恩送り
あなたは恩送りという言葉を聞いたことがありますか?
恩送りとは、誰かから受けた恩を直接その人に返すのではなく、別の誰かに送ることをいいます。
最近は世の中がコロナというパンデミックに襲われていることもあって、どんどん閉鎖的で他者に厳しい世の中になってきていると感じます。
自分の身の回りでも、業界が苦しいこともあり、そのストレスや不安からか、本来助け合うべき人々が足の引っ張り合いをしているような酷い状況です。
そんな中、僕自身もネガティブな影響を受け、少し落ち込んでいました。
しかし、そんなある日、たまたまyoutubeのおすすめに出てきたWWYDというアメリカの社会派ドッキリ番組の映像を見ました。
その番組の内容は、人種差別や人への不当な扱いを俳優が演じ、周りの人がどう反応するかを観察しているものでした。
そこに出てくる人々は虐げられている"他人"を守ろうとする愛に溢れた人ばかりでした。
その人を守るメリットや理由なんてないのに、みんな見て見ぬふりをせず、差別や不当な扱いに抗議し、対象者を守ろうとしていました。
その姿を見て、僕もとても胸が熱くなり、今の世の中に足りないのはこれだと直感的に感じました。
それを言語化すると、やはり"愛"という言葉が思い浮かびました。
"愛に触れると誰でも詩人になる"とはプラトンの言葉ですが、人は愛に触れると詩人になるだけではなく、自らも愛に溢れた人になれるんじゃないかと思います。
僕自身その動画を見て、忘れていた愛の気持ちを感じることによって、僕もこんな風に愛を伝えられる人になりたいって改めて思いました。
そしてその動画に出てくる人も、自分自身が過去に助けてもらったと言っている方が多くいました。
つまり、愛に触れるとその気持ちは人の心に通じ、その人からさらに愛が広がっていくのではないかと思います。
だからこそ、愛を感じた時には、その愛を"恩送り"していくことで、愛のつながりを増やしていけるんじゃないかとある種の希望を感じました。
こんな世の中ではあるものの、人の粗探しをしたり、ネガティブな面に目を向けるのではなく、素敵な人から愛を受け取り、自分もまたそれを他の人に返していく。
そんな風に生きていきたいと思います。