小学校中~高学年の頃熱中した、とある「かくれんぼ」について
どうもケーすり(@K_sr)です。
皆さんも小さなころ、「かくれんぼ」をして遊んだかと思われます。ただ、その記憶が鮮明に残っている人は少ないのではないでしょうか。
一度かくれんぼの基本ルールをおさらいしてみましょう。
かくれんぼの基本ルール
鬼を決め、鬼が目をつぶっている間、子が隠れる
鬼は頃合いを見て「もういいかい?」と宣言する。
隠れ終わっていない場合、子は「まーだだよ」を宣言する。
隠れ終わっていた場合、子は「もーいいよ」を宣言する。
全員が「もーいいよ」を宣言すると、鬼は目を開け、子を探す。
すべての子が見つかるか、鬼が降参すると終了。
…とまあおさらいすると、あまりゲーム性が無いように思われます。
小学校中~高学年が遊ぶには、少し幼すぎるし、隠れている時間を持て余すので、休み時間の20分で遊べるゲームでもない。学校という同じフィールドでやれば、探すべき場所が限られそうだし、遠くまで行かれると詰むのも面白くない。
なので、小学校中~高学年で、このかくれんぼに熱中することはなさそうです。
よく遊んでいた「かくれんぼ」のルール
自分が遊んでいた学校で、「かくれんぼ(かくれ)」といえば以下のようなルールでした。言うなれば、「解放の無い缶蹴り」に似ています。
「カベ」を設定する。「カベ」は実際の壁でもいいが、木や街灯のポールなど、360°見渡せるものが望ましい。
鬼を決める。最初の鬼はじゃんけんから決定する。
鬼は目をつぶり既定の秒数をカウントする。この間に子は隠れる。秒数は厳密でなくてよいが、どこまで数えたかを明確にするため、大きな声でカウントする。声が小さかったり、カウントが早すぎる鬼は「ちょっと早すぎちゃう?」など警告される。
既定の秒数を数え終えたら、鬼は目を開け、捜索を開始する。(尋ねるフェーズはない)以下の要領で、子は1人ずつ「勝利」or「敗北」が判定される。
鬼が子を視認した後、「カベ」に手を触れながら、「(名前) ゲッタ!」と宣言(ゲッタ宣言)すると、子は「敗北」となる。
子は、鬼にゲッタ宣言される前に、「カベ」に手を触れながら、「鬼さん ゲッタ!」と宣言 (鬼さんゲッタ宣言)できると「勝利」となる。
きわどい場合は、「カベ」に先に触れた方が勝者となる。
次の鬼は「敗北」したものの中でじゃんけんをして決める。子が全員「勝利」した場合は鬼は連続して行うが、2回以上連続して飽きてきたら交代する。
ゲーム性を崩さないよう、以下の禁止ルールが設けられている。違反したものは警告される。警告の累積で退場や出場停止などの処分が考えられるが、少なくとも自分の周りでは発生しなかった。
適当なゲッタ宣言の禁止。
見つけたことが明確でない場合、鬼は指をさすなどして、見つけた場所を示す。正しくない場合は見つけていないことになり、ゲッタ宣言は無効となる。
開始後数秒以内の鬼さんゲッタ宣言の禁止。
鬼が目を開けて数秒以内は鬼さんゲッタ宣言はできない。奇襲もできるが、隠れることは必須である。
「カベ」周辺の居座り禁止。
鬼は捜索の義務を負う。誰も飛び出していない中「カベ」に籠城して時間がたつのを待つことはできない。
隠れ先での居座り禁止。
子は鬼より先に「カベ」に触れることを目標とする。遠くに行ってもいいが、絶対に見つからないような場所で時間がたつのを待つことはできない。
転ばせるなど、ラフプレーの禁止。
退場や出場停止(「あいつ呼ばんとこうぜ」)などの処分の対象になる。
このルールのゲーム性
これは自分が考えたわけではなく、子供たちの間で引き継がれていったものであると思われます。
友達と遊ぶことになって「ここ「カベ」な」と最初に聞いたときは「カベ」ってなんや・・?と思いました。
今でも母校(大阪の北摂エリアです)周辺では遊ばれているのだろうか。どんな地域で遊ばれていたのかも気になります。ググっても情報がでてこないので。似たようなルールでかくれんぼをしていた人は是非コメントください。
このルールのかくれんぼがとにかく面白くて、小学生の間、とある時期にメインフィールドで走り回るのが禁止され、遊び場を追われるようになるまで、熱中していました。
