神奈川県SDGs社会的インパクト・マネジメント実践研修【第2回】レポート
11月15日、前回に引き続き社会的インパクト・マネジメント実践研修の第2回が実施されました! 前回の記事はこちら
1.オープニング
まず冒頭20分、ケイスリー株式会社の千葉さんが前回の復習と「研修を受ける上での心構え」を語りました。
・研修を受ける上での心構え
学習効果を最大化するためのお約束です。①頭だけでなく、手をどんどん動かしましょう。②他業種・他の立場から学びましょう。③素朴な疑問、質問を共有しましょう。 研修を受ける中で気づいたこと・質問・モヤモヤは付箋に書いて「学びの庭」と題した模造紙に貼っていってください。
・前回の振り返り
前回はSDGsワークと共に「社会的インパクト・マネジメント(以下SIM)の基本プロセス」を学びました。SIMにはPlan計画策定、Doデータ収集、Checkデータ分析、Action意思決定への活用 という4段階のフェーズがありました。本日はPlan計画策定フェーズについて学習します。
・チーム内でのアイスブレイク
今後の研修では事業者・支援者・資金提供者の三者に協力してグループワーキングを行っていただきます。まずアイスブレイクとして、予め割り振られたグループの中で自己紹介とグループ名の決定を行ってもらいました!(決定したチーム名は以下、A班:かもめ B班:かながわブルー C班:カタマラン D班:SIMゴジラ)
2.社会的インパクト・マネジメントの基礎
・目的の明確化
社会的インパクト・マネジメント(以下SIM)に取り組む前に、なぜSIMに取り組むのかその目的の明確化が重要です。適切な計画を立てるためにも「目的」を明確化しましょう。一般的にSIMに取り組む目的としては事業改善・組織改革・社員の意識向上・資金調達・組織の外部または内部への説明責任 などがあります。皆さんがSIMに取り組む目的は何ですか?
【宿題】社会的インパクト・マネジメントに取り組む「目的」を明確化する。
3.アウトカム抽出の演習
SIMに取り組む目的は各自考えてもらうとして。。
SIMを行うためには「ロジックモデル」の作成というものが重要になります。このロジックモデルについては次回以降の研修でさらに詳しく学習して行きますが、このロジックモデル作成の準備として必要なのが「現状の事業の整理」と「最終アウトカムの設定」です。ここからは実際に手を動かして演習形式で学んでいきます。GREEN STANDARDSの事例を見ながら以下を整理していきましょう。
⑴現状の事業の整理
事業を「社会的インパクトの要素」と「経営要素」に分解してもらいます。「社会的インパクトの要素」とは事業が社会に与えるインパクトに関することで、「経営要素」とは事業者が事業を継続する上で必要なコストや活動のことです。通常は社会的インパクトの要素のみを元にロジックモデルを作成するのですが、今回の研修では金融との接続を考慮して「経営要素」についても考えていきます。
まずGREEN STANDARDSの事業を整理してもらいました。事業ニーズや背景・主な顧客・事業活動を洗い出し、整理してもらいます。
⑵社会的インパクトの棚卸
事業に関連するステークホルダーと、ステークホルダーに対して可能な介入、そして介入がもたらすアウトカム(成果)を書き出します。
⑶最終アウトカムの設定
書き出したアウトカム(成果)の中で最も重要なアウトカムはどれでしょうか? 事業の活動が変化を起こせる範囲の中で、最終的に達成したい目標=最終アウトカムを設定します。
⑷経営要素の棚卸
事業の経営に置けるステークホルダーと経営的価値を洗い出して整理しましょう。
4.個人ワーク(事業者、支援者)
先の演習で学んだことを元に、事業者自身の事業の整理とアウトカムの抽出を行ってもらいます。支援者は事業者のワークをサポート役に回ってもらいました。写真は自身の事業の整理とアウトカムについて発表している様子。
5.金融グループワーク(資金提供者)
事業者と支援者が個人ワークを行っている間、資金提供者の皆さんには別のテーブルに集まっていただき、社会的インパクト・マネジメントと金融の接続について議論していただきました。詳しい議論の中身についてはまた後ほど、、、
6.まとめ
第2回研修では社会的インパクト・マネジメントの計画策定フェーズ前半、事業の整理とアウトカムの抽出を行いました。事例を元にした演習と、実際に自身の事業について実践を行ってみていかがだったでしょうか?