一目で地域を示す景観
2024年8月。
競技かるた大会に出場するため、島根県益田市に出向きました。
車でしまなみ海道を渡り、広島市街地を抜けて山間部に入ったあたりから目立ってきたのが、石州瓦の家並み。
道中見かけるどの集落でも、家々はもとより、学校などの公共施設も赤茶色の石州瓦が葺かれていて、石見地方周辺に来たことを強烈に印象付けられました。
途中立ち寄った津和野町、目的地の益田市もまた、視界一杯を赤茶色が占める石州瓦の家並み。
寒さに強いという石州瓦の実用性が背景にあることを知っていると、雪深いというこの地域の気候風土が一目で伝わる景観でもあります。
加えて、伝統的な景観を大切にする人々の思いも伝わり、とても感慨深い光景でした。
翻ってわがまち・八幡浜はというと、山の斜面を麓から頂上近くまで一面に耕したみかん畑の見られる特徴的な風景を有しています。
特に八幡浜市保内町では、平野部を囲む山肌全面がみかん畑に耕されている光景が見られます。
個人的に昔から気に入っている景観なのですが、他の地域の特徴的な景観に触れたことで、改めて地元の景観にも意識が向きました。
八幡浜は観光業が弱い、見どころが少ない、とよく言われるのですが、こうして一目で地域を示す景観があることを、うまく活用できないものかと考えています。