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6/19(金)
1ゲーム無料クーポンの有効期限が今日までだったので、近所にある「あちちボウル」というボウリング場に行った。
「あちちボウル」は開業80年とうたっているが、本当は14年くらいしかやってない。
神経がわからない。
レーンには、ふつうの木目の上から、ティッシュがばらまかれてるプリントが施されている。
神経がわからない。
ボールには、ポンド毎にリアルな質感の動物の耳が取り付けられているせいで、回転がまぁ変わる。
神経がわからない。
ボールが戻ってくるところは、和式トイレを型取っていて、ボールが逆流してきた排泄物に見えて気分が悪い。しかも実際に濡れている。
神経がわからない。
やっぱり何回行っても慣れない。
どういうアレルギーなのかくしゃみも止まらない。
さっさと1ゲームやって帰ろうと、10ポンドのコウモリの耳が付いたボールを選び、レーンに行く。
すると、並んでいるピンの前に何かが垂れている。
迷わず店員さんを呼ぶと、
「あぁ、アレ蜂の巣ですよ」と平然と言われた。
「じゃあだめじゃないですか。レーン変えてください」と言うと、
「いやいや笑」と他のレーンを指差す。
見ると、すべてのレーンに同じように蜂の巣が垂らされていた。
神経がわからない。
「もう帰ります」と言うと、
「いや笑 ビビってんのん?笑 貸してみ笑」
と言って、ぼくのボールを奪って投げた。
神経がわからない。
勢いよく転がったボールは、コウモリの耳がレーンに触れる度に、ぐにっ、といってバウンドする。
水切りみたく、ボールはまっすぐに蜂の巣に直撃した。
鈍い音がした。
当たったボールはその場で止まって回転している。
段々とボールは回転を増し、蜂の巣と擦れて、チッ、チッという音を出して燃え出した。
これ、やばい。
逃げようとするが、店員はいつのまにか双眼鏡を構えてにやにやしている。
神経がわからない。
「あっ!あっ!」と店員が慌て出した。
見ると、メラメラ燃える蜂の巣から、火の粉が一斉に飛び出してきた。
しかし、その火の粉は地面に落ちることなく、浮いたままこっちに向かってくる。
それは着火した蜂だった。
全力で逃げた。
途中振り返ると、店員が双眼鏡を構えたまま、
「わっ、来る!来るよ!」
と言ってその場で足踏みしていた。
神経がわからない。