2019年度SDGsモデル事業の報告書とガイドが公開されました
昨年度を通じて実施した、神奈川県「SDGs社会的インパクト評価実証事業」の報告書とガイドが神奈川県のホームページに公開されました。
昨年度やったこと
神奈川県SDGsモデル事業は、SDGs達成に向けた取り組みの可視化とファイナンスとの接続をテーマにした3年間の取組みで、昨年度はその2年目でした。主な実施内容は、以下のとおりです。
・「SDGs社会的インパクト・マネジメント ガイド」作成
・SDGs社会的インパクト・マネジメントの実証事業(3件)
・5ヶ月間、計10回にわたる実践研修(63社応募、25社参加)
・「日本における社会的インパクト・マネジメントの現状2019」と題した実態調査
・SGDs×インパクト×ファイナンスの接続に関する動向調査、提言
「SDGs」と「社会的インパクト評価/マネジメント」と「ソーシャルファイナンス」という3つのピースを融合させて、新しい金融のあり方、事業のあり方を創っていくという、とても難しく、その分、大きな意義のある取組みでした。
ガイドを3つ作りました
企業の間でSDGsへの取り組みが広がる中、今後はその質や中身が問われてくると考えられます。社会的インパクト・マネジメントは、企業が「既存事業とゴールとの関連づける」段階(SDGs経営の入口)から、「本業を通してSDGs達成に貢献している」段階(真のSDGs経営を実践)へと上がることを助けるツールです。
このSDGs社会的インパクト・マネジメントを実践するための手引きとして、今回は、導入編・実践編・事例編の3つをつくりました。
「既存事業とゴールとの関連づけ」という段階から一歩踏み出したい、と考える企業・金融機関の方々にぜひお役立ていただければと思います。
SDGsへの取組み、5段階
経営を通じたSDGsへの取組みを細分化すると、この5段階に分けられると本事業では考えました。
まずは「自分たちは今どこにいるのか?」という現在地を確認した上で、めざす段階に向けて「SDGs社会的インパクト・マネジメント」を活用いただければと思います。ガイドは、この段階に対応した構成となっています。
実践者の声
この事業の中では、実証事業や実践研修を通じて、約30社の方にSDGs社会的インパクト・マネジメントを実践されました。(うち18名の方が「神奈川県SDGs社会的インパクト・マネージャー」課程修了と認められました。)
企業や金融機関にとって、この「SDGs社会的インパクト・マネジメント」を実践する意味はどこにあるのか?について、この事業に参加された方たちはこのように語っています。
いまは、新型コロナやそれに付随した足元の課題が優先される状況ですが、その先に、「感染症の脅威がない」ことも含め、環境的・社会的・経済的に持続可能な世界をみなでつくることをめざし、この事業の成果が、多くの人や組織に活用いただければ嬉しいです。
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