試験電波に湧いた夜 #乃木坂試験電波発射中
2022年2月6日日曜日の夜。
この日もテレビ東京系列「坂道三番組(乃木坂工事中,そこ曲がったら、櫻坂?,日向坂で会いましょう)」の放送が終わり、いつも通り深夜テンションのタイムラインが繰り広げられる…はずであった。
この忘れられないものとなった夜の祭りについて、備忘録がてら私の主観でまとめてみることとした。
2:04 事の発端
「FMヨコハマで乃木坂のOVERTUREが流れてる」
このツイートを見た乃木坂46ファンのリスナーが続々放送休止中のFMヨコハマにチューニング。
試験電波に乗せられて流れているのは、確かに我々が聴き慣れた乃木坂46の楽曲である。
聴いてみると1stシングル「ぐるぐるカーテン」から順に表題曲が流れているようだ。
2:49 ハッシュタグ誕生
深夜に突如始まった乃木坂46の特番のようなフィラー枠。あくまでフィラー枠。当然専用のハッシュタグなど用意されておらず、リスナーは#fmyokohamaを付けて実況ツイートを盛り上げていた。
しかし、凡そ放送休止中とは思えない盛り上がりを見せ、実況ツイートが繰り広げられている状況。
1時間が経とうとした頃、このようなツイートが投稿された。
寝落ちして離脱するリスナーが現れつつもツイート数はみるみる増加。
午前4時にピークを迎えた際のツイート数は#fmyokohamaに迫る勢いである。
4:00 #乃木坂試験電波発射中 第一波、#fmyokohama 第二波
#乃木坂試験電波発射中のツイート数がピークを迎え、#fmyokohamaのツイート数が2度目のピークを迎えた午前4時。この時流れていた曲は2020年3月25日発売、25thシングル表題曲「しあわせの保護色」であった。
結成から9年間、不動のエースとしてグループを支えた白石麻衣の卒業。
新型コロナウイルス感染症の蔓延が本格的になってきた頃。
幻と化したイベント。
未曾有の疫病に対し為す術なく、突如として思うように身動きが取れなくなったあの頃。ファンとして過ごしたリスナーは、それぞれ思うところがあったようだ。
4:13 シングル表題曲完走
順調にシングル表題曲が流れていき、午前4時13分、シングルとしては最新の楽曲となる28thシングル「君に叱られた」が流れた。
問題はこの後何が流れるのか。
耳に入ってきた歌詞は「抱きしめるしかなかった」、ベストアルバム「Time flies」リード曲「最後のTight Hug」である。
これにて単なる表題曲のメドレーではなく、「Time flies」が流れていることが確定した。
4:23 あと何曲流れる?
午前4時23分。
コールサインが流れる中、リスナーは「次にかかる曲は何か」「あと何曲流れるのか」固唾を飲んで次の曲を待った。
流れたのは「僕がいる場所」。そのままDisc3を流していくようである。
そうなるとどの曲まで流れるのか。
枠としては午前5時まで。残り30分ほど。詰めれば全曲流せなくもないか…。そんなことを誰もが考えていた。
4:38 祭りの終わり
「きっかけ」が流れ「スカイダイビング」が流れ終わった午前4時38分。次に聞こえてきたのはコールサイン。
これにて2時間38分に渡るフィラー枠乃木坂祭りは幕を閉じた。Twitter上で溢れる「お疲れ様でした」のタグツイート。通常のフィラー枠では有り得ない光景であろう。
この「お疲れ様でした」というタグツイート、放送を終えたパーソナリティを労う、リスナーの間では広く定着している文化であるが、今回はパーソナリティ不在のフィラー枠。共に睡眠時間を削りこの場を大いに盛り上げ楽しんだ仲間を称え合う言葉のように感じられた。
その後 #キスライ
このフィラー枠をコンサートに準え、セットリストをまとめるリスナーが出現。
途中のコールサインは「MCパート」としている点が個人的にツボだ。
また、「スカイダイビング」の次に収録されている「ありがちな恋愛」を聴きたかったという声は多く、乃木坂46のファンである高橋茉奈さんがパーソナリティを務める番組「Kiss&Ride」にリクエストを送ろうという呼び掛けのツイートが投稿される。
この呼び掛けが功を奏し、見事リクエストが採用。7時間ぶりに続きが始まった形に。
更には番組の公式アカウントが#乃木坂試験電波発射中に便乗。「番組公式アカウントによるフィラー枠のシェア」というシュールな光景も展開された。
新鮮なラジオ体験
普段のラジオ番組であれば、トークの中で曲を挟むというスタイルがメジャーだろう。中には曲だけを流し続ける番組もあるが、1つのアルバムに絞って2時間以上曲を流し続ける番組はあまりないのではないだろうか。
そもそもプライベートでCDまたはプレイリストを共有する機会を考えてみて欲しい。ドライブ以外これといって思い当たる節がないのではないだろうか。
これを共有している人数として表すと、ミニバンを埋めてもせいぜい7.8人である。
対してこちらは、#乃木坂試験電波発射中のツイート数だけ見ても500件を超えている。トークは無いのでこの中にトークに対するリアクションは含まれず、殆どが流れている曲の感想、思い出である。
住んでいる地域もバラバラ、顔も名前も知らないリスナー同士で沢山の感想、思い出を共有できる機会として、とても貴重なものであったように思う。
P.S.ステッカー届きました。ありがとうございます。
じゃ、また。
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