#317 近況:読書の秋
こんにちは、鏑木澪です。
私の母は、あまり本を読まない人なのですが、珍しく、何やら本を注文している様子。
何か読みたい本があったら一緒に注文しておくよと声をかけてくれた時には、思わず「え、本買うの?(お母さんが……?)」と聞き返してしまいました。笑
母が注文していたのは、こちらの本です。
『底辺駐在員がアメリカで学んだ ギリギリ消耗しない生き方』
著者:US生活&旅行
あれはいつだったか、「この人面白いんよ」と母が勧めてくれたYouTubeチャンネルの人でした。
独特の語り口調に、映画のような心地の良い映像(カット割りが最高!)がなんとも癖になります。
母の買った本ですが、「先に読んでいいよ」と言ってもらえたので、ぶんどって(オイ←)、届いた日のうちに全て読んでしまいました。
とても読みやすかったです。
YouTubeでの語り口がそのまま文字に起こされており、脳内でUS生活&旅行さんの声に変換されて、勝手に読み上げられていく感覚は、普段、経験することがないので、なかなかに不思議でした。
私の個人的な話ですが、「脳内で文章を読み上げる」と読書のペースが落ちてしまうため、このような読み方を避ける習慣がついてしまっていたのですが、久しぶりに落ち着いて、のんびりと本を読めたような気がします。
のんびりとした読書(脳内音読をする)の場合、私は勝手にCVをつけて読むのですが、今回は著者の声を知っているので、「きっとこんなふうに話すんだろうな」と自然に想像できたのが楽しかったです。
私は、エッセイや実用書を読むのが苦手です。
ビジネス書や自己啓発本など、もはや拒否反応が出て基本的に読めません。
学生の頃、「趣味は読書(それ以外、何か趣味らしいものがない←)」と答える人間だったのですが、読んでいたのは専ら小説(物語)でした。
『底辺駐在員がアメリカで学んだ ギリギリ消耗しない生き方』
こちらの本を物語として読めば、「こんな人もいるんだな」と終始、遠いところの出来事として楽しんでいられるのですが、冷静に「これは実用書なんだよな」と思ってしまうと私の苦手スイッチが入ってしまいます。
本書の帯には、「底辺でも自分らしく生きられる」「30歳までどん底ニートだった私が、異国の地で駐在員になって生きづらさから解放された話」と書かれています。
実際に開いてみると、何も、押し付けがましいことは書かれていないのですが、「こうしていくうちに状況が改善された」といった内容は、US生活&旅行さんが経験した一例(客観的事実)として記されています。
そもそも、そんなことを目的に書かれていないことは承知の上ですが、あまりその内容に共感できませんでした。
例えば、変な言い方ですが、私が真面目に社会の歯車になっていた頃、当然のように毎日シャワーを浴びて、身を清めてから仕事に向かっていたわけですが、私にとって、その作業はとても苦痛でした。
なぜなら、小学生の頃に腰を痛めてしまい、医者に勧められ、温泉に通ったにも関わらず痛みが緩和されなかった過去や、大学時代、何日も寝る時間がない状態で仕事をした後、寮のシャワー室でいつの間にか眠ってしまい、目を覚ました時に感じた寒さや痛さ(全裸でタイルの上に何時間も寝ていたので←)を思い出すからです。
私にとって入浴は、文字通り心身ともに痛みを伴う行為であり、疲れる上、面倒なのです。
回数は、できるだけ少ないほうが気が楽です。
(汚らしい話で、申し訳ありません)
食事や運動についても言及されていましたが、私が経験してきたこととは真逆で、どうしても「それでうまくいったら世話がないんだよな」と思ってしまうのでした。
私は1ヶ月の間、水以外、何も口にしなくても(できなくても)体重も体調もそれほど変化がありませんし、運動部の強豪校でほぼ毎日7時間以上、身体を動かしたところで健康になるどころかボロボロに壊れていったことしか覚えていません。
(食事の必要性も、運動の必要性も、もはやよくわからない)
