第8章【転落記】とあるキャリアウーマンの転落記
逮捕されて10日ほど経ちました。
留置所と検察庁または裁判所を行き来する生活に終始しているので時間の感覚が薄れてしまっています。
食べるものも質素な食事、そして移動するにもグレーのスウェットに茶色の便所サンダル、そして黒い手錠と青い腰縄。
これが今の私の普段着です。
そして逮捕されてかた数日が経ったある日、弁護士との接見が初めて行われました。
そこでも、当然グレーのスウェットに茶色の便所サンダル、そして黒い手錠と青い腰縄。
ここ最近は、外部との接見の際にも手錠を嵌めたままなだけでなく腰縄もベンチに括り付けられるそうです。
過去に接見の際に被疑者が暴れ狂ったことが影響で、被疑者に対して拘束を継続することによって今後このようなことがないようにするための荒療治です。
そんなことしなくても私は逃げないのに…
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