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先生総出で聞きます!探究テーマ設定のために地域の魅力と課題を出してみよう
日時:2021年6月21日
場所:階上中学校
学年:全学年
概要:メンタリング
コーディネーター:加藤・成宮・三浦
6月21日、階上中学校にて探究学習のテーマ設定のためのワークショップを開きました。体育館にて全校生徒と行いました。
チェックイン
今回のチェックイン兼アイスブレイクは「おしゃべりの準備体操」ということで、隣近所4人で1グループに分かれてもらい「ここ1週間で一番笑ったこと」をお題に1人1〜2分でトークを回してもらいました。身体を動かすのと一緒で、トークも準備体操があると一気に「あ、しゃべっていいんだ」と空気が和らぎます。
さて、まず今日のねらいと流れを私たちコーディネーターから説明します。この中学校では「防災×◯◯」(◯◯には好きなキーワードを入れてOK)というテーマで探究学習を始めます。そのテーマ設定を大きく進めるのが今日のワークショップです。そのために、今日は地域に目を向け「階上地区の魅力や逆に足りないところ」を掘り起こして共有していきます。
グループワーク1「地域の自慢を考えよう」
まずは「階上自慢を考えよう」。3〜4人1グループで自由に話し合ってもらいます。今回はタブレット(iPad)とロイロノートというアプリを使いました。話し合ったことをロイロノートに記入していきます。ポイントは「過去の総合学習を思い出す」こと。小学校の総合学習から地域のことはたくさん触れてきている生徒たちです。小中の総合学習の接続を意識しました。10〜15分ほどの時間を取ります。
タブレットを上手く使って共有・可視化
グループワークの時間が終わると、ロイロノートでそのままスライドを提出してもらい、全グループのスライドをその場で全員に共有します(回答配信)。そこからコーディネーターが気になった回答をピックアップします。実際にその回答グループにマイクを渡し、口頭で説明もしてもらいます。
これがタブレットを使った理由です。大きい会場だと特にグループワークのあと「誰か発表して〜」と呼びかけても、なかなか挙手&発言しづらいです。タブレットを上手く使うと全体の共有・可視化がスムーズに進みます。一方、タイピングが不慣れだとそこで時間がかかったり、タブレットとにらめっこする生徒が出てきてしまうので、要注意ですね。例えば各グループに紙かミニホワイトボードを配り手書きで書いたものをタブレットでカシャッと撮って全体共有するのもいいかもしれません。
グループワーク2「地域をもっとよくするには」
続いて「階上をもっと良くするにはどうしたらよいか考えよう」。足りないこと、課題に感じていることを出していきます。同じく15分ほど取ります。ワーク1と同様、こんな感じ(下写真)で全体に共有できます。
先生も総出で聞きます
そして、このワーク2についてはさらに先生たちからも問いを投げかけてもらおう!と校長、教頭も含め教員総出でワークに入ってもらいました。私たちコーディネーター含め14ブースをつくり、グループごとにワークで話し合ったことを共有しにいきます。
先生たちからは「いいね!おもしろいね!」「なんでこう思ったの?」とさらに深掘るイメージで問いかけてもらいます。私のブースでは、「じゃあこういうアクションができるかもね〜」というアイディア出しまで行いました。
最後は、今日の気づきを振り返って、またロイロノートで提出してもらいます。海についてのテーマなどいくつか感想を全体で共有して、終了しました。
進化していく先生
後日、とある先生から「◯◯のとき、生徒からどう引き出せばいいのか」という質問をいただきました。普段、総合学習での地域探究に関わることのなかった先生たちも各ブースで生徒たちと相対することで、探究的な学びにつながる「問いかけ」「引き出し方」に興味を持っていただけます。
先生方はよく「我々教員はついつい教えようとしてしまうから、引き出すのが苦手なんだ」と卑下しておっしゃいます。でも、先生方は「生徒たちに教えるプロ」であると同時に「生徒たちと対話するプロ」でもあると思っています。なので、少し意識すればコーディネーター的役割・ファシリテーター的役割は発揮できるでしょう。先生が進化していく、ここがミソです。
(文・気仙沼市探究学習コーディネーター 加藤拓馬)