逮捕された新卒OLの罪
プロローグ:地獄の「電車ごっこ」
「カツッ、カツッ、カツッ、、、」
ザワザワ、、、
早朝から駅の構内は、人が多く賑やかだ。
通勤、通学で多くの人が飛び交う。
わたしもその一人として、ある田舎行きの電車乗車に向けて歩みを進めている。
ただ、わたし「たち」には選択権がない。
(なんだ?)
(電車ごっこでもしてるのか?)
わたしたちは多くの駅の構内にいる人たちから大きな注目を浴びた。
周りから見たら異様な光景かもしれない。
それはそうだ。
手には、メタリックブルーの手錠が嵌められている。
恥ずかしさのあまり、顔を隠したいがそれはできない。
腰には、青い縄がしっかりと巻きつけられて縛られており、拘束する手錠と連結されている。
これを腰縄と呼ばれるらしい。
手錠の間にある環に腰縄が通って、わたしの腰に巻きつけられているので胸から上に手を持ってくることができないのだ。
さらに手錠は、これでもかというくらいにギチギチに締め付けられているので、上半身の身動きはほとんど取ることができない。
しかし、この状態にいるのはわたしだけではない。
前と後ろにわたしと同じ状態の女性がふたりいるのだ。
腰縄の余った部分をわたしの腰縄に連結し、さらにわたしの腰縄の縄尻が後ろの女性と繋がっている。
わたしは、3人で手錠と腰縄で繋がれた状態で駅を歩いている。
後ろにわたしたちを繋げた腰縄を先生がしっかりと腰のベルト付近にバックルで止めて、余った縄は手首で端末処理をしている。
そう、わたしはいま、刑務所に向けて歩みを進めているところだ。
恥ずかしさとともに、見せしめのような状態に顔が赤くなっていることがわかる。
なぜわたしは刑務所にいくのか。
これからその経緯を語っていきたいと思う。