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同調と対話

いつだったか「田舎は同調圧力鍋だ」という言葉を発する方がいらっしゃいました。
何となく同意できるような気がしつつ、聞いた時には深く掘り下げてみなかったこの言葉。
つい最近になって、この「同調圧力」を生む要因に思い至りました。

気付きを得られたのは、哲学対話の最中にどうも問いが深まらないなと感じる場面から。
そうした場面ではたいてい、各々の持論が熱く語り合われているのですが、そこには同調・同意を求める姿勢が伴っていることに気付きました。
対話に慣れ、問いを上手に深めていける方は、自分と相手の持論を平等に扱いながら、あるいは自分の持論をも疑いながら話を進めていかれます。
同調・同意されないことを意に介さず、むしろ意見の相違点に新しい気付きを見出されます。
他方、対話に慣れていない方は、同調・同意されないと不満気な態度になりがちです。
この「同調・同意を求める姿勢」こそ、田舎 ―すなわち見ず知らずの他人と対話する機会の少ない地域― において「同調圧力」を感じさせる要因なのだろうと思い至りました。


ここ3か月ほど、私の政治活動をずっと応援してくださっているまつもとみきさんの政治活動と選挙運動をお手伝いしていました。

「意見の違う人とも、一緒に生きることを諦めない」

そんな言葉も訴えながら西予市議会議員選挙に挑み、見事5位当選。
組織の推薦は求めず、為書きも飾らず、わかりやすい利益誘導ではなく民主主義の理想像を掲げ、他の候補者の応援演説までしてしまう。
こんなにも新しい選挙運動の姿を示しながら、所謂「田舎」と言われる南予のまちで市議会議員選挙の当選という成果を挙げられたことに、私は大きな希望を感じました。

同調・同意をあえて求めず、お互い様に違うことを認め合った上で、対話できる人が少しずつでも増えていくように。
この「田舎」で対話に慣れる場づくりを続けていこうという意志が、より一層強くなった選挙でもありました。

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