子育てに「山登り」は効果的
「賢い子」とは
「賢い子」というのは、単に「学校の成績がいい子」ということではありません。「人生」を考えるとき、学校教育の中で、テストでいい点数を取れる子が必ずしも、「賢い子」「素敵な人生を過ごす子」ではないからです。
多くの子供たちを指導してきて、学生時代の成績はそれほどではなかったけれど、社会人になって「やりがいをもって仕事をしている」「生き生きと活躍している」子供がいます。子供たちには、ほんの十数年の学生時代に「いい成績を取る」ことより、長い人生「幸せに生きる」ことを目指してほしいともいます。
「山登り」には目標がある(目標設定)
「山登り」の目標は当然「頂上にたどり着く」「下山する」です。
どんなルートをたどっても、「頂上」まで登り、同じルートで下山するか、違うルートで下山するか、の違いはあっても、最終的には、「下山する」が「山登り」です。
子供たちにとって大切なことは、「目標設定」です。
「学習」でも「遊び」でも「習い事」でも、自分でも「具体的に理解できる」「明確な」目標を持つことが大切です。
「山登り」には「具体的で明確な目標」があります。
「山登り」は途中でやめられない(継続)
山は登り始めたら、原則、途中でやめられません。「疲れた」としても、「頂上を目指す」しかないのです。もちろん「あきらめて下山する」こともできますが、それはそれで結構つらいものです。登ってきた苦労を考えたら、同じ苦労をして「下山」するのなら登った方がいいと考えます。
子供たちにとっても、何かに取り組み始めたら「継続する」「あきらめずに努力をつづける」ことは大切なことです。「ダメかもしれない」「つらい」「やめたい」と思ったときに、「頑張り続けることができる力」は大切です。
「山登り」では「諦めず努力を続ける」経験があります。
「山登り」には「発見」がある(達成感・成功体験)
頑張って登り切って「頂上」にたどり着くと、「やり切った」という「達成感」を味わうことができます。あんなに辛かったけれど、登り切ったという「成功体験」も味わうはずです。
子供たちにとって、「自分にもできるんだ」「諦めなくてよかった」という「発見」は、自己肯定感を高めることになります。「自分もやればできる」「努力を続けることができる」と気づくことは大切なことです。
まとめ
子供の成長に大切なことは
「目標の設定」→「努力の継続」→「達成」です。
「学習」でも「スポーツ」でも「遊び」でも同じです。
おまけ
① 山の高さは関係ない
3歳の幼児に富士山登山をさせる人はいないと思います。3歳の幼児には「近所の低い山」「公園の丘」でいいのです。
子供に応じた「適正な目標設定」が大切です。
② 家族のコミュニケーションが高まる
登っている途中は「植物」「鳥の声」など子供が「あれ?」「何?」と思う自然がいっぱいです。また、「学校での出来事」「普段思っていること」など自然と会話がはずみます。
③ 家族を気遣う(気遣ってもらう)気持ちが育つ
年下の兄弟がいれば「大丈夫?」と気遣う気持ちもわいてきます。自分が「辛い」時には、家族も「辛い」だろうと心配します。また、家族から「気を付けて」と気遣ってもらい「うれしい」という気持ちも感じるはずです。
このような経験を、年齢に応じて繰り返すことで、目先の「学校の成績」には表れない「本当の生きる力」「幸せに生きる力」を身につけることができます。「山登り」は子育てにおすすめです。