【ザ・メンタルモデル】
〜妻との関係がうまくいかない〜
結婚4年目で、お互いの素をお互いが表現するようになり、このままでは崩壊するかもしれない、、、という事が起こり始めた。
自分が努力型で、ある部分については完璧主義的なので、それを他人に無意識的に押し付けてしまうということがあり、妻にも無意識的に押し付けてしまう。
内省していて、そのことは分かったのだけれど、なかなかその癖が取れない。
苦しい。
自分の意識だけではどうしようもできない。
心の中では
「どうしてちゃんとしてくれないの?!」
「自分はこれだけやっているのに!」
「もう諦めて自分がやろう」
という言葉ばかりがでてくる。
内省しているはずが、最終的には妻を責めている。苦笑
感情を意識ではコントロールできないのだと悟りました。
それでも関係を良くしたい。
いったいこの苦しみはどこから生まれてくるのか…。
なかなか答えが見つからないまま、できるだけ内省を続けました。
半年ほど前、由佐美加子さんが提唱しているザ・メンタルモデルというものを知り、YouTubeで由佐さんと相談者がセッションをするのですが、小一時間の中で相談者が自分自身のことを理解し変容していく姿をみて衝撃を受けました。
(対象者は経営者や社長)
由佐さんのいのちを観る洞察力と合気道のようなやりとりに感銘を受け、動画と著書から大切なことを学び始めました。
妻にもメンタルモデルのことを教えたら凄くハマってくれて、一緒にお互いのメンタルモデルについてセッションするようになりました。
メンタルモデルとは、その人が幼少期に作り出した「自分はこうなんだ」という信念のこと。
メンタルモデルは、
「自分は愛されない」
「自分は価値がない」
「自分はひとりぼっちだ」
「自分には何かが欠けている」
という4つに分類され、濃淡はあるが誰しもが四つ持っており、根っこの部分にはどれか1つを持っている。
そう自分自身が思い込む事で、痛みから逃れる事ができると信じている、システム、OSのこと。
これは由佐さんが何千人とセッションする中で、今の人類にはこの4つがあるという事が自然と浮かび上がってきたといいます。
妻とセッションをしていると、ある時、自分にはある人たちからよくメッセージや相談がくる事が分かりました。
ある人たちとは、生きることが苦しい方や、とにかく話を聞いて欲しい方、助けて欲しい方など。
自分が、そういう人たちを引き寄せている何かがあると思い、内省すると、"自分は誰かを助けたい"という想いが深いところにある事に気がつきました。
内省を進めると、それが自分の実の父親であることが分かったのです。
自分が幼少期のころ、父は精神疾患を患ってしまい、仕方なく両親は離婚したのですが、それから父の事にはなるべく触れないようにして、生きてきました。
内省をして、その自分の奥深いところにある感情に触れた時、堰を切ったかのように人生で初めてというほどの大泣きを体験しました。
大の大人が、1人で、台所で、ワンワン泣いたのです。
しかし不思議と意識は冷静で、あぁ、自分は親父のことが本当は大切で、大好きで、そして本当は悲しくて、辛くて、それを感じることを我慢していたんだな、という事が分かりました。
そして、それを泣きながら味わい尽くしました。
初めての体験で驚きましたが、自分の本当の気持ちが分かり、体験でき、ホッとしました。
これまで、父親のことを無かったことにしてきた自分ですが、
「父親のことを大切に想ってていていいんだ」という気持ちになり、心が暖かくなり、離れていても繋がっているんだ、という感覚になりました。
父親のことを無かった事にしていたはずなのに、自分は父親を助ける為に、また、そういう父親と同じような苦しみを世の中から減らしたいという願い、また、自分がそうならないようにする為に努力していたことが分かったのでした。
自分の内側に繋がり直すことで、エネルギーの循環が健全な方に回り始めるのを感じました。
それで、かなり肩の荷が降りたのですが、まだ自分の中にある何かが不本意な現実をあらわし始めました…
というのは、最近、色々と忙し過ぎて音楽活動が出来なくて、さらに子供が産まれるので活動が再開できるのは数年先か…という事を考えたら気持ちが沈むのです。
農業の時間は必要だし、家族との時間も大切。
新たに子供が産まれる事はとても嬉しくて、待ち望んでいるのですが。自分のエネルギーが使えていない感覚になり、憂鬱に。
このやきもきする気持ちや、今を感じれない自分は何なのだろうと。
シンプルに考えると、音楽に対する情熱があって、それが色々な理由で表現出来ないことへの苛立ち?鬱憤?
