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キルギス通信Vol.15 2015年版 再発行
このキルギス通信は、筆者が2014年~2016年にJOCV(青年海外協力隊)のコミュニティ開発隊員として、キルギスのチョルポンアタ市役所で働いた際の日本の取引先や同僚に向けた月刊通信です。少し情報は古くはなりますが、キルギスらしさを十分感じていただける内容ですので、ご笑覧ください。
Саламатсызбы?(さらまっとすずぶ? 元気ですか? キル語)
日本はワールドカップが盛り上がっているところですが、ここウィーンでは、オーストリアが出場しなかったこともあり、静かな日々です。とはいえ、サッカーくじでは多くの人がドイツにかけていたため、日本の勝利は驚き、祝福、悲しみにあふれております笑
それではキルギス通信15号をお送りします。 PDF版はこちら↓
КЫРГЫЗ(キルギス)通信~大草原の小さな国から~ 2015.11.14発行
寒いけど、慣れたもんです!
あっという間に冬が来まして、キルギス人もすっかり冬の服装。町の様子はというと…下の写真をご覧ください…。
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そして、冬の風物詩ともいえるのが、かなりの高さのあるヒールのブーツで踊りまくるおばさん達。トイ(宴会)と冬のコラボレーションです。なお、田舎のキルギス人女性はお肌の手入れはしないのに、服装の意識は高いです。うーん、キルギス七不思議。
仕事はといいますと、以前の仕事にプラスして、アメリカのボランティアと地域の観光分野のボトムアップを図る組織の設立に勤しんでおります。自分の裁量で仕事ができることに幸せを感じている最中です。
さて、今回は、キルギスの顔ともいわれる「ボズウイ(ユルタ)」を特集します。
国の象徴のボズウイ!
キルギスの国旗の真ん中には、太陽とその中にはトゥンドゥックといわれる、ボズウイの天窓が描かれています。ボズウイとは遊牧民のテント。遊牧民であった彼らにとって、解体ができて運びやすいボズウイは遊牧生活のマストアイテム!でした。
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もちろん今でも夏の放牧地(ジャイロ)における住宅としても利用されています。キルギス人の多くはジャイロ(放牧地)のボズウイで休憩し、馬乳酒(クムズ)を飲むのを夏の楽しみとしているほどです。
また、お葬式やキルギスの様々なお祭りの時もボズウイが登場します。まさにキルギスの象徴であり誇りなのです。
さすが先人の知恵!
ボズウイを建てるのには、大人数人がかりでも3時間かかります。ボズウイには釘を利用せず、組木にはめこんだり、紐で結んだりとなんだかとても合理的!解体も時間こそかかりますが、とてもコンパクトになります。
また、ボズウイは見た目以上に頑丈。雨でも風でも壊れません。先人の知恵がたくさん詰まっているんですね!
ボズウイは、今でも全て手作りです。村の80%がボズウイ作りをしているイシククル湖南岸のクズルトゥー村では、職人が1ヶ月に1つのボズウイを丁寧に作っています。
時には直径10Mもあるボズウイの注文がくるだとか。今では、トルコやカザフスタンなどからも注文が来ます。ボズウイもグロバール化しているようです。
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<ボズウイ購入情報>
価格:400ドルで直径2Mのボズウイができます。ちなみに私の矯正が500ドル。意外に割安?!ただし、輸送費に制作費の倍以上かかります(汗)
なお、日本でボズウイを管理する際は湿気に注意!フェルトは湿気が大嫌い。すぐにかびてしまうので、梅雨時期は乾燥した所に保存しておきましょうね。
これで皆さんの夏の予定はキルギスでボズウイ泊が決定ですね!
コラム1 モンゴルのゲルとの違い
ボズウイとモンゴルの遊牧民のテント「ゲル」は同じ物を指しま
す。遊牧民が出自な彼らの移動式住宅は地域によって名前こそ違
っても、形状は全て同じです。ただし、木材の種類や建て方が異な
ってくるという違いはあるようです。
ちなみにユルタとはロシア語での名称。キルギス語のボズウイとは灰色の家という意味で、フェルトが灰色なので、この名前で呼ばれています。
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コラム2 キルギスの台所
キルギス の家庭 料理の代表格「ドゥンダマ」
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肉とジャガイモ、にんじんなどを炒めてキャベツでふたをするキルギス風の肉じゃが。野外で豪快に作るのが粋!ピクニックの定番です。味はもちろんсонын! (ソヌン:おいいしい!)
1人前100ソム~(200円程度)
コラム3 キルギスクイズ
人との関係が密接なキルギスでは、電話は欠かせません。
会議中だってなんのその。あっ、もちろんプライベート電話です。さて、私の職場の24人の職員のうち、スマートフォンの使用者は何人でしょうか?
①3人
②12人
③20人
正解は次号にて!
コラム4 大草原のひとりごと
キルギスに1年も住んでいると、気づかないうちにキルギスに染まっていることってあります。
最近気づいたのは、シャワーの短さ。私の家はお湯が出ないので、アリストンと言われるシャワー用湯沸かし器のタンクにお湯をためて入ります。タンクに入る水の量が決まっているので、10分も入れば水が無くなる始末。それ故に自然と5分でシャワーが終われるようになりました。
その他、トイレが汚くても動じなくなったり、味付けが濃くなったり、キルギス語の変な口癖が身に付いたりと、キルギス化が着実に進んでいるなぁと意識させられる今日この頃です。
көрүш кончо!(ギョリュシュ コンチョ!また会いましょう)