ずっと春の街、コロンビア・メデジンの観光名所、ノマドカフェ、滞在先、市内交通のまとめ【前田家の世界一周】
ド暑かったパナマシティにお別れを告げ、新しい国「コロンビア」へ進みます。
私の父は中南米向けの営業を長年経験しており、中南米にある国にほとんど行ったことがありました。そんな父に「コロンビアのメデジンへ行く」と伝えた時、父の顔が一瞬曇ったことを思い出します。なぜなら、父が知るメデジンは、超絶ドラッグタウンだったからです。
1980年〜90年代のメデジンは、麻薬王と呼ばれていたパブロ・エスコバルがいました。メデジン・カルテルと呼ばれていた麻薬組織がいた頃です。メデジンは彼の活動の中心地であり、街への影響力も大きかったようです。
娘がそんな「悪」なイメージしかないメデジンに行くと言ったので、さぞかし寒気がしたでしょう。でもお父さん、ご安心ください。今のメデジンは、TIME誌「THE WORLD'S GREATEST PLACES OF 2023」に選ばれるほど、安全な観光都市になっています。
パナマシティからメデジンへ
パナマシティからメデジンへは飛行機で向かいます。今回はCopa Airlineにお世話になります。直通便で、フライト時間は約2時間です。
チェックイン時には、メデジンを出るチケットを確認されました。中南米に来てからというもの、チェックインやバッグドロップ時にデフォルトで確認が入るようになりました。当たり前の確認事項ですが、アメリカ、カナダ、メキシコでは確認されなかったので新鮮です。
コロンビアの入国はスムーズでした。そもそもコロンビアの入国前に、入国日の3日前から入力できるオンラインの入国フォームがあります。そのフォームに、滞在先の情報などを入力していたため、イミグレーションもスムーズに進んだのかもしれません。
メデジンの空港からの移動
ホセ・マリア・コルドバ国際空港は、メデジンの街中から1時間ほど離れた山の上にあります。メデジンの街中は山のふもとにあるため、空港からの移動では街を見下ろす景色を見ることができます。
元々は空港に行くまでもっと長い距離を走らなければいけなかったようですが、2021年に開通したトゥネル・デ・オリエンテ(Túnel de Oriente)のおかげで短縮されたようです。ちなみにこのトンネルの長さは8キロあります。
空港から市内へ出る方法は、タクシー、Uber・DiDi、コレクティーボ、バスがあります。私たちはUberを使うことにしました。ここでも相変わらずUberはグレーゾーンの乗り物です。いつもの如く夫が助手席に座り「ドライバーさんの友達の体」で市内へ向かいました。
ドライバーさんがメデジンのことを「1年ずっと春の街だから、ずっと天気が良くて、僕はここが大好きだ」とおっしゃられていました。蒸し暑いパナマから飛んできたばかりだったのもありますが、着いた瞬間からメデジンの気候は最高に気持ちよかったです。
メデジンの滞在先
メデジンでもAirbnbに滞在しました。しかも2件。詳細は別のnoteで書いていますが、とにかくツイてない数日間をとある物件で過ごした後に、まともなAirbnbへ移動しています。
まともなAirbnbはキッチン付きのアパートスタイルで、部屋の外に洗濯乾燥機とワーキングスペースがありました。普段は夫と1つの部屋でずーっと一緒に過ごしているので、パーソナルスペースの確保が難しいのですが、ワーキングスペースを使うことで、別々の場所で作業をすることもできたのがメンタルヘルス的に良かったです。
メデジンの地区について少し触れたいと思います。滞在していた地区は2件とも近く、最初はBelenと呼ばれる地区で、その後は隣のLaurelesと呼ばれる地区にいました。
ちなみにメデジンの中で治安が良いと言われている場所は、Poblado、Belen、Laurelesあたりです。山に近づけは近づくほど危ないとされています。メデジンの真ん中を通る大きめの道路があるのですが(上の地図で言うと青い線です)そこに近い場所で滞在すると安心して過ごせるかと思います。
