『今まで通り」より大切なこと 新しい時代は「逆転の発想」で生きる/櫻井秀勲著』ビブリオエッセー
《反対側から考えることを今から始めよう》
アフターコロナの日が来るならば、それは平成や昭和の世界に戻れることではない。
明治維新、大正デモクラシー、戦後、バブル、IT‥‥
どれだけの新しい職種が生まれて消えていったんだろう。
新しく生まれた職種は華やかでいつまでも稼げるように感じたし、その時の業績のいい職種に就職すれば一生安泰と思ってしまう。
100年企業のレナウンが倒産する時代。
バブル後は銀行も証券会社も家電メーカーも自動車メーカーも、誰でも知っている会社がなくなった。
今子供達の人気職業?YouTuberさえももう終わりという人もいる。
そのYouTuber、名の知れた芸能人でさえ稼ぐのは容易いことじゃないそうだ。
楽天市場にしても、そこで稼げるようになるには「ながら」仕事では太刀打ちできない。
楽天市場出店説明会の時に甘い勧誘の後に言われた「一日中パソコンの前に座って入れるスタッフがいないと‥‥」「いつもトップページに上がってくる会社は、広告費に‥‥」。
つまりは甘くはない。
今、人気の職業は、今からやっても成功するのは難しい。
人気があると言うのはそっちへ向いている人が多いから。
それなら、みんなの向いていない方にあるものを見つけて、こっそり力をつけておけば、それが流行り出した時に第一人者になれる可能性が高い。
みんなと反対に向かうのはかなりの勇気がいるし、そっちが流行る時が来るかはわからない。
が、反対側にあるものを考える癖をつけるのに勇気はいらない。
まずは癖から始めよう。「もし、反対だったら?」と。
著者はこれからは若年化社会になると予測している。
たしかに、大人になってからパソコンのスイッチを入れることを覚えた人間よりも、産まれた時にテレビよりもネットの時代の人間の方がこれからの社会を作っていけそうだ。
じゃ、私たちは終わり?そうも思わない。明治維新前からある職業は無くならないと私は思う。
銀行がなくなっても金貸は無くならないんじゃないかな。
紳士服量販店がなくなってもテーラーは無くならないんじゃないかな。
外食産業が形を変えても料理人は無くならないんじゃないかな。
コピーライターはいなくなっても物書きは無くならないんじゃないかな。
櫻井秀勲氏、89歳!!
まだまだ現役編集長。
氏の著書を読むと、100歳現役が限りなく可能に思える。
*『今まで通り」より大切なこと 新しい時代は「逆転の発想」で生きる』櫻井秀勲著
を読んでのビブリオエッセー
《反対側を考えることを今から始めよう》