勘のいいひとはルールを見ただけでわかるかもしれませんが、このゲームは缶蹴りのスリルを味わいながら、解放の理不尽さを消したちょうどいいくらいのゲーム性となっています。
缶蹴りでは鬼はいつまで続くのかわからない理不尽さとの戦いを強いられますが、このゲームでは1人でも確保すれば鬼は交代できるので気楽に臨めます。実際このゲームは鬼も楽しく、勘が当たって子を確保したときは快感があります。
通常のかくれんぼにはない、このルールのゲーム性を以下に列挙してみましょう。
近距離・中距離・長距離と複数の作戦が使える
通常のかくれんぼでは見つかりにくくするために鬼から離れるだけであるが、このルールだと近距離からの奇襲も作戦に入る。鬼が油断する隙を狙い、「カベ」から数mの物陰から飛び出す。不慣れな鬼には刺さるが、慣れると対策される。「カベ」近場の物陰が多いフィールドだと、奇襲が強すぎるため制限するか場所を変えた方が良い。
中距離・長距離では鬼の様子をうかがいながら行動することが重要となる。
中距離に隠れた場合は鬼の位置を把握し、逆側を探索している隙にダッシュで「カベ」を目指すことを基本戦術とする。判断と瞬発力が問われる王道の作戦だ。
始めは安全な長距離の物陰に隠れ、鬼が探索済みの中距離の物陰に移動できれば、鬼の意表をつける。鬼側も、探索済みの物陰から子が飛び出すことを留意する必要がある。
見つかっても即座に「敗北」しない
このゲームは鬼より先に「カベ」に触れることを目標とする。鬼の勘により隠れている姿が暴かれたら、一目散に「カベ」に向かい、鬼との競争に挑む。
鬼は「カベ」に戻れる体制をとりながら捜索に臨む。捜索先と反対側からはよく子が飛び出してくるので反対側もしっかりと警戒する。
鬼が自分に迫っていることがわかれば、姿を認知される前に飛び出し、鬼を追い越すことができる。飛び出すタイミング次第では不利な状況を打開できる。
繰り返し遊ぶことで洗練される
通常のかくれんぼでは隠れる場所が一通り出尽くしたら、そのフィールドで遊ぶことはできないが、このゲームは強い隠れ場所がわかってもその場所を用いた駆け引きができる。強い隠れ場所は真っ先に捜索の対象になるが、それを活かして逆側から飛び出すこともできる。「奇襲してこない奴」のイメージを持たれていたら、それを逆手にとって奇襲することもできる。良質なフィールドがあれば、繰り返し遊ぶことで、鬼との駆け引きが洗練され、何度も遊びたいゲームに変貌する。
と、今思い出してもこのルールの「かくれんぼ」は楽しく、大人になった今でもこのルールでやったら遊べるんじゃないかと思うくらいです。
残念なことに、ある日「良質なフィールド」で走り回ることを禁止され、同じくよく遊んでいた「ミニ高鬼」(おまけに書きます)と同時に「かくれんぼ」はそれ以降はほとんど遊ぶことがなくなってしまったゲームでしたが、ふとしたことで思い出したあの頃を懐かしみながら終わります。
同じようなルールで遊んでいた人は、是非、地域を添えてコメントをお寄せください。お待ちしております。
おまけ:ミニ高鬼のルール
基本的には高鬼と同じですが、フィールドは高台1つとその周辺のみ。これは自分たちで考案したゲームなので地域性はないと思います。
最初の鬼はレースで決める。ある地点からスタートし、高台に一番乗り遅れた人が鬼となる。
鬼は高台に登れない。
高台の子も鬼にタッチされたら鬼交代。
高台上はセーフではない。子はほとんど高台から降りない。
子は基本的に高台上の鬼から一番遠い場所に陣取る。高台から降りてしまうと、登っている最中につかまる。
鬼の戦略は高台上の子に向かって手を伸ばすか、反対側に回って子を動かすかの2通り。
子は鬼の手が届かないところを動こうとするため、そこで押し合いが発生し、そのわちゃわちゃの中、鬼が伸ばした手に届く。
そのわちゃわちゃを楽しむゲームです。小さなフィールドで短時間でできるメリットがありますけど、フィールドの選定が難しい。フィールドの使用禁止を言い渡され、以後このゲームで遊ぶことがなくなったのでここに供養しておきます。
✌('ω')✌