ノマドにオススメのカフェ
メデジンの事前情報として、ノマドが好む街と聞いていました。メデジンに訪問してみて、その意味がわかりました。天気が良くて、割と静かで、おしゃれなカフェが多い。
Le Blanc
場所:ここ
Le Blancは滞在していた家から徒歩5分圏内にあったカフェです。
Laureles地区の住宅街の中にあるカフェで、シンプルな内装が特徴的でした。Wi-Fiも安定していて、人も少ないのでゆっくりできます。野外席や、yogiboみたいなクッションシートもあるのでピクニック気分です。
「ペットフレンドリーカフェ」とも書いてあり、カフェの中には愛犬を連れてくる人もいました。犬と暮らしたい我々からすると天国のような場所でした。
Rituales cafe
場所:ここ
Laurelesにある2階建てのカフェで、とにかくノマドがたくさんいました。みんなノートPCを開いていて、Canva、Premiere Proなどを開きながら作業しています。
Wi-Fiが結構早く、広々とした空間なので、のびのびと作業ができるのかもしれません。
近くにレストランも多くある場所なので、マジで1日このエリアにいようと思えばいれちゃいます。
Cafe Velvet
場所:ここ
メデジンの港区と呼ばれる(私がそう呼んでいる)Pobladoにあるカフェです。Poblado地区には、多くのレストランやカフェが並んでおり、ナイトライフも盛んそうな場所でした。私たちが行った際には歩行者天国だったので、まるで銀座の週末のよう。
カフェの奥に入ると半分屋外になっていて、陽の差し方が穏やかな雰囲気を出していました。
コーヒーは1杯390円程度で、Wi-Fiは安定。椅子も座り心地が良いので、作業をするには完璧です。私たちの他にもPCを開いている人が何人かいました。
このカフェは雰囲気が良いだけではなく、エシカルです。コロンビアのコーヒー農家さんから直接豆の買い付けをして、コーヒー農園ツアーなども実施しながらコーヒーについて教えたりもしています。女性の起業家がオーナーで、メデジンとベルギーでカフェをオープンされているみたいです。
オススメのレストラン
Restaurante la Gloria de Gloria
場所:ここ
映え映えのチチャロン(Chicharron)が食べれちゃうお店!チチャロンは豚の皮からバラ肉をカリカリに揚げたレシピです。皮と肉の間の部分がとろとろで美味しすぎでした。
お肉の他に、アレパと呼ばれるトウモロコシの粉を使ったパンみたいなものや、モルシヤと呼ばれる豚の血液とお米、玉ねぎなどが入っているソーセージ(書くとエグいですが美味しかったです)、スープなどが一緒に出てきました。
2人で食べきれない量が出てきて65,000 COP = 2,400円くらいでした。夜もこれを食べたくらい。
Brosty
場所:ここ
とある日のツアーでバッチバチに疲れ切っていた時に食べた、最高にジャンクな一皿。
どんっ!
どうですか、このフライドチキンの山とまんまるのポテト。ポテトはホクホクで塩がたっぷりついています。塩っけが疲労した体に染みるんだなこれ。チキンはお店独自のスパイスがしみ込んでいて、これもまた美味しい。揚げたてが出てきたのでパリパリ感もありました。
District 1
場所:ここ
メデジンでこんなに本格的なフォーが食べれるとは思いませんでした。
ベトナム系アメリカ人のオーナーが営むお店で、フォーがとにかく美味しい。もやし、ミントの葉を乗せて食べるスタイルです。サイドメニュー的な感じで牛骨を頼めるのですが、とろっとろで最高でした。フォーに入れるとスープが濃ゆくなり食べ応え抜群です。
生春巻きについてきた自家製のピーナッツソースが美味しかったです!