とにかく2ヶ月くらい気持ちが落ちていて、これは気づきのための現象だと捉え、事あるごとに内省をしてみました。
内省は自分を責めたり他者を責めたりするのではなくて、自分の中には何があるのか、あるがままに感じてみること…
抵抗があっても、抵抗があるんだ、それがあるんだね、と感じてみる…
嫌なことも良いことも。やりたい事もやりたくない事もそのまま感じること…
難しい時もあるが、とにかくそれをやってみる。
ある日、自然農の畑で作業していたら、ふと、ある人の音楽が聴きたくなって、作業をしながら聴いた。
しかし、全く、心に響いてこない。
世界的に有名で影響力もあり、活躍しているジャズミュージシャンで、素晴らしいテクニックとセンスなのだけれど、魂に全く響いてこないのです。
(そのアーティストが悪いという意味ではない)
そのときに、ふと、有名だとか、影響力があるかとか、テクニックがあるとか、センスがあるとかというのは、魂を揺さぶる事とは何の関係も無いのだな、という気持ちになり、何か大きな荷物のような物が外れて、一気に楽になり、澄み渡るような感覚になったのです。
自分のレベルが高かろうが低かろうが、魂と繋がることとは、本来何の関係もなく、どんな事があろうとも、何が起きても、起きなくても、やってもやらなくても、魂とは常に繋がっている、という事が内省の体験を通して、腑に落ちたのです。
自分はこれまで、自分が素晴らしい人になって影響力を持つことが、魂と繋がれる道だと無意識の中で深く信じ込んでいて、だからこそ、それができない自分に不安や苛立ちを感じていたのです。
それらの事が理解できてから、表現できない事への不満や苛立ちが消えてしまいました。
最初の1〜2日間だけ、少し以前の想いが湧き上がることがありましたが、その度に理解したことを整理すると、その事への強迫観念は消えてしまいました。
まとめると、自分が成長して境地を高くしなければ助からない(魂とつながらない)と思っており、その結果は、影響力という形、賞賛されるという形で表されると思っていた。
その為、強迫観念にかられて努力をしなければならず、自分のありのままを生きられないので、苦しみ、それを他者(妻)にも押し付けてしまうという事が起きていたのです。
頭や認識だけで、人に押し付けてはならないと分かっていても、ありのままでない自分は苦しさから抜け出せないので、それを他者に押し付けてしまう…。
自分のありのままを許せて、本当の意味で自分を大切にしていたら、他者に対して自分の価値観を押し付けることがなくなり、自分も他者も大切にできる。
この内省による体験は大きく、自分を"今"に引き戻してくれたと感じています。エネルギーが元の位置に戻り、以前よりもずっと"今"を幸せに感じる事が出来るようになりました。
ちなみに、自分のメンタルモデルは、「ひとりぼっち」か「愛なし」かのどちらかだと感じています。
他者に期待せず自分で何でもやろうとする所、関係性に依存したくない所などが「ひとりぼっち」っぽく、認められない時に受け止めてよ!と思う所とか、自分は愛されないんだ、と思い込むところが「愛なし」っぽい感じです。
些細なことでも、なにか不本意な現実が起きた時が内省のチャンスで、必ずその原因が自分の根っこにあることがわかりました。
「現実の認知は自分自身が作り出している」というのは由佐さんの言葉ですが、内省を通して、本当にその通りだなと感じています。
YouTubeチャンネル
「社長!今日も斬らせていただきます。由佐美加子のひもときセッション」
妻とのセッション(妻のFBより)