僕がそんなにモテるわけ 第5話
〇〇:……
トントン
〇〇:……
トントン
〇〇:……
スゥー…
幸也:生きてるかぁ!!?
〇〇:ぎぃやぁぁぁぁ!!
幸也:あっはっは!
〇〇:鼓膜が破れる…
幸也:何回も叩いてるのに気づかないお前が悪い
〇〇:…え?
幸也:なーにチンケな顔してんだ?あ、元々か笑
〇〇:…すみません
幸也:急なモテ期に戸惑うか?笑
〇〇:そういうわけでは…
幸也:保乃さんも里奈ちゃんもあとインターンの子?なんだよそれ笑
〇〇:幸也…
幸也:なに?
〇〇:全員を幸せにする方法かどうにかして…
幸也:無いね
〇〇:あっさり…
幸也:全員を幸せに出来る方法があるならみんな人生幸せだろ?でもそうじゃない奴らもいるよな?お前ならわかるだろ?
〇〇:はい…
幸也:じゃあそういうことだよ
〇〇:……
幸也:いいか?選ぶ権利がお前にはある、人は選べるんだ、付き合う人もそうじゃない人も、たとえそれが辛い決断だとしてもな
〇〇:…うん
幸也:わかったならその人生の終わりみたいな顔するのやめろ、お前は生きてるんだから人生終わってないぞ笑
〇〇:ありがとう…
幸也:よし!外に食いに行くぞ!今日は立ち食いそばだ!
〇〇:え?そば?ラーメンが…
幸也:昼飯を選ぶ選択権はねぇ!
〇〇:選ぶ権利があるんじゃないの!?
ーーー
保乃:……
美玖:……
保乃:……
美玖:あの…
保乃:んん???
美玖:どうしてそんなに眉間にシワ寄せてるんですか?
保乃:え!?寄ってた!?シワ!?やだ!
美玖:いや、眉間にです…
保乃:あ…
美玖:考え事ですか?
保乃:し、仕事のね!?べ、別にプライベートのことじゃないんだから!!
美玖:プライベートのことなんですね…
保乃:ほにょ…
美玖:やっぱり仕事とプライベートを両立させるのって難しいんですかね?
保乃:私はわからない…
美玖:今まで彼氏さんとかできたことはあるんですか?ありますよね!保乃さん可愛いし!
保乃:……インターン中よ?
美玖:…頑張りますので頑張りましょう!
〜〜〜
恋愛とは
それに答えられる人なんているのだろうか
僕は人生で答えのない世界にいる
ゴールも無ければ勝手にスタートしている
探しても見つからないなにかなのかもしれない
ガルフ:なにを頭を抱える?
〇〇:うわ!
ガルフ:お前が望んでいたことではないのか?
〇〇:望んでいたというか…
ガルフ:いいか?痛みの伴わない変化というものは無いんだ。大多数がよくなっても少数には嫌われることもあるんだ。そこには何も誰も悪いわけではないんだ、わかるか?
〇〇:…わかりません
ガルフ:…じゃあ友達100人出来るかな?って言って出来たか?出来ないだろ?
〇〇:なにが言いたいんですか?
ガルフ:お前のことを好いてくれる目の前の人を大切に出来ないといつまで経っても自分が嫌いな自分のままだ、そして元の自分に戻るだけだ、それでもいいのか
〇〇:…
ガルフ:まぁ選べよ、人生は一瞬で決まって永遠に後悔することもあるぞ?お前の友達も言ってただろ?選ぶ権利があるって
〇〇:…はい
ーーー
久美とキスした日以降彼女から連絡は来てない
部屋の明かりは付いてるので彼女の気分的なものなのだろう
しかし僕は人生で初めてのキスをまさか幼なじみとするとは思わなかった
人の記憶は曖昧なものやはっきりしてるもの、全く記憶から消し去ってしまうもの、どれもあるが
〜〜〜
〇〇:…久美?
久美:……じゃ、そういうことだから
〇〇:え?わかんない…
久美:おやすみ!バタン!
〇〇:……
〜〜〜
僕の人生のほとんどに久美はいた
でもそれは隣同士で腐れ縁だと思ってる
今でもそうなのだが僕の勘違い?僕が彼女のことをそう思ってただけの思い込み?
ただそれくらい今の自分には彼女のことしか浮かばないのだ
…!…!〇〇!
〇〇:え?あ、マネージャー
マネ:なんだ?いつもよりもはるかにボケてるけど大丈夫か?
〇〇:すみません…
マネ:お前にお客様だ
〇〇:え?
こんにちは!
〇〇:え?里奈さん?
松田:お久しぶりです!元気でしたか!?
〇〇:え?あ、元気です、え?なんで?
幸也:話は俺からするから行くぞ
〇〇:え?なに?どういうこと?
松田:いきましょう!
〇〇:え?なに?なに?
幸也:この前の食事会がただの食事会なわけねぇだろ
〇〇:ん?え?
幸也:今度うちでCM作るんだよ
〇〇:え?CM?
幸也:まぁとりあえず入れよ
ガチャッ
保乃:あ!〇〇さん!
〇〇:うげっ!?ほ、保乃さん!?
幸也:おっと、広報はエース投入かよ笑
保乃:え…〇〇さん…その反応は私に会いたくなかったんですか?
〇〇:違う違う!そうじゃなくて!
保乃:え?じゃあ会いたかったですか?
〇〇:え?あ、その…
パンパン!
〇〇:え?
美玖:はいはい!イチャイチャ見せつけないでください!そんな暇あるなら準備しましょ!
〇〇:おえ!?金村さん?
美玖:私もお手伝いです!
〇〇:えーっと…
幸也:ぷっ…くくく…笑
〇〇:あ!とりあえず…座りませんか?里奈さんも!
保乃:里奈さん?
美玖:里奈さん?
里奈:初めまして!今回の映像担当します!松田里奈です!幸也さんと〇〇さんと仲良くさせていただいています!
〇〇:え"
幸也:あっはっは!仲良くしてるよね〜!笑
保乃:…
美玖:…
幸也:ん?冷たい空気?
〇〇:お腹痛い…
幸也:まぁ打ち合わせするか笑
保乃:あ、もう1人今回のマーケティングで手伝ってくれた方がいるのでお連れしますね!
幸也:お前生きてるか?
〇〇:人生で一番お腹痛い…
幸也:アイドルからの愛とは違うからな笑
ガチャッ
僕は神を見たことあるかと、聞かれたらあると答える、それはガルフがそういう存在だからだ
だからこそガルフに言いたい
〇〇:…終わった
保乃:今回のマーケティングでお世話になりました…
久美:〇〇…
幸也:は?
神は試練とイタズラ両方を与えることを楽しんでいるのでしょうが僕にはここを乗り越えられる自信なんてありません
幸也:おーい〇〇!!倒れるなぁ!!
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