「幸せは、とるに足らない小さなもの」
幸せって、とるに足らない小さなものの積み重ねだ。
とるに足らない小さなものだから、目を凝らさないと見つけられなかったりする。
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今日は関東でも朝から雪が降っている。
めったに降らない雪を見られたことに、心が躍る。
妻は仕事だ。
一歳の息子が風邪をひいたため、僕ひとりで医院に連れていくことになった。
ここ四日間ほど妻が息子を連れて帰省していたため、こうして息子と二人で過ごせる時間が愛おしい。
※一応断っておくが、妻が帰省した理由は夫婦喧嘩などではない。
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医院はいつきても混雑している。
待ち時間は長いけれど、僕はこの「待つ時間」も好きだ。
待合室にあふれる人を眺めたり
慌ただしく歩き回るスタッフを眺めたり
壁にかかる掲示物を読んだり
退屈することなんて全くない。
一人の受付スタッフが、保険証の確認に僕のところに来た。
その受付スタッフが、綺麗な女性だったので少しばかり心が弾む。
膝の上の息子がその女性をずっと眺めていた。
僕はそのことに気付くと「めっちゃ見てるな~」と言って、女性と笑いあった。
本当に退屈することなんてない。
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料理にも、最近はまっている。
食べてくれる誰かがいると、嫌いだった料理も楽しく感じるようになる。
そんな変化に僕自身驚いていたりする。
今夜はピラフ、豚と茄子の味噌チーズ炒め、人参シリシリ。
人参をスライスするのに、あやうく指を2本スライスするところだった。
指は絆創膏まみれになったが、これはこれで楽しかったりする。
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雪が積もることはなかった。
妻が帰宅する。
家族3人で食卓を囲む。
息子がおそろしい勢いで人参しりしりを頬張る姿に笑い声があふれた。
本当に幸せは、とるに足らない小さなものだ。
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