(創作物語+GPT-3.5)「天尊輪」 Part1『老婆と少女』
これはまだ地上に人類が誕生するずっと以前の物語。
天界ではあまたの争いが繰り広げられ、天上人は疲弊していた。
そんな中で、天界には昔から言い伝えられている伝説がある。
「天尊輪」
その花を手にした者は、輪廻転生の輪から外れ、永遠の悟りを得られると言われている。
ここ天界の住人「リリアナ」は今日も一日の作業を終え、自宅に向かう。
リリアナ「ふぅ。疲れたわね」
友人「あなた相変わらず、手先が器用ね。私も欲しいわ、あなたのような器用さが・・・・」
リリアナ「あなただって、すごいじゃない。一度やり始めたら、ずっと続けられるんだもの。私には、無理。ところで、おばあちゃんは、どうなの?」
答えに苦しむリリアナ。精いっぱいの笑顔で答える。
リリアナ「大変だけれど、一緒に居られることが、楽しいよ」
やがて、自宅の前でリリアナは友人と別れる。今日も一日の仕事が終わり、自宅に戻るリリアナ。しかし、周りの近所の人たちの目は明らかにリリアナを蔑むように見ている。
近所の人1の声「(おい、あの少女、まだあの老天界人を匿っているらしいぞ・・・・)」
近所の人2の声「(あら、嫌だわ~。とっとと燃やしてしまえばいいのにね)」
近所の人3の声「(私、Celestial Wardens(セレスティアル・ウォーデンズ)に通報しようかしら)」
天界のルール その1
ここ天界では、ある一定の年齢になった老天界人を『集め保護する機関』がある。その名を【Celestial Wardens(セレスティアル・ウォーデンズ)】という。
その機関に一度保護されると、老天界人は家族の元には帰ってこなくなる。要するに、ここ天界では、目の前で老天界人が死ぬところを誰も観たことがないのである。
老天界人とリリアナ
リリアナ「ただいま~」
老天界人「・・・・・お帰り。今日は早かったんだね・・・・」
リリアナは帰るとすぐにカーテンを閉め祖母の身体を拭く準備をする。
老天界人「・・・・ごめんね。どうしても外の景色が見たくて・・・・」
老天界人の身体を一心に拭くリリアナ。
リリアナ「今日は、ご飯を食べたの?今日一日はどうだった?」
老天界人「今日は、昔の事を思い出していたよ・・・・・」
リリアナの手をギュッと握る老天界人。
ベットの脇には、若かりし日の老天界人とその夫が映っている。
リリアナ「また、おじいちゃんお話ね~。いつもそれなんだから」
かすかに笑みを浮かべながら、老天界人は話始める。
老天界人「あれは、今から約2000年前。そう、あの人がCelestial Wardens(セレスティアル・ウォーデンズ)に連れていかれる日の事・・・・・」
リリアナの身体を拭く手が止まる。
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登場人物
リリアナ :天界の住人。手先が器用で、何でもこなす。体力は低め。
自宅で老天界人になった祖母の看病を隠れて行う。
老天界人 :リリアナの祖母。長くこの天界に生き続け、間もなく臨終
を迎えようとしている。
友人 :裁縫仲間。リリアナの行っていることに理解を示す。