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支援者必見!個別支援計画書作成のヒントと実践法:失敗から学ぶアプローチ

個別支援計画書作成の難しさとその重要性

就労継続支援B型事業所を運営する上で避けては通れない「書類」がたくさんあります。
加算によっても変わるのですが少なくとも100種類以上の書類があります。
正直、書類の優先順位はあります。優先順位の高い書類とはこの書類がないと減算、最悪は指定取り消しになる書類です。

100種類以上ある書類で一番利用者さんにとって大切な書類は個別支援計画書になります。
個別支援計画書を完成するプロセスの中で#相談受付票 、#基本情報アセスメント(フェイスシート) 、#就労継続支援アセスメント 、#ニーズ整理表 、#個別支援計画書(案) 、#個別支援会議議事録 、#個別支援計画書 、#モニタリング とたくさんの書類が必要になってきます。

利用者さん一人に対して1年にたった2回の作成ですがどうしても作成は滞ってきます。
その理由は
「サビ管研修だけでは作成できない」
「他の書類の作成で手がいっぱい」
「現場に出ているので書類を作成する時間がない」
「語彙力がない」
「雛形がないのでフォーマットから作るにはどうしたら良いか分からない」
など上げだしたらキリがないと思います。
ちなみに僕自身も経験済みですので皆さんの気持ちはよ~く分かります。

過去のブログでも書きましたが僕は16年ほど就労継続支援B型の個別支援計画書の作成に携わっています。

しかし個別支援計画書作成の知識だけでは個別支援計画書は書けません。
ん?意味分かりませんよね(笑)。

利用者さんへのアセスメント(聞き取り)には技術やコツが必要です。
信頼関係を築いてから聞き取った方が良い項目もあります。
杓子定規な考え方だけでは個別支援計画書はなかなか完成しません。
逆に一生懸命真面目にアセスメントをすることで関係を壊してしまうこともあるでしょう。


「ちゃん」付けで得た教訓

僕の失敗談ですが利用者さんの名前の漢字を聞いた時に下の名前に「ちゃん」を付けてめちゃくちゃ嫌われたことがあります(涙)。

しかもそこから約10年も口を聞いてくれないという残酷な状態が続いたのです。
僕自身めちゃくちゃ勉強になりました。
ずっと「ちゃん」付けしていた訳ではなく、最初に名前の漢字を聞いた時の一回こっきりでした。

仲良くなるためになのか、なんでそんなことを言ったのかも忘れるぐらいの出来事でしたが利用者さんにとっては許せないことだったんですね。

「ちゃん」付けって親近感が湧く、受け入れられると仲良くなれるチャンス的な感じもあるのですが、それは虐待への一歩になる可能性があるそうです。
関係性が近づけば近づくほど関係がなぁなぁになり職員が利用者さんに言いたいことを言いやすい関係になるため、虐待へと発展してしまう可能性があるからです。

今回の利用者さんは虐待というより「ちゃん」付けで傷つけてしまったので後悔しています。

その時に僕が学んだことは『恐る恐るアセスメントする』ということです。
変にかしこまる必要はないと思いますが、利用者さんの辛かったであろう過去の出来事を聞き取るわけですから、言葉選びなどは慎重にしないといけないと思います。

どこに利用者さんの傷つくポイントがあるのか分かりません。
信頼を築くのは時間がかかります。決して焦る必要はないと思っています。とにかく傷つけないように、無理して今すぐ深いアセスメントを取る必要もありませんからね。


個別支援計画システムの特徴と目指すもの

僕の作った個別支援計画システムは根掘り葉掘りというよりも、アセスメントを取る意義を利用者さんに伝えたり、就Aと就労移行の違いや一般就労への理解を深めたり、フィードバックを行えるような個別支援計画書のアセスメントになっています。

記載例もあり、「なるほどこういう観点もあるんだ、こういう支援方法もあるんだ」と引き出しを多く持ってもらいたいと願っています。

利用者さんに寄り沿わないと個別支援計画書が完成しないようなシステムになっています。

個別支援計画書は作らないと減算になる書類ですが、『とりあえずコピペで良いから作っとけ』と思われがちの書類になっています。

本来、利用者さんを支援するにあたり本人の思いや願い、希望、夢など支援する上で必ず聞いておきたいことだらけの書類であり、就労継続支援B型を運営する上で一番大事な書類になると思っています。

一番大切な書類がコピペで終わるなんてアカンとおもいます。

「このシステムは想いやシステムの構造などは良いんやけど世間に浸透するまで時間はかかるだろな」と散々言われています。

このシステムだからこそ
利用者さんの想いにスポットを当てることができた!
それがたった一人であっても僕の中では大成功なのです。
みなさんの想像している成功とは少し違うかもしれませんね。

たくさんのご協力があり2024年7月1日に販売を開始することができました。
リリースした時点で20事業所以上の申し込みがありました。ありがとうございます。
これからもたくさん記載例などを増やしていきますので、支援の引き出しを増やしていってくださいね。

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