#0061学びの海を泳ぐ深さと広さで育む真の学習力
◇ 「横への広がり」の罠
今回も前回から引き続き、学びの海のメタファーについてお話をしていきたいと思います。前回の放送では、縦に深めるか横に広げるかという泳ぎ方ができるという話で止まっていたと思います。
この縦横ですね、横はいいんですけど、この縦に関しては高さもあるでしょう。そこが、ちょっと僕としてはこの学びの海のメタファーと、僕の実践構造全体においてちょっと相違があるなという感じがしていて、ここなんとかしたいなと思っているんですけど、またそれはこちらの話でおいおい判明するかもしれません。(学びの木の話になります)ひとまず、そういうことは考えずに縦と横、深いか広いかで学びを見ていこうという話をします。
横の方が分かりやすいかもしれません。横というのは、100点を取れたなら次のテストの範囲でも100点を取れるように先に進むという話ですね。この単元の学びが終わったなら次の単元まで学びを進めていいよ。もうちょっと小さいスケールで言うと、自由進度であっても、このページ、今日の学習範囲が終わったなら次の学習範囲に進んでいいよ。これ全部横に広げるという学習だと言います。
すみません、言い忘れていましたが、今の話は前の学習からの続きで、低位層、中間層、上位層ということを考えた時に、上位層ですね、もう余裕で100点取れちゃうみたいなことに対してどういうアプローチをするかという話をしております。
縦横ですね、横に広げるというのは、つまりは横横横に自分の学びを広げて次々と広げていくという発想です。これは分かりやすいし、単元を進めるにあたっても、こういうことって発想しやすいじゃないですか。もうどこまでも行っていいよって言ったらどこまでも行ける。これは、どこまでも問題をできる、できる、できると解いていく姿ですね。準備しやすいし、でもこの視点だけでやっちゃうと教科書の問題数なんて限りがあるから、限りがあるんだったら次の単元に行くのか、追加問題をネットで検索してそれをやるとか、ひたすらやれる問題を探してやりまくるみたいな姿になっていくわけです。
◇ 浅い学びの危険性
この横という発想だけだと、これ見ていて非常にうんとね、貧困な学びになっていっているという状況に陥っているなあと。こういう状況を生み出してしまった経験がある先生も多いんじゃないでしょうか。なんか自由進度にしたいからってして、したからって、なんかサクサクサクサク問題どんどん解いていくんだけど、なんかなんか勉強になってるかなみたいな。バリバリ解いていって、問題が終わったらドリルもやって、ネットで検索してネットのAIドリルなんてかわかんないけどやって、やりまくってみたいな。何か違和感があるみたいな感じがしますね。
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?