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ポーランド・クラクフが居心地良すぎて離れたくなかった【前田家の世界一周】
この前、とある人に聞かれました。
「世界一周中に訪れた国の中で、1番良かった国はどこですか?」
悩みに悩んだ挙句、こう答えました。
「住むなら、ポーランドが1番良かったです。」
スイスからポーランドへ
水道水が世界一美味しい国としてKEIKO認定されたスイス。今いる国では水道水が飲めないので、これがどれだけ凄いことかを、改めて感じています。
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ポーランドの中でも、目指すは「クラクフ」。クラクフはポーランドの旧首都で、今の首都・ワルシャワと比較すると、古代的な雰囲気が残る街です。ワルシャワは東京、クラクフは京都、なんて呼ばれたりもしていますね。
ワルシャワではなくクラクフに行くことにした理由は、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に訪問するためでした。
私は中学と高校をアメリカの現地校で過ごしており、第二次世界大戦の歴史はホロコーストの軸から深く学んでいました。辛い歴史ですが、いつか自分の目で、その現場を見たい、見なければならないと思っていました。
ヨハネパウロ2世・クラクフ・バリツェ国際空港から市内へ
空港から市内へ行く方法は電車、バス、タクシーなど一通りありますが、バスを使うことにしました。
バスのチケットは、空港から出て右手にある乗り場でキャッシュかカードで購入できます。
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クラクフのバスチケットは、指定された時間内であれば何回でも乗れる方式でした。バスのルートはGoogle Mapで簡単に調べることができますし、時間や停留所の場所も正確でした。
バスに乗ると、チケットを有効化します。
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バスの停留所によっては、券売機が無い場所もありました。その場合は、バスの中にある券売機を使うこともできます。
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新しい機械だとクレカが使えるようなのですが、古い機械だとコインしか使えません。紙のお札を両替できる機械もありません。古い機械にあたると結構めんどいです。
どんな券売機がバス内にあるかは、乗ってみないとわかりません。バスを利用する際には、コインをたっぷり目に持っておくことをおすすめします。
なお、モバイルアプリのmobilet(公式サイト)でチケットを購入することもできるっぽいです!
クラクフの滞在先
冒頭に「住むなら、ポーランドが1番良かったです。」と書きましたが、そんな好評価につながった理由の5割は、滞在した宿に起因しています。
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宿で必要とされているものが全て揃っていて、とにかく清潔だったことの他に、チェックインからチェックアウトまで無人でしたが、何も困ることなく進んだこと。家にある家電や、近所の情報がバインダーにまとめられていて、迷うことが一切なかったこと。内装が凝っていて(写真にもありますがブランコがありました)、この家ならもっと長期で滞在したかったぜと思えたこと。
とにかく、素晴らしかったです。
Airbnb上で「ゲストチョイス」になっていて、かつゴールドのマークが付いている宿に初めて止まりましたが、さすがゴールドなだけあるなと感心しました。
クラクフのフード事情
クラクフのフード事情も、ポーランド推しになった理由の1つです。
ヨーロッパにたどり着いてからというものの、信じれるスーパーはCarrefourでした。マジで、なんでもありますよね。
滞在していたAirbnbから徒歩15分の場所が、クラクフ中央駅で、駅に隣接する形で大きめのショッピングモールがありました。モールの中に、大きめのCarrefourがあったのですが、ここのCarrefourが最強でした。
まず、今まで見たことないくらい大きなアジアンフードセクションが準備されていました。主に韓国系の食材が多かったですが、袋麺から調味料までなんでも揃いました。しかも値段がそこまで高くなく、ラーメンなどであれば300円以下で買える。
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その他にも、おそらくポーランド人が日常的に食べるのであろう干物チックなお魚や、瓶詰めのイクラもありました。
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野菜・果物コーナーも充実していて、自炊をしたくなるスーパーで、大興奮。
街中には小さなマーケットも多くあるので、もっと安く生鮮食品を買うこともできそうです。
外食事情もかなり良くて、カフェ、レストランも豊富にありました。クラクフの中心地はそこまで大きくないので、徒歩かトラムで時間をかけずに、色んな外食を楽しめるのも良いポイントでした。
Tociekawa- Specialty Coffee (Google Map)
日本にあったら通いたいカフェをまた見つけてしまいました。コソボ以来の大ヒットです。
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ここの特徴は、コーヒーではなく、スイーツです。
