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サインを見逃すな!

漫画家さんの過半数がシャイで奥ゆかしいです。
言い方を変えると寡黙な人も多い。

ご家族以外と普段話さない人も多くいらっしゃいます。
でも基本的にメッセージ性がない人は、漫画家をやっていないと思うのです。

言いたいこと、描きたいことがあるからその想いを漫画に乗せている。

口でしゃべるのが得意な人ばかりではないので、まずはそういった内気な人が話しやすいムードになることをけっこう、心がけます。

もちろん、丁寧に尊敬の念を持ってお話はしつつも、
感情は常に開示します。

どういうことかというと、

「うまくしゃべれてなくてすみません。緊張してます」とか、
良いネームには、「いい、このセリフがいい、好きです」とか。


わからないネームには、「たぶん、こういう意味だと思うんですが別の意味にも取れるから、このネームは危うい」とか。

もう漫画編集をして何年もたちますが、一貫して決めていること。

ベタベタな答えですが嘘をつかないことです。

小手先で誤魔化さないようにしてます。

相手が喜ぶようなことを想像していうこともできますが、誇張はしない。

とはいえ、配慮フィルターが甘いこともあるので、それは常に網目を細かく細かくして精度を高めたいものだと思ってます。

(※配慮フィルターは網目が細かければ細かいほど、相手の気持ちに寄り添った言動をとれます。私がいま勝手にそう設定いたしました)

さて、不満と不安を溜め込むタイプの方も多いので、
ちょっとしたサインには細心の注意をはらっています。

電話のトーンが違う時や、頻繁に連絡が取れていた人がうまく取れなくなった時。

その不満と不安が生じている理由が、私の対応が悪くて起きてる時もあります。

プライベートが要因であることも。

わかりやすいサインをくれる人もいますし、そうじゃない人もいる。

おもしろいのが、漫画家さんの目指すべき目標も、
移り変わっていくものです。

目標が仕事を継続することなのか、
クオリティを上げることなのか、
原稿料を上げることなのか、
印税をたくさん発生させることなのか、
トップスターになりたいのか、
巻頭を取ることなのか、
代表作を作ることなのか、
これらすべてなのか。

担当漫画家さんには折に触れて

何をいまモチベーションの中心に置いているのか

を、聞くようにしています。
だいたいの方がその内容が変わっていきますね。

だから気をつけています。
モチベーションが以前と変わってきているといったサインは

決して見逃さないように細心の注意を払ってきます。



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