は『YeLL for Dear』。「がむしゃらな君」に送る応援ソング。前向きな曲が多いえのぐの中でも、ストレートな歌詞でトップレベルに元気付けて貰える一曲だ。フォーメーションダンスも決まっていて見応えがあた。自分たちが輝いて頑張る姿を見せてファンを元気付けるという彼女たちの想いを汲み取ると、えのぐはVirtual○○ではなくて『アイドル』なんだって改めて思った。
6曲目は『スタートライン』。あんたまツイッターフォロワー1万人達成で涙で前が見えなくなったエハラミオリ作詞・作曲。2月の2周年記念ライブ直前に、活動休止中だった栗原桜子の引退が決定した折にえのぐに送られたこの曲。誰かの事を想って作られた歌が最高じゃないわけないんだ。曲中に「今 星たちが目指す彼方」という歌詞があるのだけど、新衣装のコンセプトが『ステラ(星)』というのを知っててあの歌詞を書いたのだとしたら、半年前にとんでもない爆弾を仕込んだものだ。
MC②(新曲の紹介)
7.Welcome to live(新曲)
8.午前0時のプリンセス(新曲:あんず&ハル)
9.無敵のヒーロー(新曲:環&奈央)
MC③(新曲の考察)
新曲と撮影・スクショOKの簡単なMCがされた後に、新曲である『Welcome to Live』が歌われた。アニメのOPと言われても納得してしまう前向きでエンカレッジさせてくれるバチバチなアイドルソング。コールは次の機会になってしまったが「Go for it!!」を皆で声を出したらとても楽しそう。
新曲のアウトロが流れる中、鈴木あんずと夏目ハルの2人が会場に残った。てっきりカバー曲でも歌うのかと思っていたら、ユニット曲の『午前0時のプリンセス』。まさかの新曲2つ目に驚いた上にこの曲はとにかく可愛い。脳内の語彙が可愛いで埋まるぐらい可愛い(語彙力)。サビで青と紫のペンライトが揺れるのがとても綺麗だった。ぱっしゅわっぱっぱっしゅわっぱっ。
続いての9曲目はこちらも新曲3つ目。白藤環とと日向奈央のユニット曲『無敵のヒーロー』。えのぐのムードメーカーの二人が歌うのは情熱的な応援ソングだ。歌詞がとてつもなくいい。
この曲は個人的にとにかく刺さりまくった。思い当たる節があるなと思って自分で過去のツイート探してみたら解釈一致すぎた。そりゃ泣くわ。
換気タイムを兼ねたMCでは新曲3曲に対するえのぐの考えを話してくれた。あくまでえのぐのメンバーの考察であることから、是非皆んなの考察を聞かせて欲しいとのことだった。ユニット曲はそれぞれの色が出ていてとても良かった。MV公開されるかわからないが、楽しみにしている。
10.ギザギザコミュニケーション(ライブ初披露)
11.絵空事
12.Colors
10曲目はライブ初披露となった『ギザギザコミュニーケーション』。2020年4月に惜しまれつつも閉館となったDMM VR THEATERのFINAL公演として撮影されたMVのダンスを、実際に生で見るととにかくカッコよくてテンションが上がる。会場ではベースが響きまくって自然と体が揺れていた。この曲のダンスも細かい振り付けを混ぜつつ4人がダイナミックに動き回るので、注目して見て欲しい。
続くのは『絵空事』。こちらもライブで最高に盛り上がるえのぐのバンドナンバーだ。「デビューして2年たくさんの壁がありました。でも!(あんず)。全部乗り越えて世界一のVRアイドルになるぞー!!(たまき)」と叫んだ鈴木あんずと白藤環のCメロ。ためを作って全員が注目した中でブレスを聞かせてから落ちサビを歌い始めた日向奈央。それを受け取って寄り添うようにハモる夏目ハル。ライブ終盤でもダンスのキレは冴え渡っており、今この瞬間が全力であることをえのぐのパフォーマンスが体現しているようだった。
『Colors』。2018、19年のえのぐを象徴する言葉としては『色』だと思っている。それを象徴する1曲だと思いながら聞いていた。「さよなら それは別れの言葉じゃない いつかまた会う日への合言葉さ」を初めとして少し切ない歌詞の中でも前気な気持ちが溢れていて聞いていて胸がいっぱいになった。『絵空事』→『Colors』のエモで畳み掛けるのは禁じ手。最高だからもっとやってくれ。
アンコールとラストMC
13.Original Color Girls!!!!(新曲)
14.えのぐ
Original Color Girls!!!!のMV
えのぐの姿が見えなくなると、アンコールを求めて会場では自然と手拍子が始まり、配信ではカラフルなコメントで彩られた。アンコール前のMCでは恒例のライブへのそれぞれの想いが語られた。
日向奈央は自粛期間で体力が落ちて不安だったと語っていたが、それを感じさせない全力ダンスだった。
夏目ハルは最高の夏になったかどうか会場と配信で問いかけた。会場は紫色のペンライトで、コメントは紫色でそれに答えていた。
白藤環は2周年記念とは異なる緊張を持っていたと語った。また、前回のライブでは100%楽しめなかっただろうから今回は100%楽しめた?と聞き、「たまきも楽しかったでーす!」と締めた。
鈴木あんずは2年前の衣装をお披露目した8月10日の1stライブを振り返った。その時のオリジナル曲は3曲だったが、それから2年「自分たちの曲だけで全部のセトリが埋まってるってすごい事だな」と言っていたのが印象的だった。これだけ歌ってもまだ歌っていない曲を持っているので、彼女たちの頑張りを改めて感じさせた。
アンコールとなる13曲目は3ヵ月連続MV公開のラストとなる『Original Color Girls!!!!』。ここに来てまさかの新曲に本当に驚いた。この曲もライブ1曲目と同じキノシタさんの作詞・作曲であり、えのぐの可愛いと楽しいがこれでもかと詰まっていた。「Look me! Look me! Looke me! Looke me! よそ見しないで」が可愛すぎる。
『Original Color Girls!!!!』はライブ終演後にMVも公開された。若手女優を起用して全編実写で構成されたMVは、えのぐの4人がそこにいて毎日を過ごしている事を感じられてとてもいいので是非観て欲しい。
『ワンマンLIVE2020 -次章-』の1日目の本当の最後の曲は『えのぐ』。これを聞かないとライブは終われない。2018年5月に声を震わせながらこの曲を歌い踊る彼女たちの姿からは想像できない程、堂々としたパフォーマンスであった。
こうして『ワンマンLIVE2020 -次章-』の1日目は楽しいと可愛いとエモいが溢れる中で幕を閉じた。前回のライブではライブパフォーマンスとしては最高の物だったと個人的には思っているが、えのぐもファンも全員が本意のライブではなかったと思う。今回のライブはそれを吹き飛ばし、間違いなく過去のライブを更新した『次章』に名にふさわしい最高に楽しいライブであった。
今日の2日目は全編生バンドで演奏されるライブが開催される。勿論、セトリも1日目とは違う。このnoteを読んで少しでも興味を持ってくれたなら、配信の冒頭の無料部分だけでも観て欲しい。えのぐは後悔させないパフォーマンスを見せてくれると確信している。
2020.08.09
Kei_Waga(@k_waretuma)