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SDGsインパクト評価フォーラム・レポート 「SDGs×評価×金融」の実践(2)

「SDGs×評価×金融」のエコシステムを支える人材を
どう育成するか?

 今回は、前回に引き続き「『SDGs×評価×金融』の実践」フォーラムレポートの第2回として、当日のパネルディスカッションの様子をお伝えします。
弊社幸地がモデレーターを務め、新生企業投資株式会社 インパクト投資チーム シニアディレクターの黄 春梅氏、アルケア株式会社 ロコモ事業部 部長の関 良一氏、基調講演もなさった源 由理子氏が登壇し、それぞれの立場から主に以下の3点について議論が展開されました。

Ⅰ. 「評価に対する期待・メリット」

・社内での新規事業の資金確保としての評価(事業者)
・社会的インパクトのある事業は長期的にみて持続可能であるという判断ができる。また、評価によって資金を提供する根拠にもなる(資金提供者)
 社会的インパクト評価・マネジメントと資金が合致するような流れができつつある。

Ⅱ. 「評価を実施する上での障壁」

・評価プロセスの中でロジックを更新することで統計手法も変えていかなければいけない(事業者)
・社内での合意を得ることが難しいが、合意形成のプロセスを経ることで事業の見直しに繋がる
 評価を実施する上での障壁は、それを乗り越えることで事業改善に繋がる部分であるため、顕在化されマネジメントされるべき事柄である。

Ⅲ. 「『SDGs×評価×金融』のエコシステムを支える人材になるには」

・海外の類似事例を参考にするなど周辺関係領域の勉強をする
・資金提供者や事業者など様々な関係者と共に研修を行い、実際に合意に至るプロセスを経験する
 多様な関係者との協働の経験や自らの専門に止まらない領域への関心・積極的な知見の獲得が大切である。

評価からマネジメントへ

 一口に合意形成のプロセスを重視する、と言っても難しいですが、議論の中ではそれぞれの登壇者が、事業において経済性と社会性のどちらも追求していくことのできるような環境の整備のための、社会的インパクト評価からマネジメントという意識を持っていることが改めて明らかになりました。その中で、「SDGs」のような共通言語を用いることで協働の入り口の設計とゴール設定を行い、それぞれのステークホルダーの果たす役割を相互に理解しつつ全体の戦略を立てていくことのできる人材が求められています。

次回は、、、
SDGs社会的インパクト評価実践事業「実践研修」とは?
です。ここまで議論されてきたような内容を実際に学ぶ機会であると同時に、資本主義と社会的インパクトを結びつける計画の一端をお見せします!

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