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インターン参加は本当に有利なのか?~内定無双者が解説するインターン戦略~

皆さん、インターンシップ(以下、インターンとします。)に向けて準備を始めていますか?
なかにはもうエントリーシート選考、面接選考も終了して、インターンへの参加が決まっている人もいるかもしれません。
しかし、インターンに参加することは有利なことばかりなのでしょうか?逆にデメリットはないのでしょうか?

実はむやみやたらにインターンにエントリーしても有利になるどころか場合によっては大きく不利になってしまう場合もあると私は考えています。

なぜなら、企業によってインターンの位置づけが明らかに違うからです。
そして私が就活生の時にインターンに対してまったく戦略を立てず臨んだ結果、大失敗をしてしまったからです。

この記事では、私の失敗経験やインターン参加経験を参考に立てるべき正しいインターン戦略をご紹介します!

この記事を読み終わると、絶対にむやみやたらなインターンエントリーはしなくなると思いますし、いかにそれが不毛で危険な行為かが理解できるとともに正しいインターン戦略の立て方を学べます。

そもそもインターンとは?

そもそもインターンってなんなんでしょう。
私が大好きなWikipedia先生に聞いてみましょう。

インターンシップ(internship)とは、特定の職の経験を積むために、企業や組織において労働に従事している期間のこと。 商人・職人のための徒弟制度と似ているが、標準化や監査などはされていないため、指すところの内容は様々である。略称として、インターンとも呼ばれる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97


つまり、インターンって経験を積むための「労働」なんですよね。
よく「俺は長期のインターンに参加してる!」なんて偉そうに言う学生がいますが、そのインターンこそが正しい言葉の使い方なのです。

だいたい皆さんが就活において参加するインターンは、1day、3day長くても1週間でしょう。
それに中身はグループワークを通じて業界やその企業についての理解を深めるといったものでしょう。
それは厳密に言えば、インターンではないわけです。

まあ細かいことは置いておいて、皆さんが就活において参加しようとしているものは長期の労働ではなく、企業の採用、広報活動の一環で行っているイベントであることを覚えておいてください。

インターンに参加していると内定が出る?


2021年春に入社する今の大学2年生から適用される就職活動の新ルールで、政府は採用に直接結びつけるインターンシップ(就業体験)の禁止を近く経済界に要請する方針を固めた。
(一部省略)
就活のルールをめぐっては、長年主導してきた経団連が昨年(2018年)10月、今の2年生以降はルールをつくらないと決定。代わりに政府が主導し、「企業説明会は3年生の3月、面接は4年生の6月解禁」という現行ルールを当面維持する方針を決めている。ただ、インターンの規定は未定で、検討が進められていた。
https://www.asahi.com/articles/ASM2T4DZ9M2TULFA00P.html (朝日新聞デジタル  2019年2月26日 )


はい、日本政府によって禁止されているので、インターン参加がそのまま内定につながることはありません。

しかし、注意をしてもらいたいのは、「インターン→内定は禁止だが、インターン参加→選考→内定」は禁止されていないということ!

一部の外資系企業なんかではインターンに参加しないと、本選考で受けても絶対に内定はもらえない=インターン参加者の中からのみ内定者を決めている、ということもあります。

また採用人数が極端に少ない企業もその傾向があると私は考えています。

しかし、上記の場合を除き、どうしてもインターンに参加しなければ、内定はもらえないということはありません。
では、なぜみんなこぞってインターンに参加しようとするのか。


インターンに参加するメリット

私も数社インターンに参加をさせていただきました。
その際に感じたメリットを大きく3つ紹介します。

①インターン選考を通して早めにエントリーシート作成や面接に慣れることができる

これは大きなメリットですね。

実際にエントリーシートを書いてそれを企業に人事に評価してもらえるというのは非常においしい機会だと思います。
面接に関しても同じことが言えます。

特に面接においては私は慣れが必要だと思っています。
私もインターンにエントリーして何回か面接を行いましたが、本当にこれはやっておいてよかったなと思います。
これまでは選考が早いところで面接練習をおすすめしていましたが、なんといっても本選考なのでかなり緊張してしまうと思います。

周りの学生のレベルもまだインターン選考の段階では高くないですし、面接練習の場として利用するのはすごくいいと考えています。

②インターンに参加したことでより深い業界・企業分析ができる

これも大きなメリットですね。

インターンに参加すると、実際にその分野の最前線で活躍する社会人から業界の動向や企業が目指す姿などを聞くことができます。

HPや決算短信からの情報だと、どうしても受けしかありませんが、インターンに参加するとその場で気になったことを質問や確認ができるので、インプットだけでなくアウトプットを試す場としても利用できます。

③早期選考への切符がもらえる可能性がある!

まあ皆さんこれを求めてインターンに参加しているというのが本音ですよね。

早期選考への切符がもらえることは実態としてあります!

