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COBOLとは

金融機関のシステムでは、メインフレームという特殊な環境で開発されているところもあり、COBOL言語が未だに使用されています。
これから新しくCOBOL言語を学ぶ必要がある人にとっては、かなり大変なことだと思います。ネット上あるいは本屋でCOBOLの本を探そうにも殆ど見当たらず、あったとしても分かりづらいケースも多々あります。

これから学びたいという稀有な人にとって一助になればいいと思い、簡単ではありますが、プログラム初心者の人向けにCOBOLって何?というところから何回かに分けてCOBOLの基礎を紹介します。

※ちなみにCOBOLにも種類があります。これから紹介させていただくのは富士通COBOL85を基に記述しています。



1.COBOLの特徴

COBOLとは・・・
COmmon Business Oriented Lauguage(共通事務処理言語)の略で、
帳票作成やファイル操作に適しているため、主に事務処理分野で広く使用されてきました。COBOLは1960年代に米国で開発されたプログラミング言語の1つで、以下の特徴があります。

1)わかりやすい文法
COBOLは平易な英語文法を基にしているので内容を簡単に解読できます。
コンピュータに内部構造に熟知していなくても、短期間の学習で習得できます。

2)優れた機能
特に、ファイル操作、整列、帳票作成などを効率よく実行できます。また、10進18桁の四則計算や文字列処理などの機能を有し、事務処理の分野で広く使用されています。
※今では当たり前の機能でも昔は存在しなかったので当時は「優れた機能」と言われていました。

3)4つの部(DIVISION)で構成
部とよばれる以下の4つのパートから構成されます。
 ① 見出し部(IDENTIFICATION DIVISION)
 ② 環境部(ENVIROMENT DIVISON
 ③ データ部(DATA DIVISION)
 ④ 手続き部(PROCEDURE DIVISION)
※各部の詳細は後日公開の記事で説明します。 

4)標準化
ANSI、SIO、JISなどにより規格化されています。


2.ファイル、レコード、項目の関係

コンピュータに仕事をさせるためには、仕事の手順を指示したプログラムと処理対象となる情報が必要です。
プログラムが処理を実行するために必要な情報をデータといいます。データはその構造に応じて以下のように分類できます。

1)項目
データが情報として意味を持つ最小単位。プログラムの実行時に計算や転送などの処理対象となる。

2)レコード
関連を持った項目の集合で、データ入出力時の最小単位。1件分のデータと考えることができます。

3)ファイル
同じ目的に使用されるひとまとまりのデータで、レコードの集合です。通常、磁気テープや磁気ディスクなどの記憶媒体に格納されています。また、プログラムから見ると「帳票」も1つのファイルと勘がれることができます。

3.コーディングの基礎知識

COBOL言語には以下のルールがあります。

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