6/3(水)
近所の発電所脇の草むらで、たくさんのキレイなちょうちょをスケッチしてたら、鉛筆が途中で折れて書けなくなった。
もう少しで完成だったのに、と思って困っていると、後ろから「これ使いな」と首にタオルを巻いたおじさんが話し掛けてきた。
差し出したビニール袋を受け取り、中を見ると袋とかに入ってないそのままのサラダがぱんぱんに入っていた。
レタスやブロッコリー、パプリカ、紫たまねぎとか入ってて見た目は確かにカラフルで鮮やかだが、しょせんサラダなのでどうしようもない。
「いりません」と返すと、「熱でもあるのか?」と言って、ほっぺたをぷくぅっと膨らまして、去っていった。
なんなんだ、と思って、帰り支度をしていると、さっきのおじさんが、なにか大きい声で演説のように叫んでいる。
独り言のように見えたが、よく見ると、大量のネコがおじさんの足元に座っている。
おじさんが「今夜決行だ!!!」と高らかに言い放つと、「「「ニャーーーーーーー!!!!」」」とネコが一斉に雄たけびをあげた。
恐ろしくなって逃げた。
その日の夜、一瞬停電した。