読書記録24-118 朝びらき丸 東の海へ
2024年さいごの読了本です
朝びらき丸 東の海へ
C.S.ルイス作 瀬田貞二訳
(岩波少年文庫)
私の読むファンタジーでは、口をきくネズミはだいたい正しい
ナルニアのリーピチープも十二国記の楽俊も……
そう考えると、楽俊は明らかにリーピの遺伝子をファンタジーの世界で受け継いで熟成されたキャラである
話を朝びらき丸に戻す
昔は、アスランの国に行く=死ぬことと思っていたので、リーピが嬉しそうにアスランの国にいきたがる理由がわからなかった。
そうではない、そうではないのだ
2回目の読了時に理屈ではわかった気がした。
そして今回、キリスト教などの宗教関係なく、この喜びはわかるかもしれない気がしてきた
一つ年を重ねたのもあるだろう
しかし、アスランという響きを聞いたときに主人公達がワクワクする気持ち、その気持ちを体感できるようにルイスは物語を自分のワクワクを重ねて語ってくる。
だから、私もワクワクしてしまう
その魔法にかかると、アスランという響きにとんでもない幸福が潜んでいるように感じている私がいる
アスランがイエス・キリストのメタファである以上に宗教を越えたワクワクがそこにある。
私は、今回の読書でそれを感じた
だからやはりアスランの国に行くのは、リーピであって良かったと思う。
なにしろ、リーピチープはこの作品中、ナルニアの全七巻を通しても、1度も間違いをおこして改心という試練を通っていないのだ。
なぜなら彼は人間ではないから恐れない……
私は人間でなくて幸いでした。とこの小説のある部分で彼は言う。そのセリフは、アスランの国に行ける条件を満たした存在としてリーピチープを輝かせている
私の読むファンタジーでは、口をきくネズミはだいたい正しい、という言葉がわかっていただけただろうか?
いいなと思ったら応援しよう!
サポートお願いいたします✨
いただいたサポートはクリエイターとしての活動費にあてさせていただきます