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チーズケーキが毎日4種類ほど並んでいて、その他にティラミスや普通のケーキなども置いてあります。毎日作っているのか、とてもフレッシュで、めちゃめちゃ美味しい。
お店のスペースは小さいけど、落ち着くレイアウトになっていて、屋根裏っぽいスペースは床に座って食べることができました。
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Wi-Fiの状態も良く、作業している人も数人いました。
あまりにも気に入ってしまい、クラクフに滞在した1週間で2回訪問しました。もっと行きたかったくらいです。
Przystanek Pierogarnia | Krowoderska (Google Map)
死ぬ前に食べる物を1つ選ぶとしたら?と聞かれたら、迷わず答えるのが「餃子」です。
ポーランド料理の1つに、ピエロギがあります。ピエロギの始まりは、中世のポーランドに遡りますが、今では東ヨーロッパの様々な国で広まっている料理です。
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Przystanek Pierogarniaはピエロギのチェーン店で、クラクフのありとあらゆる場所に店舗がありました。お昼時に食べに行きましたが、店舗で食べている人は少なく、テイクアウトが多かったです。
茹でたピエロギの中身はお肉、チーズ、ポテト、きのこ、果物など。日本の餃子だと、基本的にお肉が中心ですが、むしろお肉以外の具材の方がバラエティ豊富でした。
いろんな中身を試してみたかったので、お店では10個のいろんな味のピエロギが食べれるメニューを頼みました。
Bonjour Pho (Google Map)
クラクフの中央広場近くのレストランが並ぶ通りにあるベトナム料理屋さんです。
ネギとパクチーがたっぷり乗った牛肉のフォーをいただきました。別皿にもやしやミントが乗って出てくるので、限りなく本場に近いフォーを食べることができます。
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生春巻きについてきたピーナッツソースも甘くて美味しい。
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フォーの麺量も結構ヘビーで、前菜の生春巻きは要らなかったかも?と思うくらいでした。
平日の夜でも混んでいるお店で、予約することをおすすめします。私たちは予約なしで行ってしまい、店頭で30分弱待ちました(それでも30分で入れたのですが!)。
クラクフの街並み
宿よし、飯よしの後は、街並みについてです。
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クラクフで印象的だったのは、平日でも夕方以降になると、人々が上の写真のような河川敷に集まりチルってたり、ただただお散歩に出ている人が多かったことです。時間の流れがゆっくりしていました。
街中の建物は、さすがポーランドの京都と言われているだけあり、古めかしい雰囲気がありました。
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歴史を感じる一方で、今風?な場所もありました。クラクフ中央駅につながっているショッピングモール「Galeria Krakowska」は、宿から近かったこともあり、何回か行きました。Carrefourもあるし、なんでもここで揃います。
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なんでも揃うので生活がしやすいけど、全部モダン化されているわけではないので、ポーランドっぽさを感じることもできる。生活と観光を半々にやっている我らからすると、ちょうど良い街でした。ここだったら、喜んで住めるな。
過ごしやすい、住みやすい=仕事デー
ノマド夫と旅をしていると、過ごしやすい場所=仕事が捗る場所です。クラクフには1週間いたので、仕事をガツガツ進めていました。
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私もnoteを書いたり、夫の雑務を手伝ったりと、旅先でやることはありますが、夫の仕事とはまた違う。いろんな国で、いろんな場所で、時差を管理しながら仕事をする夫を隣で見ていると、すごい自己管理力が必要だなと思います。
旅をしていると、ただでさえ疲れます。フリーで仕事をしていると、自分で自分のことを管理します。同僚はいません。サボろうと思えば、いくらでもサボれてしまいます。そんな環境の中で仕事に責任を持つって、かなりの自制心が必要だなと。
そういえば、仕事環境も毎回変わります。Wi-Fi環境がダメダメな場所もありますし、机の高さが合わない、部屋がやけに暗い、とかもある。細かいポイントですが、小さいストレスの積み重ねが毎日のようにあります。
クラクフは、幸いなことに仕事の環境は良かったこともあり、夫は頑張って仕事を進めていました。
私は、それなりに作業をした後、カフェでゆっくりしていたのですが。手伝いたいけど、やれることはそんなに多くないので、陰ながら応援するしかできないですね。
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に訪問
クラクフに来た理由の、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所へ行きました。クラクフ滞在の最終日に。悲しい歴史を学ぶ場所なので、最後の最後に悲しい思いをするのは乗り気に慣れませんでしたが、色んなスケジュールの都合で、最終日以外の選択肢がありませんでした。しょうがない!