語学学習をして海外に行くことにも、短期間であれ海外で暮らした経験や日本国内で外国人と共に生活した時の記憶から、「場所を変えても、異なる文化圏で育った人と接しても、何も変わらないのだ」という印象がついてしまっているため、意味を感じられません。
小学校の英語の授業にさえついていけなかった私が、どうにか英語力を身につけたいと思ったのは、日本の外に救いを求めてのことだったのですが、そんなことは幻想だったのだと中学の時に気がつき、大学で確信しました。
早い話が、「私も同じことやろうとしたけど、それじゃダメだったんだよね」と、いかにも負け犬が難癖をつけている時のアレですね、私が”共感できない”などと抜かしていることは。
言われていることは理解できる
そうであったらいいのにとも思う
でも、私がやったところでそうはならなかったから、今更、そんな話聞いても「よっしゃ、私もまた頑張ってみよう」とは思えないんだよな……
(「頑張れ」なんて書いてないけど←)
と、ちょっぴり悲しいやら、自分がモンスター(”うまくいっている人”を見ると噛み付く生き物)に片足を突っ込んでいる……いや、もはや半身以上持って行かれているのではないかと、虚しい気持ちにもなりました。
本書に書かれている、海外旅行・海外暮らしをしようと思った時に役に立つであろう情報や、処世術(生きていく方法)は、読者の置かれている状況によっては非常に有益なものであろうと思います。
ただ、今の私には、活かし方がわかりません。
あっ、「こんにちは」と顔を出している、私の中の嫌な”モンスター”の存在を明確に認識できたのは、良かったと思います。
(あんまり大きく育たないように、対応して行かねば)
私は、大学を卒業して数年経ったくらいの、なんの人生経験もないペーペーです。
これまで、大きな不幸はありませんでした。
ラッキーですね!ッ←
何かとネガティブ思考になりがちですが、少しでもポジティブに生きていこうと思います。
この文脈で書くと嘘っぽくなってしまいますが、「曲を作りたい」と思って、なんの経験もない状態から音楽を始めて、そこで出会った方々。
出会ったと言っても、お互い顔も知らないのだけど、優しくしていただけて、とても嬉しくて……思い切って、全然知らないことに挑戦して良かったと思っています!
あぁ、そうそう、本の感想を母に「あぁ、どうしよ。わかるけど、わかんない」とウニョウニョ話していると、こう言われました。
「内容が違うだけで、根っこの部分でやってることは同じだと思うよ〜」
だといいな〜
(目先のことしか考えていない、ボケ〜っとスタイル←)
ひとまず、私も目の前にあるものを自分なりの歩幅で、進めていきたいと思います。
とりあえず、やってみる、と。
本当に、「ありがとう」と口にするだけではなくて、少しずつでも、いただいたものを返せるように、生きていこうと思います。
私のことを気にかけてくださっている皆様、いつも、ありがとうございます!ッ
よーし、今日もやってくぜい。
(もう夜だけど、まだしばらく起きてるから作業を進めるのだ)
あ、US生活&旅行さんの本の宣伝動画も貼っておきますね。
(もうちょっと言い回しないんかい←)
この動画を観てテンポが合うというのか、「楽しい」と感じる人は、おそらく本も同様に楽しめると思うので、おすすめです。
上にごちゃごちゃ書きましたが、私にとっては苦手な部類であろう本なのに、苦もなく読み進めることができました。
おそらく本だけでも「へぇ、こんな人が!」と楽しめますし、動画を観ていれば「そうか、それでだったのね」とさらに楽しめると思います。
読み終わってから「ちょっと待てよ(私の場合は……)」といろいろ考えてしまったわけですが、本の内容は良いです。
はい!
(切り上げ方がわからなくなってしまったが、とにかくおすすめだと伝えたい。なんだか怪しくなっているけれど、回し者ではないです←)
ではでは〜