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神楽坂バー【サンルーカル・バー】新宿区 カクテル

ろくさん亭幸せの余韻に浸りながら、どうしても行きたい場所が浮かんでしまった。
気が付けばコロナ前から来られていなかったバーの名店。
店主新橋さんとはしばらく年賀状のやりとりだけだった。
電話で営業を確認して、いざ神楽坂へ。

サンルーカル・バー
K's Place, 102 6丁目-43 神楽坂 新宿区 東京都 162-0825

店主、新橋さんは現バーテンダーカクテル王の上田和男氏の直弟子。
世界大会に何度も優勝果たす折り紙付き超凄腕のバーテンダー。
そして、私が愛してやまない代々木上原カエサリオンの田中さんとは兄弟弟子の間柄でもある。
物腰柔らかく、蚊も殺せないのではという雰囲気なのに、シェーカーを振る寸前からはその道を極めたものにしか纏えないオーラに包まれた神の化身となる。
上田派のハードシェイク完全継承はもはや芸術だ。
カクテルが作られる様の映像美は是非一度生で見てほしい。
それほどまでに所作全てが美しい。
最近インスタなどで、やたらキメポーズでカクテル作るどこぞのバーテンダーショート動画などがよく回ってくるが、正直ハリボテの胡散臭さしかない。
それらとは完全に次元が違う。
本物はここにある。

何も変わっていないよ


マティーニ

ずっと同じのビーフィーターマティーニ。なにもレシピが変わってないのになんでこんなにキリッとして角なく香り高く美味しいのだろう。

チョコとナッツリキュールのカクテル

一粒

「クリームベース、甘くて度数低めのものを」
という嫁様のリクエスト。
フランジェリコとモーツァルトの生クリーム。
完全にスイーツ。嫁様瞬時に完飲。あまりにも飲みやすすぎる。

【ギムレット】

男のロマン

サンルーカルバーの8割のお客はギムレットを頼む。ダンディズムの極致はやっぱりギムレットだろう。
マティーニもジンフィズもエピソードには事欠かないが、やっぱりハードボイルドカクテルの雄はギムレットだ。
それにしても新橋さんのギムレットが美味すぎてこれも完飲が早過ぎた。
大きめのシャンパングラスにシェーカーの氷を一つ入れるスタイル。
ライムの香りが深く爽やかで本当にちょうど良い甘味とでバランスの極地に到達している。
これはジョッキで飲める。

ブランデーエッグノック

美しい…

「もう少し量があって、クリームベースの度数低めな温かいものを」
という嫁様のリクエストに対して、ブランデーエッグノックの提案。
目を丸くした。
「大変でしょう!?!?」
と聞くと
「いえいえ、そんなことないですよ」
と笑顔で応えてくれたので、それではと頼んだ。

すると、奥でひたすら卵を手で撹拌させる音。
驚いた。
ひたすら撹拌させる音、音…。
本当に申し訳ない。

そして出てきたもの。
びっくりするほどに美味しい!
たまご感、ラムとレミーマルタンのほのかな愛情。
この冬いくらでも飲みたい、雑味の一切ない一杯。

続いては…。

面構えが渋い

新橋さんに「ほんといつも飲みやすいから、今度はもう少し歯ごたえある飲みにくいの作ってください」という注文で出てきた一杯。
なにが出されるか最後までわからないのも楽しみのうちの1つ。
そして、こういう注文も絶対に間違えないウィザード級の腕前だからこそできることだ。

〜カクテルという「名前」のカクテルは結構あるが、このフェルネブランカカクテルはかなり通好み。
ザ・苦味酒のフェフネブランカにアル増しと香つけでジン、そして深み添えにベルモットロッソ。
なかなか面白いが良バランスのカクテルだった。
そして出てきたのがこれ!

【フェルネブランカカクテル】

やっぱり美味いんだよ

普通の方だったら飲みにくいのかもしれないが、私は大好物!!!
こういう味好みを瞬時に感じ取れるプロファイルセンスには脱帽しかない!

【シャムロック】

色が命

私の大好きなカクテル「シャムロック」を注文。
なかなかオールドスタイルなのに、レシピバランスが絶妙な佳作!
アイリッシュウイスキー、ドライベルモット、シャルトリューズヴェール、グリーンミント。
ミントの効かせ具合が絶妙。
そしてこの色である。

【ポーラーショートカット】

これも名作!!!

こちらはもう1人のバーテンダー竹内さんに作ってもらう。
話をして、同じく「ちょっと隠れた名作を」というオーダーで出てきたカクテル。
確かに一度くらいは聞いたことあったカクテルだけど、流石に咄嗟には出てこない。
ダーク・ラム、ホワイト・キュラソー、ドライ・ベルモット、そしてチェリー・ヒーリングそれぞれイーブンのステア。
いやー!
素晴らしいバランスでなんともチャーミングながら通深さのある味わい!
やられました。

竹内さん。
さっき調べたら実はPBO(NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構)主催のカクテルコンペ「バーテンダーズ・コンペティション2022」で優勝!さすがです…。

!!!
あまりにも素晴らしすぎるカクテルの連続帯であっという間に5杯飲んでしまった…。
嫁様は2杯、そのうちの1杯は超めんどくさいブランデーエッグノック。
合計7杯でお会計は…。

¥13,300

え!?!?!?
ウイスキーベースブランデーベースバシバシですよ!?
チャージあるよ?!

これで世界一のカクテル飲めるんだよね。
いかに今のインスタは胡散臭い情報で溢れているか…。

新橋さんいつもいつも本当に最高のカクテルをありがとうございます。

ごちそうさまでした。

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