アラサー男、アニメイトデビューする
なんと、29歳にして初めてアニメイトデビューした。
僕は漫画を描いている。
が、いわゆる「マンガオタク」「アニメオタク」ではないような気がする。
主に映画を見るタイプのオタクである。
映画>マンガ>>>アニメくらいの摂取量だと思ってもらえれば間違いない。
ゆえに、ということなのだろうか。
アニメイトに行く機会がなかったのだ。
一応オタクの端くれではあるのだが、アニメイトとは全く触れ合わずに生きてきた。
マンガは最寄りのイオンの書店で買っていたし、同人誌は全く読まない。
そんな奴がアニメイトデビューをしたので、その時の話を書いていこうと思う。
ことの始まりは、マンガのネームに詰まってしまったこと。
僕は「キャラクターの関係性」というものが全く分からず途方に暮れていた。
「関係性」が何を指すのかが全くわからず、「そのキャラクターなりの関係性を描いてください」という担当編集者の修正指示が全く頭に入ってこなかった。
困り果てた僕は友人(ナチュラルボーンオタク)に「キャラの関係性ってどうやったらわかるんや」と聞いてみた。
答えは「アニメイトで平積みされてる百合漫画を読め」だった。(以後GLと表記)
お、おう…なるほど。
GLかー。読んだことないな。
特に避けてきたわけではないが、どういうスタンスで読めばいいのか分からないので手に取ることがなかった。
でも、こういう時は人の意見を聞くのが吉だ。
ということで、Googleマップを片手に週末のアニメイトへ行ってみた。
一般書店でも取り扱っているコミックスの他にも、どでかいBLコーナーやグッズコーナー、さらにはCD,DVDコーナーまであった。
周りを見れば、明らかに10代の女子や、親子で訪れている2世代オタク、そしていわゆる「オタク」のイメージを色濃く残す中年男性などなど。
特に驚いたのは明らかに10代の女子がアニメイトにいること。
若い子がいっぱいいるぞ…!
アニメイトって中学生が来てもいいんだっけ?R-18じゃなかったっけ?
とアニメイト童貞の僕は思ったのだがそうではないらしい。
行ったことのある人はご存知だろうが、アニメイトはBL作品の棚も大きい。
「ああ、10代からここに来てたら性癖も歪むわな…(褒め)」と妙に納得した。
僕はずっとオタクの「性癖」の話が苦手だったのだが、BLというのは丁寧に、鋭利にと言ってもいいくらいジャンルが細分化されている。
自分に「刺さる」作品を見つけやすいのだな。だから自分の性癖についてしっかりと語れるのか!と。
GLマンガコーナーは、BLの5分の1くらいの棚幅だった。
BLはオタク女子全員が通ってると言ってもいいだろうけど、GLはいまいち対象読者が分からない。僕はこの棚の前にいていいんだっけ?
なにせGL棚の向かいがBL棚だ。僕の後ろを女性客がよく通る。
誰かが後ろを通るたびに、「早く本を選んでここを立ち去らなくては…」という焦りが募る。
さて、本を選ぼう。
最初は「まあ資料だしな…売れ線でも買っておくか」と思っていたが、そもそも何が売れているのか全然分からん。
葛藤の末、潔く自分の好みの作品を選ぶことにした。
読んでみての感想としては、上にも書いたようにBLと同じくGLもキャラクターの関係性だけに焦点を当てているので、かなり細分化されている。
それを見ていると、関係性の何が自分に刺さるのかというのを選びやすくなっていると感じた。
自分の感覚に従って作品を選べば、自然と好きなキャラの関係性が分かるんだなあ。性格診断みたいだなと思った。性癖のMBTIだな。
ということで5冊ほど本を購入し、僕のアニメイトデビューは終わった。