RubyKaigi 2024に参加して
ツクリンク株式会社エンジニアの田口です!
先日開催されたRubyKaigiに参加したレポートになります!
RubyKaigiとツクリンク
会社の支援により、希望するソフトウェアエンジニアが業務としてRubyKaigiへ参加しました。
弊社はRubyを使用してプロダクトの開発を開始してから約10年が経過し、サービスとして成長し続けています。Rubyコミュニティへの感謝の気持ちと技術への貢献を目的として、昨年からRubyKaigiのスポンサーとして協賛させていただいております。今年も引き続きスポンサーとして参加させていただきました!
弊社デザイナー協力のもと作成したオリジナルステッカーはノベリティとしてご好評いただきまして、ステッカーはわずか1日でなくなってしまいました!
セッション
視聴したセッションの中から特に印象に残ったものをいくつか抜粋して記載します。
Long journey of Ruby standard library
Rubyの標準ライブラリの発展と将来の変化について説明されました。標準ライブラリはRubyと一緒にインストールされるツール群で、例えばjsonやURIなどが含まれます。
過去にはインターネット接続が難しい時代もあったため、多くの便利なツールが初めからインストールされている状態が一般的でした。しかし、最近ではセキュリティ向上のために標準ライブラリの数を減らし、必要なものだけを後から追加できるように変更されています。また、Ruby 3.3からはライブラリの変更に関する警告が出る機能が追加され、突然ライブラリを使えなくなるようなことが無いよう配慮されています。
Namespace, What and Why
このセッションでは、Rubyの開発中の「Namespace」機能が紹介されました。Namespaceはアプリケーションやライブラリを隔離された空間に分けることで、名前やバージョンの衝突を防ぎます。Moduleのサブクラスとして実装されます。
Namespaceの利用により、複数のアプリケーションを一つのプロセスで運用することや、異なるバージョンのライブラリ依存を解決することが期待されています。これにより、より柔軟で効率的なアプリケーション開発が可能になるとされています。
Embedding it into Ruby code
「RBS inline」というツールについて紹介されました。このツールはRubyのプログラムに直接型定義を書くことができます。もともと、型定義は実装とは別のファイルに書くものだったのですが、RBS inlineを使うとプログラムの中にコメントとして型定義を入れることができます。
メリットとしては、プログラムを更新するときに型定義も同時に更新できるため作業が簡単になることです。また、プログラムを修正する際に別のファイルを気にする必要がなくます。
RBS inlineはまだ完全には完成しておらず、最適な形を見つけるために試行錯誤が続けられています。このツールが広く使われるようになればRubyでの開発がさらに効率的になるかもしれません。
このセッションで紹介されたRBS inlineは、特に多くのファイルを扱う大きなプロジェクトで役立つことが期待されています。
参加者との交流
また、Day1ではOfficial Partyに、Day2ではRIZAPさん主催のDrinkupに参加し、多くの参加者と楽しく交流することができました!
それぞれが所属している会社の話はもちろんですが、面白いアイディアで個人開発をやっている方や、プライベートでShopifyアプリを作成している人の話を聞いたりととても刺激になりました!
私は昨年エンジニアになったばかりなのですが、昨年のRubyKaigiではほとんど知り合いがいませんでした。しかし、今回は所属しているコミュニティのメンバーや、地域rbのエンジニアも何人か参加しており、そのつながりを通じて新たな知り合いが増えてきました!
RubyKaigiでは世界中からRubyistたちが一堂に集まるので、交流を深めるとても良い場であることを改めて感じました!
参加してみて
RubyKaigiへの参加を通じて、Rubyを使う上でRubyコミュニティの支援がいかに大切か、そしてそのコミュニティに対する感謝の気持ちを改めて感じました。コミッターの方々のようにRubyの開発に関わることは難しいかもしれませんが、私も何らかの形でコミュニティに貢献していきたいと思っています。
この記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました!次回のRubyKaigi(愛媛県松山市)でお会いしましょう!!
最後になりますが、ツクリンクでは一緒に働く仲間を募集しています!
もし興味がある方がいれば、ぜひご連絡ください!