【教育ニュース解説】高校生の就職活動、その①


◇見直される高校生の就職活動


今日のYahooニュースにこんな記事が載っていました。

【独自】高校生就活の「1人1社」、「見直す」は2府県のみ(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース

 今日はこの記事について簡単に解説。高校生の就職活動において、受験する企業は原則として1社とされているのですが、それを見直す動きが出てきたということです。一体どういうことでしょうか?高校生の就職活動について現行システムとそのメリット、デメリットについて考え、このニュースに対する私見を書いてみたいと思います。

◇高校生の就職活動の流れ

 まずは、高校生の就職活動の概要です。そのポイントは、学校がハローワークの仕事を代行しているということです。つまり、企業から学校に求人票が届き、教員は生徒へその企業をを斡旋し、生徒はその中から自分が受験したい企業を選ぶ。逆に言うと、求人票が来ない会社は受験することができないということになります。そして、受験をする際は、学校から「推薦」するという形をとります。
 ほとんどの学校がそうだと思うのですが、就職活動の大まかな流れな以下の通りです。
 7月になると高卒求人が解禁となり、求人票が学校に届きます。生徒は、その中から受験したい企業を選び、事前に見学に行きます。見学に行く時期としては、7月の最終週から8月1週目あたりがピーク。今までの経験上、生徒が見学に行くのは多くて3社。1社の学校もありましたが、大体の学校が2社。この辺は各学校に状況に合わせてマチマチです。
 見学といえども、企業と生徒にとっては0次面接。採用された後のことも想定されながら、お互いにチェックしあいます。
 見学が終わったら、受験する企業を決定します。もし、採用枠が2人のところに校内から3人の希望があった場合には、企業と校内の基準に合わせて選考します。
 受験企業が決定したら、履歴書です。志望動機等は事前に考えておきますが、本番に向けて添削をしながら作成します。これが大体お盆前くらいの週です。
 お盆が明けると面接練習。入退室の礼法指導や受け答えの練習など多くの先生方に見てもらいながら、練習を重ねます。
 そして、9月の真ん中あたりに就職試験、本番。面接、筆記試験、作文、SPIなど試験内容は各企業によって違います。その1週間後くらいに内定が出て、終了。最後に生徒は、内定した企業にお礼状を書きます。
 もし、不採用だったら、見学するところからのやり直しになります。

 高校生の就職活動の流れはこんな感じです。だから、受験する企業は「原則として1社」。ニュースでは、これを「見直す」のが2府県。それ以外のほとんどが「現状維持」か「未定」ということが伝えられています。今回はこれでおしまい!
 次回、その②で現行システムのメリット、デメリット、このニュースに対する私見を書いてみたいと思います!





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