後ほど詳しくお伝えしますが、情報ソースは私です笑
実際にインターンに参加したことで、ほかの就活生より先に選考を進めることができました。

でもこれって参加した全員が早期選考を受けれているわけではないと思うんですよね。
私の場合、運よく人事の方々に評価していただけただけだと思っています。

裏を返せば…という話は、インターン参加のデメリットのところでお伝えします。

インターンに参加するデメリット

私は大きく2つあると考えています。
これは実際に私が体験したことですので、信ぴょう性が高いと考えています。

①インターンのエントリーシート落ち=本選考のエントリーシート落ち?

これは必ずしもそうとは限りませんが、私と私の友人の場合はすべてに当てはまりました。

具体的な企業名を挙げるのは避けますが、皆さんが絶対に知っているであろう食品メーカー(2社)と鉄道会社です。
この中でも鉄道会社は志望度高めだったので、本選考の際はかなり対策をしたにも関わらず落ちてしまいました。

一度インターンのエントリーシートをチェックしている場合、人間性がそれほど変わるわけではないし、一回落とした学生のチェックをもう一回時間をかけてやるなんてしないんだろうなと私は考えます。
人気企業であればなおさらです。大変合理的なやり方ではありますよね。

正直、やみくもにインターンエントリーをしていた自分を殴りたくなりました。
当時はこんな結果になるなんて考えてもいなかったので、自分の志望度高いところはすべてエントリーしていましたし、あとあと考えるとそれほどレベルの高くないエントリーシートを提出してしまっていました。
まさに戦略不足であったことを思い知った瞬間でした。

しかし、もう一度言いますが、全企業がこのような選考を行っているわけではありません!

②インターン=採用選考になっている場合がある

これは私の友人が某総合商社の1週間インターンにあえて参加しなかったときに、彼が話していたことです。

「このインターンが採用選考であるという情報は先輩から得ている。選考であるなら自分は参加しない。1週間まったくボロを出さない自信はない」

これ本当に賢いなと思いました。

確かに面接で評価をされるのも長くても数十分です。しかしインターン=選考となると1週間ずっと気が抜けない戦いになるんですよね。
当然木曜、金曜になってくると集中力が切れてきますし、自分のクセ(イライラしがち、議論についていけないとぼーっとしてるなど)が人事に見られて減点ということもあり得ます。

またこのような早期内定を狙ってくるのは、優秀な学生が多いです。そういった学生と戦うのは戦略的にはあまりよろしくありません。

インターン=採用選考になっていたとしたら本選考にエントリーしても確実にES落ちですよ!
採用に直結はしていない早期選考の権利を与える場合でも、そうやって優遇されている人がいるということは、評価の低い人は落とされている可能性もあると考えます。

インターンに参加しないと内定を勝ち取る手段がない企業を除き、まさにここは戦略だと思っています。

でも政府はインターン→内定を禁止してるんでしょ?


そう思う方もいますよね。しかし先ほどご紹介したように政府が禁止しているのは、「インターン→内定」なんです。

「インターン→選考(名ばかりで握手だけ)→内定」までは禁止していないと解釈できます。

となるとここをうまく利用しようと考えた企業には、まだ上に書いたような「インターン=採用選考」は残り続けると考えられます。

企業もいい人材を集めるために必死です。法の抜け穴があるのであれば、それを利用しない手はないと思います。

ちなみにですが、私に上記商社のインターンについて教えてくれた友人は、その商社の本選考を勝ち抜き内定をゲットしていました笑

私が実際にインターンに参加してどうだったかを解説


ここからは実際に私がインターンに参加して内定につながった場合と内定につながらなかった場合の2パターンをご紹介しようと思います。

・内定につながったインターン

内定につながったのは、某精密機器メーカのインターンでした。

内容としては、以下の通りです。
・1週間のインターンで40人~50人くらいが参加、たしか2度開催していたと思うので、計80人~100人がインターンに参加していたことになる。
・8班くらいに分かれて最終日に今後伸ばしていくべき市場とコンテンツについて班でまとめたものをプレゼンするという課題が与えられた。
・ただ本社を見るだけでなく、中日には工場(現場)を見学。非常にお金がかかっているなという印象。
・最終日には社員との懇親会の場も設置されていた。

すごく業界や企業についての理解が深まるいいインターンでした。
参加できて本当によかったです。
しかしこれだけ大人数が参加しているし、本選考に有利とかはあまりないのかなと思いました。

いきなりリクルーターがついた


そう思いつつも非常に志望度が上がった企業だったので、もちろん本選考でもエントリー
会社説明会に参加したのち、メールが入り、リクルーターがつきました!

品川プリンスホテルで待ち合わせということで緊張していくと、面接というより自分のエントリーシートの書きぶりなんかをチェックしてくれるほうがメインだったので安心しました…

まあリクルーターにチェックしてもらったエントリーシートなので落ちることはないですよね。
無事エントリーシートも通過しました笑

面接もどんどん進む!


