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協力という無形で無限大の力

先日、社内でとあるワークショップを行いました。テーマは「協力」

Wikipediaには「協力行動」として掲載があります。
協力行動(きょうりょくこうどう、英:cooperative behavior)とは、とくにゲーム理論において、他者に配慮し、他者とともに行う、あるいは社会的利益(公共性、長期的利益)を考慮して行う行動のこと。しかし、何が協力なのかは、厳密な定義は難しい。(出典:Wikipedia)

Wikipediaでも定義が難しいのか。
それを学ぶって、かなりのハードル。だから、ワークショップが向いているのかもしれない。明確な定義がないものは体験から学ぶのが一番手っ取り早いということでしょうか。

他者に配慮し、他者とともに行う

ここがポイントですね。


今回のワークショップは、SDGsをテーマにしたものでした。

SDGsに関しては、外務省が次の通り紹介している。
2015年9月の国連サミットで全会一致で採択。「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包 摂性のある社会の実現のため、2030年を年限とする17の国際目標。(出典:外務省)

誰一人取り残さない

SDGsの考え方の中でとても重要なポイントだと思います。


今回のワークショップですが、SDGsという大きな目標を参加者全員で力を合わせながら達成を目指すというもの。
以前に同じワークショップを個人的に受けてきました。その時に取った自分のメモにはこう書き記しました。

チームワークと社会の仕組みは同じ
世の中を良くする難しさ
全員で目標を意識して達成する難しさ
見える化の大切さ
循環の重要性
自分の行動が巡って思いもよらないところへ影響を与える


ワークショップは、ホワイトボードとカードを使ったゲーム形式で行われます。
ゲーム中、ホワイトボードでは「社会」「経済」「環境」がマグネットの数を使って表現され、参加者の行動により良くなったり悪くなったりと変化します。
参加者は、プロジェクトというカードを行使し、予め個人ごとに決められたミッションを達成することを目指します。プロジェクトには様々なものがあります。経済を良くする交通整備、社会を良くする教育、環境を良くする植樹などなど。ゲーム開始時点で一定の”お金”と”時間”が与えられます。

個人のミッションを達成するためにプロジェクトを実行するのですが、なかなかうまくいきません。例えば、自分の手持ちのお金と時間ではプロジェクトを実行することができず、そのままではゲームが終わってしまいます。そういう時には、同じ参加者と連携・取引を行います。
「このプロジェクトを実行するためにお金が足りないので、わたしの時間と交換しませんか?」
「環境を良くしたいので経済活動のプロジェクトと交換しませんか?」

なんとか進めるものの高いミッションはなかなか達成できません。ゲームの時間ばかりが過ぎていく。

そんな中、
ミッションを達成できた人が出てきます。
自らのミッション達成ではなく世の中を良くすることに尽力する人が出てきます。
自分に必要のないお金・時間・プロジェクトを持っている人は他の人に寄付しようとする人が出てきます。
同じミッションを持っている人が見つかったりします。
逆に相反するミッションを持っている人もいます。

難しい状況で、人はどう行動を取ろうとするか。

このワークショップが非常に面白いのは、その難しさに気付いたくらいのタイミングでゲームの時間が終わってしまいます。とても短いゲーム時間なので、「あーこれじゃ駄目だ」を気付いたくらいで終了です。
そこから長い時間を掛けて振り返りを行います。

振り返りの中で参加者の皆さんとそれぞれが感じたことを発表し合います。
このワークショップが更に面白いのは、不思議なのですが、参加者の皆さんが感じることが非常に似ていることに気付きます。
「最初は自分のミッションを達成するのに必死だった」
「これでは駄目だと思い始めた」
「他の人がどういうミッションを持っているのか、自分は何のミッションを持っているのかを全員が知ることにより、達成に近づくことが分かった」
「自分ひとりの力では達成できないことも、みんなで協力することにより達成できた」

まさに

SDGsという大きな目標を参加者全員で力を合わせながら達成を目指す中で、「協力」というパワーを学びます。


最近、マイブームの言葉が「コレクティブインパクト」

ソーシャルインパクトと少し似ています。ソーシャルインパクトは、ソーシャルネットワークそのもので、様々な発散する力が全体として大きな力に成長していく。
それに対して、コレクティブインパクトは、大きな目標に対して様々な力が「同じ目標を向いて」大きな力となり達成に向かおうとする。

「同じ目標を向いて」というところが好きです。

全く違う目標を持った人たちが、それぞれのことを意識しながら、「同じ目標を向いて」達成を目指す。


協力とは

とても難しいことであり

そこに身を置くと、楽しく、前を向き、お互いのことを自然と気遣い、気遣ってもらえる安心感の中で、前進できる。

とても幸せ空間だと思います。


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