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20/21プレミアリーグ第1節リバプールvsリーズ

現地時間9月12日、リバプールの20/21プレミアリーグ開幕戦がやってきた。相手は昨季チャンピオンシップ王者のリーズユナイテッド。
新型コロナウイルスの影響で例年よりかなり短いシーズンオフを挟み、プレシーズンではシュトゥットガルト、ザルツブルグと練習試合を行った。また、8月30日にはアーセナルとのコミュニティーシールドで南野の移籍後初ゴールがついに決まったが、PK戦により敗戦。その後は代表ウィークなどもあり、かなり忙しく新シーズンに向けて準備が行われた。

サプライズ復帰キャプテン、ヘンダーソン

開幕戦にクロップが送り出した11人はGKアリソン。最終ラインはお馴染みのアレクサンダーアーノルド、ジョーゴメス、ファンダイク、ロバートソン。中盤は昨シーズンの怪我によりプレシーズンの試合をすべてパスしていたヘンダーソンがアンカーでスタメン出場。インサイドハーフにはワイナルドゥムと今季のキーマンともいえるナビケイタを起用した。最前線、今日もサラー、フィルミーノ、マネの3人。今季もこの3人で何点取るのか楽しみで仕方がない。

王者vs王者のシーソーゲーム

試合はいきなり動いた。試合開始と同時に前線から強い圧力をかけるリバプール。リーズを押し込むことに成功し、3分にはサラーのシュートがDFの手にあたりPKを獲得。サラーが自らど真ん中に蹴りこみ幸先よく先制することができた。
リーズは圧力を感じながらも繋ごうと工夫する。センターバックが開き、アンカーのカルビン・フィリップスの時間と空間を確保する。11分にはそのカルビンフィリップスからアーノルドの裏を狙われジャックハリソンに同点ゴールを決められてしまう。カルビンフィリップスのボールの質は試合を通してとても高かった。アーノルドの裏の対応は今後もリバプールの課題となりそうだ。
同点に追いつかれたが、試合は依然リバプールのペース。19分にはロバートソンのコーナーキックをリーズ新加入のコッホのマークを振り切りファンダイクが合わせて勝ち越し。
まだまだ前半は終わらない。29分、リーズGKからの繋ぐ意識が再び実を結び、ファンダイクの裏にボールを運んだ。このボールの処理をファンダイクがミスをして、バンフォードに決められてしまう。昨シーズンから背中に痛みがあるという背番号4は少し心配である。
失点直後のリバプールは32分、左サイドでフリーキックを獲得。ロバートソンがGKとDFの間にボールを送り込んだ。一度は跳ね返されるが、こぼれ球を待っていたかのようなポジションにいたサラーが今日2点目をゴール右上のここしかないというところを抜きゴール。3対2リバプールリードで前半を折り返す。さすがの精度の高さを魅せた。

開幕戦男、サラー

後半に入ってもプレミア王者に引けを取らないチャンピオンシップ王者リーズ。引き続き圧力をかけるリバプールと繋ごうとするリーズという構図。
リバプールはボールを持てば、最終ラインから長距離パスにより、揺さぶろうとする。しかし、リーズはこれを警戒してか特にアーノルドにはサボることなく規制をかける。この試合を通して、アーノルドはほとんどクロス、サイドチェンジを蹴らせてもらえなかった。
66分にはコンディションにより予定されていたのかもしれないが、ヘンダーソンがカーティスジョーンズと交代した。その直後カーティスジョーンズのマークであるクリヒがゴール前に走り込み、エルデルコスタの低いクロスを巧みにトラップし、ゴール。三度同点に追いつかれてしまう。
なんとしても勝ち点3がほしいリバプールは攻勢を強める。86分には、コーナーキックのこぼれ球を拾ったファビーニョがペナルティエリア内で倒され、PK獲得。この日、二本目のPKをサラーが今度は左隅に決め、ハットトリック達成し、ついに試合を決めた。

台風の目、リーズ

王者対決を制したリバプールはいいスタートを切ったと言っていいだろう。90分目前で決勝点を決めるシーンは昨シーズンでも多く見ることができた。今シーズンも勝負強いリバプールの劇的なドラマが観れるだろう。リーズもボール支配率ではリバプールを上回るなど、善戦を見せたことで今季プレミアリーグの台風の目となり得るようなパフォーマンスだった。ビエルサの手腕はプレミアでも間違いなく発揮されるだろう。また、カルビンフィリップスやジャックハリソンなどの主力と新加入のコッホ、ロドリゴがもっとフィットしていけばより厄介なチームになりそうな予感がしている。