一次面接はパスでいきなり二次の管理職面接から始まりました。
この一次があるかないかがインターンに参加しているかどうかの違いのようです!

二次面接、三次の最終面接ととんとん拍子に進み、無事早期に内定を獲得することができたという流れです。

この企業はインターンに参加した一部の学生に早期選考の権利を与えているというものでした。
ですので、別にインターンに参加しなくても本選考で受かった学生はたくさんいます。

しかし早期に自分の志望度の高い企業から内定をもらえたので、すごく気分が楽になりました!
これは本当にありがたかったですね。

内定につながらなかったインターン

こちらは某鉄道会社のインターンです。

内容については以下の通りです。
・1週間のインターンで30人くらいが参加。
・あるところに合宿に行ったり、あるものを観戦したり本当に充実したインターン。めちゃくちゃ金がかかっていたと思う。
・6グループくらいに分かれて今後の事業計画をグループで考えてプレゼンをするというものだった。各グループに社員がひとりずつつくという好待遇

これは夏のインターンだったんですが、冬にもう一度インターン参加者(希望者)のみで集まる機会もありました。

あとあと聞いた話


私はすごくインターンでいい思いをさせていただきましたが、そんなに自分の好みではなかったため、この鉄道会社にはエントリー自体しませんでした。

就活が終わり、このインターンに参加したメンバーで集まる機会があったので、その時にいろいろと話を聞きました。

結論から言うと、ここは採用人数が少ないため、ほとんどインターン参加者からしか採用をしていなかったようです。その中でもめぼしい人には企業からすでに声をかけていたとのこと。

まったく企業から声がかからなかった時点で私は終わっていたんですね笑

完全にインターンが選考になっていたパターンでした。
まあ私はそれほど興味なかったのでいいのですが、興味ある企業だったらすごく悔しいですね。

私の考えるインターン戦略

最後に自らの経験などを踏まえて、インターンにおける私なりの戦略をご紹介します。

志望度の高い企業については熟慮する


まずはここから考えるべきだと思います。

絶対にインターンに参加しないと内定につながらない企業についてはエントリーしないという選択肢はありません。
しかし、別に本選考でも採用活動をガンガン行っている企業に関しては、あえてパスするというのもありだと思います。

これまで書いてきたように、比較的長めのインターンは選考に直結している可能性が非常に高いです。

そういった企業のインターンに飛び込むかどうかはちゃんと考えて判断をしたほうがいいです。

選考につながっているかどうかは先輩からの情報やネットの口コミをあてにするしかないと考えます。
OB・OGに聞くというのも手っ取り早い策です。

あえて志望度がそんなに高くない企業のインターンにエントリーする


インターンでは、その企業が所属する業界や企業そのものについて深く学ぶことができます。

インターンに参加してみると、今まで興味のなかった企業への関心が高まるという可能性も十分考えられます。

ここは食わず嫌いせずに自分のあまり興味のない業界を覗いてみることをおすすめします。

絶対にスケジュールをバッティングさせない


とにかく片っ端かエントリーをしていった結果、志望度の高い企業同士の日程がバッティングしてしまうという現象を起こしてしまう人がいます。

これは絶対にやってはいけません!!

スケジュール管理できないなんて社会人としてアウトです。

どちらかインターン参加を辞退することになると思いますが、なんと言って辞退するんですか?
他の企業のインターンとバッティングしてしまって…なんて言ったら印象最悪、かといってインターンが始まる数日前に仮病の連絡をするというのも人としてやってはいけないことです。

バッティングしてしまったら、インターン参加しないほうの企業は捨てるしかなくなります。
インターンを辞退したほうの企業はそんなあなたを本選考では絶対に相手しません。

こんなくだらないことでチャンスを逃すことだけは避けましょう。
どうしても日程をバッティングさせてエントリーしたいという場合は、どちらかの企業は捨てる覚悟でいきましょう。

まとめ


本日の記事の内容をまとめます。

インターンに参加するメリット
・インターン選考を通して早めにエントリーシート作成や面接に慣れることができる
・インターンに参加したことでより深い業界・企業分析ができる
・早期選考への切符がもらえる場合がある
インターンに参加するデメリット
・インターンのエントリーシート落ち=本選考のエントリーシート落ち?
・インターン=採用選考になっている場合がある
私の考えるインターン戦略
①志望度の高い企業については熟慮する
②あえて志望度がそんなに高くない企業のインターンにエントリーする
③絶対にスケジュールをバッティングさせない

しっかり戦略を立ててインターンへのエントリーを行えば、あとあと後悔しなくても済みます!
むやみやたらにエントリーすることはやめてしっかり戦略を立てていきましょう。

今回もかなり濃い内容となりました。
ぜひともご参考にしていただけますと幸いです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。


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