第10章【転落記】とあるキャリアウーマンの転落記
ついに私の初公判がスタートしました。
手錠と腰縄は外されましたが、多くの傍聴人が私に視線を向けている中で冒頭陳述で私が罪を認めるのかを注目していたようです。
それもそのはず、私はマスコミに向けて睨みつけてるような態度をとっているのですから…
裁判官より証言台へ立つように指示され、証言台へ立ちました。
私の出生など身元の確認を取り、事実確認を行いました。
そしてついに、検察官より起訴状が読まれました。
「被告人は送別会の後に、基準値の4倍以上の状態で車を運転して男性一人を車で轢き、そのまま逃走しました。罪状は酒気帯び運転及び自動車運転過失致死であります。」
検察官はそのように起訴状を述べると、裁判官が被告人である私に罪状の認否を問いました。
「被告人はこの罪状に対して間違いはありませんか?」
多くの方が私に問いました。
私は涙ぐみながら、罪状認否の答えを出しました。
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