アウシュヴィッツへ行く前に
アウシュヴィッツへ入場するには、必ず予約が必要です。しかし、入場するだけであれば無料で、ガイド付きの場合のみ費用が発生します。ただ、シーズンと時間帯によっては、ガイド付きのみの入場が許可されています。
行きたい時間に行けなかった、なんて残念なことにならないように、ガイド付きツアーの予約を事前に行い、訪問することをお勧めします。
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ガイド付きツアーは、様々な言語で行われています。
私たちは、6月中旬に訪問し、訪問する5日間前くらいに予約をしましたが、英語ツアーの枠は限られていました。アウシュヴィッツは多くの観光客を世界中から集める場所ですので、早め、早めの予約が必要です。
アウシュヴィッツ唯一の日本語ガイド、中谷剛さんにお願いする場合には、さらに数ヶ月前からの予約が必要だそうです。
※ちなみに、日本語ガイドと、日本語アシスタントは役割が違うようなので、もし日本語でアウシュヴィッツを深く理解したい!という方は気をつけてください。
訪問時にはパスポートが確認されますので、忘れずに持参してください。
クラクフからアウシュヴィッツへの行き方
アウシュヴィッツは、オシフィエンチム(Oświęcim)の街にあります。
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アウシュヴィッツへの行き方は、電車、バス、タクシーがあります。私たちは、行きを電車、帰りをバスにしました。
電車で行く場合は、クラクフ中央駅からオシフィエンチム駅行きのチケットを購入します。駅で購入することもできますが、PKP Intercityと呼ばれるポーランド国鉄のアプリ経由で購入するのが楽でした(複数人のチケットを同時に購入することも可能です)!
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クラクフからオシフィエンチムは電車で45分ほどでした。2等席で行きましたが、席は指定席でした。
私たちが乗った電車はプラハまで行く電車だったようで、大きな荷物を持った乗客が多く、若干混み合っていました。
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オシフィエンチム駅からアウシュビッツまでは徒歩20〜25分ほど。歩けなくもないですが、バスも出ています。4月から10月までの間は、ビジターセンターまで直運行しているMラインと呼ばれるバスがあったので、それに乗りました。片道1人、4PLNです。
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クラクフへ帰る際には、バスを使うことにしました。なぜなら、電車の本数が限られていて、帰る時間と合う便が無かったからです。
アウシュヴィッツに来てから知ったのですが、実は、クラクフ中央駅からアウシュヴィッツのビジターセンターへ運行しているバスがありました。
オンラインでチケットを買うこともできます。電車のように乗り換えが発生せず、とても楽に行き来ができます。お値段は電車の方が若干安いですが、大差はありません。
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所ツアー
ビジターセンターに到着すると、指定された予約時間の30分前くらいまでは外で待機になります。ビジターセンターに入りチケットを提示した後は、ツアーの言語を改めて確認され、シールを渡されます。
ツアーは全部で3時間強。ツアーでは、アウシュヴィッツI(1号)とアウシュヴィッツⅡ(2号)・ビルケナウ収容所を周ります。
実際に足を運んでみて欲しい思いがあるので、ツアー内容の説明はしません。撮影した写真を載せますので、雰囲気をご覧ください。
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この中に展示物がありました
犠牲者から刈られた髪の毛が大量に展示してある部屋がありました
辛すぎて、息が苦しくなりました
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アウシュヴィッツIとIIの間は結構離れています
シャトルは無料です
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左手に見えるのは線路です
ここに電車が乗り入れて、人が選別されていました
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証拠隠滅のためにドイツ軍が爆破しています
展示されている物は、ショッキングなものばかりでした。収容所の敷地はとにかく広かったです。今は、芝生や木が生えているので、むしろピースフルな雰囲気さえありますが、おそらく当時は色のない世界だったんだろうなと想像しようとしましたが、想像が追いつきませんでした。
「今後あってはならない」だけでは足りないくらいの過去を見ました。ここで見た内容を思い出すと、今も辛いです。
でも、ポーランドに行くことがあれば、頑張って見に行って欲しい場所です。
クラクフまとめ
ポーランドって先進的なイメージはあったけど、どんな国なのか分からずでした。実際に行ってみると、期待していた以上に過ごしやすくて、大好きな国になりました。特に、クラクフは超お気に入りの場所です。
ヨーロッパを周遊していて、ちょっと観光疲れをした人。私のように、アウシュヴィッツを訪問してみたい人は、ぜひクラクフで最低1週間は滞在して見てください。私のように、クラクフが大好きになると思います。
\私はこんな人です/
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プロフィール:
1987年生まれ。埼玉出身、11歳まで大宮で育つ。そこから親の仕事の都合でアメリカ・ニュージャージー州へ。2011年に帰国し日系メーカーに新卒入社。そこから外資金融メディア→外資製薬→外資メディアへ転職。2021年7月11日(セブン・イレブン)に前田塁と入籍し、2023年8月に仕事を退職し夫と世界一周、新婚旅行へ。
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