第3章【転落記】とあるキャリアウーマンの転落記
私は飲酒運転と自動車過失致死の容疑で逮捕されました。
手には手錠を嵌められ、腰には腰縄が巻かれて手錠に繋がれて拘束されました。
さらに腰縄の縄尻は男性の警察官に持たれてマンションを後にしました。
振り返ってみると普段は連行の際には女性警察官が拘束などを行なってくれるのですが、警察は彼の車で起こした事件だったので、彼を容疑者として事情聴取を行なっていたようです。
私は彼に対して、とても申し訳なく、さらに被害者の男性を死なせてしまったという後悔に自然と涙が溢れてしまいました。
(私はなんてことをしてしまったのか)
そう思うだけでも涙が止まりませんでした。
涙を拭きたくても嵌められた手錠と腰縄で自由が聞きませんでした。
涙は手錠にポロポロと落ちていた。
見かねた両脇に座る警察官がハンカチを取り出して、手錠をされている私に渡してくれました。
しかし、手錠を嵌められているので思い通りに涙を吹くことができず身体を前のめりにしてなんとか涙を拭いて落ち着くことができました。
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