Kin BBQ
場所:ここ
ちょっとした旅のトラブルを解決した記念で、念願の焼肉に来ました。
お肉の種類はそこまで多くなく、モツ系はないのですが、牛タンが美味しかったです!それ以外のお肉は分厚くスライスされているものが多く、焼肉を食べていると言うよりは、ミニステーキを食べているような感覚でした。
お肉には必ずサイドメニュー(ご飯、キムチなどから選べる)が付いてくるので、とにかくお腹いっぱいになれる焼肉屋さんでした。
メデジンを知る上で欠かせない「Comuna13」のツアー
コムーナ13(Comuna 13)は、メデジンの地区のひとつで、山の方にある場所です。
かつてはメデジンで最も危険な地域のひとつでした。近年の市民の協力と政府の支援により、この地域の改善が進み、今ではメデジンの中で唯一、スマホをガッツリ出しながら歩いても大丈夫と言われるくらい安全な場所です。
コスタリカに続き、FREE TOURでツアーの申し込みをしました。お世話になったのはこちらの会社です。ガイドさんがコムーナ13で生まれ育った方でした。
ガイドさんがメデジンとコムーナ13の歴史と関係性を丁寧に説明してくれました。どのような背景でコムーナ13が危険な場所になり、今のような安全な場所に変革を遂げたのか。またその変革の中心には、そこに住む人の力があったこと、など。
コムーナ13の変革には欠かせないものがありました。それは、ヒップホップです。ヒップホップと聞くと、ラップっぽい音楽を思い出すと思いますが、それだけではなくて、DJ、グラフィティアート、ブレイクダンスなど様々な表現方法が愛されています。それらのアートを街の至る所で感じることができます。
ガイドさんはこれらのグラフィティアートを「ミュラル(Mural)」と呼んでいました。それは、それぞれの絵が落書きなだけではなく、深い意味があり文化的な背景を表現してあるからです。
コムーナ13では教育に力を入れ人々が仕事に就けるようになり、ギャングなどの悪に走っていた人はアートを通して自己表現をするようになったと。
このツアーを通して、住んでいる人が本当にこの場所を愛しているだなー!アートってパワーだなー!とワクワクする場所でした。とても素敵な場所なので、ぜひガイドさんをつけて周ってみてほしいです。
市内を走るバスと電車について
メデジンには、市内を走るバスと電車があります。バスにはミクロバスとメトロバスが存在しています。市で管理しているものと、プライベートのバス会社があり、それぞれ値段が違います。大体、片道1人、2,500ペソ〜3,000ペソ=89〜107円くらいでした。
会社が違って、値段も違って、ルートも定かじゃない中南米の交通システム、誰かなんとかしてほしい。メデジンにおける交通システムの唯一の救いは、Google Mapが機能することです(が、情報が100%正しいかは別の話)。
市が運営する電車やメトロバスに乗る際にはCIVICAカードと呼ばれるチャージ式のカードが必要です。キャッシュでは乗れません。ミクロバスやプライベートのバスではキャッシュが使え、お釣りももらえます。それらのバスの中で一部はCIVICAカードも受け付ているようですが、全てではないようです(この辺のルールも統一してほしい所存)。
なおCIVICAカードは2種類あります。1つ目はIndividual、2つ目はEventualです。Individualカードは無料ですが、Eventualカードは10,000ペソを支払う必要があります。Individualカードを使うと交通代が安くなったりもするようで、これをゲットする他ないのですが、これを購入できる場所と時間が限られています(詳しくは外部のブログをご参照ください。英語で書かれていますが、かなり細かく情報が載っています)。一方で、Eventualカードはどの駅でも、いつでも買えます。
私たちが購入した日はたまたま祝日であったため、Individualカードを購入することができませんでした。10,000ペソ=356円程度ですし、1枚のカードを複数人で使い回すこともできるため、別に良いか、とおとなしくEventualカードを購入しました。
メデジンの公共交通は、一言で言うと「良い」です。特に電車は、日本の電車よりも広々としていて、中もきれいでした。
メトロバス、ミクロバスにも乗りましたが、ともに変なことは一切なく、乗りやすかったです。
メデジンの公共交通機関は、安いし、きれいだし言うことないんですが、Uberもバリ安く、結局Uberを使うことが多かったです。例えば、30分くらいかかる場所への移動が500円以内でした。行く場所と人数によっては、むしろUberの方が電車やバスを使うよりも安いなんてこともあったくらいです。不思議な現象でした。
正直行かなくてもよかった場所(小声)
旅のログにあまりネガティブなことは書きたくないのですが、あえて今回は書いてみようと思います。観光名所とされているけれど、別に行かなくてもよかったかなと思う場所のご紹介です。
Pueblito Paisa
場所:ここ
メデジンの中心部にあり、昔のアンティオキアの町の様子を表した公園のようなところです。その公演は丘の上にあり、結構な傾斜を登っていきます。運動していない勢の私は、控えめに言って超絶しんどかったです。ただ、丘から見える緑は癒されます。
公園エリアには、お土産物屋さんや軽食が取れるお店が並んでいます。週末に行ってみたら人がたくさんいました。なお、無料です。
確かに可愛くて、のんびりできますが、観光名所かと言われると謎です。めっちゃ時間が余っているなら行ってみても良いのでは?程度なところでした。
まとめ
メデジンは観光できる場所もありますが、住みやすい場所だと思った街でした。街中が清潔で静か。食料品や日用品も気持ち他の国よりも安いと感じましたし、交通の便も良く、天気も良い。2週間ほど滞在し、ゆっくりできたので癒されることができました。
これと近しい地域って日本にありますかね。あったら、そこに住みたいなあ。
\私はこんな人です/