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【全文無料】心マトリクス - 良さの分解と再構築

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◇     はじめに

はい、では今日も始めていきましょう。けテぶれチャンネルということで、昨日は、ちょっと大きく、けテぶれとQNKSという2つの実践が、今の教育界にとっての、どういう位置付けか。つまりは、深く狭く、詳しくという、教科の専門的な学びみたいなベクトルとはちょっと違って、それらを全て包括しうるような、包括的な目線で、教育というものを見ていきませんか、みたいな。そうすることで、子供たちは、迷わず、学びの世界を自分の力で、進む、進めるようになるんじゃないかな、みたいなことを、お話ししたつもりです。

◇     心マトリクスとは

そうなると、せっかくなので、もう1つですね。私の実践は心マトリクスというのもあるんです。心マトリクスって、じゃあ、何っていう話なんですけど。この前、実践者さんたちと一緒に話をして いて、いい説明ができたなと思ったのが、「良さの分解と再構築」っていう、定義です。これが心マトリクスには、ちょうどいいなという風に思ったんです。

じゃあ、よさの分解と再構築って何かっていう話なんですけど、小学校の先生って、良さについて、すごく喋りますよね。これが良いことである、と。廊下を走らないのは良いことであり、一生懸命勉強するのは良いことであり、友達に優しくするのは良いことである、と。良さというものを、小学校教師はかなりよく喋るんですが、まあ、昔の葛原君はですね、その良さの根拠が気になっだったわけですよ。なぜ教師はこれを良いと言っているのだろう。なぜ教師である僕はこれを良いと言わなければならないのだろうか、と。その根拠が、かなり不明確な、不明瞭な場合が、結構あるよな、ということで、まあ、良さの起源、良さって結局何だろう、みたいなことを、僕は非常によく考えまして。 

教師になって何年目ですかね。1年目、2年目、3年目ぐらいの時です。自分は、仕事上、良さについて、子供たちに、教え、そして導こうとしている。私は教師として、私が良いとしているところに、子供たちを連れてこようとしてる、と。そして、この行為をするにあたって、よさの根拠が不明のまんま、連れてこようとっていうのは、かなり怖いことだよな、と。そう思って、調べに調べに調べ尽くすわけですよ。宗教の本も読み漁りましたし、洋の東西を問わず、哲学の本も、めっちゃ読んだんですね。

で、まあ、結局、行きついたのが、この心マトリクスでした。月軸は、自分に、厳しく、まあ、努力しましょう、みたいな、一生懸命努力しましょうという軸と。で、横軸が太陽軸で、人に優しくしましょう、と。まぁどの宗教も哲学も自己啓発本も、煮詰めるとだいたいこの2軸に収まっていく。じゃあ、ここに立脚すれば、これまでの人類社会、人類文明が良いとしてきたこと、という、まあ、歴史的な根拠に立脚して良さを語れるな、という風に思ったわけです。で、それを、子供たちに分かりやすい形で、構築していったのが、心マトリクスである、と。

◇     良さと悪さ

もうちょっと言うと、良さを定義することで、「悪さ」もまた、定義できるわけですね。そうなると、良い姿ではなくって、悪い姿も、その中に描くことができるようになる。人に優しくない姿と、頑張らない姿ですね。これを、4象限として、子供たちに渡すことによって子供たちは、良い時も悪い時も、その中に自分を見つけられるようになるわけですね。この構造が指導に、すごく役に立つわけです。今、あなたはどこにいる?っていう質問だけで、心マトリクスという図の中に、自分を見つけられる。そして、現在位置が分かるということは、そこから、自分が進むべき方向性、が分かるということですね。今ここにいるから、次の一歩は、ここに踏み出さなければならない、というのが分かるわけですね。というものとして、心マトリクスっていうのを、まあ、作ったわけですよ。

