見出し画像

夢を叶える支援の力:未来を創る支援:就労継続支援B型の本質に気づいた瞬間

夢の始まり:就労継続支援B型との出会い

「就労継続支援B型」とはなんぞや?と行政ですらイマイチ分かっていない初期の頃から運営していた僕は当時29歳。
現在45歳なので16年ほど就労継続支援B型を運営しています。

平均工賃月額区分ができた平成30年度の法改正の時は、『工賃が稼げる利用者を優遇するような支援になるんじゃないか』と当時の僕は厚生労働省の考え方に腹を立てていました。
定員いっぱいでラスト1名の受け入れしかできない状況で、同時に利用の申し込みがあった場合、工賃が稼げるか稼げないかでラスト1名の受け入れを決めなあかんやんと。

当時の僕は就労継続支援B型とは「障がいのある人の受け入れの場」としか考えていませんでした。
もともと『地域活動支援センター3型』という地域に根付いた市独自のサービスから就労継続支援B型に移行したという経緯もあります。
行政もイマイチ理解していない中で日々の支援に追われ、一方的な厚生労働省の発表についていけてないような状態でしたので、無理もない話です。
当時の僕は厚生労働省が思い描く10年後の未来や、もっと言えば「何故、就労継続支援B型がこの世に生まれたか?」の時代背景など知るよしも無かったのです。


支援の本質に気づいた瞬間

今はおかげさまで就労継続支援B型や共同生活援助の事業所を10事業所以上運営する立場になり、たくさんの従業員も増えました。
処遇改善のキャリアップ制度の導入や研修を実施する中で、「支援費制度」「自立支援法」「総合支援法」とたくさんの法改正を経験した僕が、研修の講師として従業員さんの前で登壇する機会も増えてきました。

『立場上かっこわるいことも言えないな』といろいろな根拠資料や制度の歴史など学んでいくと、本来あるべき就労継続支援B型の姿が見えてきました。
様々な人種・文化があり、たくさんの人々と共生していく社会で障害の有無に関わらず「一人ひとりの命の重みは変わることがないんだ」と気付かされます。
宗教とかには全く興味のない僕ですが、この社会に生かされているんだと思うようになってきました。
「少しでも僕の周りの人に幸せになってもらいたい」。それは利用者とか従業員とかそんなくくりは関係ないんです。

以前の僕は利用者さんの仕事は内職で良いと思っていました。
『なんで厚生労働省は利用者さんを働かせるんや!就労継続支援B型の就労の部分を消してほしい!邪魔やわ!』と思っていたんです。
しかし今は『一人ひとりが少しでもスキリアップして社会に出てチャレンジしてほしい』と本気で思っています。
『ケーキ屋さんをやりたい利用者さんがネジの袋入れしている事業所ってめっちゃ変やん!』て、今は思えるようになってきました。
『ケーキ屋さんも受け入れが難しいだろな、世の中厳しいもん』と職員が諦めたら利用者さんが事業所に通所する理由がなくなります。


夢の実現に向けた取り組み

僕の夢はケーキ屋へ就職をしてもらうための支援も大切ですが、『僕がケーキ屋さんを作ったる!』と思っています。究極、利用者さんが働きやすい仕事場を作りたい!という意味です。
世の中、小さな会社は生きるか死ぬかのギリギリで経営しています。
そんな状況で必要なスキルに達していない障害者の就労をお願いするのはなかなか厳しいことも現実的にあります。
利用者さんのスキルが十分であっても日々の業務の中で精神的に調子が悪い時は休憩を多くとるなどの配慮も必要になってきます。
顔色を見て「なにかあった?」とか「めっちゃ頑張ったね」などの声掛けもとても重要な部分になってきます。
そんな配慮を企業に求めて良いのかなど葛藤もあります。

これが正解か不正解かわかりませんが『僕がケーキ屋さん作ったる!パン屋さんやりたいならパン屋さん作ったる!』極端な話、『僕が愛(配慮)に溢れた社会を作ったる!』なんて思ったりもしています。
もっと極端に言えば、『僕が運営する法人の就労継続支援B型の利用者さんだけで良いのか?』とすら思っています。
利用者が夢を掴むチャンスを生めないのは支援者や経営者が悪いのです。
しかし、支援者や経営者にも【愛】はあるはずです!
ただお金や知識がないだけなら僕がお金を出してあげたい!そんなことを本気で思っています。


システムを通じて広がる夢

僕はシステム会社も運営しています。僕のシステムは就労継続支援B型の支援日誌システム、個別支援計画システム、運営指導書類管理システムなど事業の運営をする上で役立つシステムになっています。
システムの申し込みがあった場合は可能な限り、利用前のお客様に直接お会いしに行きます。
一人ひとりに『僕がなぜこのシステムを作ったのか』や、僕の想いや夢を語っています。
安い高いで勝負したくありません。「想い」で選んでほしいと思っています。

そんな想いに溢れた熱苦しいシステム屋さんの夢の話でした。

いいなと思ったら応援しよう!