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逮捕された新卒OLの罪(3,707文字)

割引あり

第11章 東京地方裁判所

「起床ー!!!」
わたしたち被疑者はいつも担当さんの声で無理やり起こされる。
いつもは5時に起きているわたしにとっては特に辛いことではない。

いつものように布団を畳んで点呼に備える。

そして今日からわたしは1人ではない、隣に055番が座って待っている。
昨日は2人とも地検帰りですぐに就寝だったので、特に会話を交わすことなく寝たため、本格的に今日から同部屋だ。

「今日からよろしくね。」
と055番が軽く挨拶をする。

すぐに担当さんが点呼に来たので、一度話が途切れたが点呼が終わると、再び会話を始めた。

「わたし、莉子と言います。大学生でしたが、元カレに覚醒剤を勧められて、、、」

彼女は莉子というらしい。

覚醒剤か、、、でも昨日のわたしの隣にいた人ほどではないか。と思っていたが。

「あなたは何をして捕まったの?」

と莉子から聞かれて、特殊詐欺と答えた。

逮捕された時期と年齢が同じだったので、親近感が湧いた。

運動の時間も2人で話していると、すぐに護送の時間がやってきた。
牢屋から出て、担当さんが移送される全員をボディチェックする。

いつものルーティンだ。
そして、手錠と腰縄に手を持つとわたしと莉子は反射的に両手を前に差し出す。

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