◇道徳の内容項目との関わり

内容項目とは、「A 主として自分自身に関すること」は縦軸、「B 主として他の人とのかかわりに関すること」は横軸、「主として集団や社会とのかかわりに関すること」は、縦軸横軸とのバランス、「D 主として自然や崇高なものとかかわりに関すること」は、右上の星として対応しています。

◇けテぶれ、QNKSとの関わり

で、けテぶれ、QNKSとの関わりで言うと、けテぶれ、QNKSっていうのは、学ぶとか考える、(もしくは、やってみると考える)の往還を子供たちに促すために、「やってみる」ということを、「計画、テスト、分析、練習」という4つに分け、そして、「考える」ということを、QNKS「問いを持つに、情報抜き出し、組みたて、整理する」という4つに分けたわけですね。で、この4分割することによって、子供たちが、それを実行可能な形になり、実際にやってみることができるし、実際に考えてみることができる、ようになるわけですが、このやってみるとか考えるっていうのは、ちゃんと「よい」方向に駆動させようね、みたいな話が、心マトリクスまで使うとできてくるわけです。

昨日の放送では、学びの世界において、学習、教科学習、全て、「やってみる」と「考える」の往還なのだから、それらを詳しく子供たちに渡すと、子供たちは自分で学べるようになるんじゃないの。教科学習が自分でできるようになるんじゃないの、みたいな話だったんですけど、このやってみると考えるっていう、このサイクルは、何も、教科学習の範囲にとまることではないので、もう、生きるということそのものなんですよね。そうなると、やってみる、考えるのベクトルに注意しないと、これ、悪い方向にやってみて考えて、というサイクルを回すということもできてしまうわけですよ。なので、あなたにとって、というか、この社会において、良さとは何か、っていうものを、明確に認識して、そこに向かって、やってみる、考える、というものを、駆動させていかねばなかなか、怖いことになるよ、っていう話ですよね。

◇     動くか休むか

さらにまだ言えることがあります。「やってみる」、「考える」、というのは、もちろん、とても素晴らしいことなんだが、それは、ある種、エネルギッシュであり、前向きな行為であり、能動的な行為であり、活動的な行為であるわけです。つまり、元気な活動なんですよね。 

でも、人間、元気な時ばっかりじゃなくて、寝なきゃいけないし、休憩しなきゃいけないし。じゃあ、やってみると考えるっていうことが、手渡された瞬間、次に考えなきゃいけないのは、「自分はいつ休むの」ってことなんです。いつ、やってみなくて、考えないという時間を取るのか。いつ、自分は、やってみて、考えるという時間を取るのか、っていう、この、動くか休むか、みたいな話ですね。

その世界でも、子供たちは、また、思考を迫られるわけですよ。そうなるとまた、子供たちは、心マトリクスに目を移すわけですね。月軸を見ると、上が、考える、動く、で、下が、考えない、動かされる、っていう世界。つまり、下象が、いわゆる休憩であり、活動をやめるタイミングなんですね。それをやりすぎると、真下には「退屈、どんより」って書いてますが、退屈、どんよりの沼にはまるよ、という。しかしまた、上に、上に、月軸方向にパワーを出しまくると、パワーアップはするんだけれども、それはそれで要注意。エネルギーが切れた時に、ドカンと、真下まで落ちるよ、みたいな話も、まあ、こっからできる。いわゆるバーンアウトですね。安全に降りられる位置でちゃんと自分をコントロールしないと、登りすぎてそのまま真っ逆さまに落ちてしまう。そうなると、まあ、沼の奥深くまで沈んじゃいますよね。

◇     まとめ

ということで、心マトリクスっていうのは、けテぶれ、QNKSっていうものを手渡されれた子供たちが、まず、それを使って、良い方向に進めるように、そして、進むばかりではなくて、進まない、休む、という、自分もまた発見し、その選択肢も含めて、自分が学びの世界を、冒険する、っていうことを楽しんでほしい、みたいなことを語るときに必要になると思って作っております、ということです。

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