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兄の背中を追いかけて掴んだ、強豪チームとのぶつかり合い


スラムダンクといえばジャンプの王道マンガ! って感じがしますよね〜。
連載当時のことは詳しいところまで知らないけど、ドラゴンボールとかと並んで連載していたんでしたよね? 確か (間違ってたらすみません) 。
バスケの火付け役にもなっただろうし、今でも男子漫画ではスラムダンクを読んでる人は多くいるだろうこの漫画。
ですがすみません、自分はスラムダンクを読んだことがないんです…。
というのも漫画自体を読まないのですが。
スラムダンク好きな人からは「絶対に読んだほうがいい! 読まない人生なんてもったいない!」と力説されるぐらいオススメされたこともあるんですが、全然読んでません。
自分の中で知っている知識といえば、桜木花道というかっこよすぎる名前の主人公が活躍するバスケ漫画、というくらい。
スラムダンク好きな人からすれば、それこそ「ナメんなよ」と言われそうですが、そんなスラムダンク何も知らない人が書いた感想記事。
結果、スラムダンク読んだことない人でも、前日端の話知らない人でも楽しめる内容になっていました。

映画館は超満員で、男性ばかりでなく女性客もなかなか多かったです。
昨今のジャンプ漫画は女性の方もハマっている方が多いようで、スラムダンクなんて当時は女性に見向きもされていなかったかもですが、今ではジャンプも女性に人気になっていて、その流れがスラムダンクにも来ているのかもしれません。
映画を観終わった女性の方は「超感動した〜」とウルウルきている方もいましたし、年代や性別を超えて人気のあるジャンプの力を垣間見たような気がします。

キャラクターはすべて 3Dアニメで作られているようですが、手書きのような質感があって、顔の角度とかも全然違和感がなく、そんなに 3D感なく楽しめました。
3Dキャラといえば『キングダム』のアニメがそうですが、あれは妙に 3D感満載で、自分はあまり好きではありませんでした。
もしあんな感じで違和感満載だったらどうしようかと思っていたんですが、さすがそこはスラムダンクといったところ、全く違和感なかったので世界観に入り込むことができました。
主人公は子供の頃に父を亡くし、心の支えであった兄も亡くし、自分は非力で母親の負担になってばかりで、バスケも人としても上の兄貴の代わりになれないことに劣等感を抱いていた様子。
それでも、そんなときだからこそ、顔にはおくびにも出さず、平気なふりをして悠々と立ち回る。
兄貴からの「ビビってるときこそ余裕の表情で」の教えを胸にひたむきにバスケの練習に励んできた。
バスケ人口の中では背が小さくても、小回りとスピードを活かして No.1ガードを目指している。
天才的なお兄さんを目指しながら、「もう帰ってくんな」という言葉が現実になってしまったやり切れなさ。
ずっと心に重くのしかかっていた悲しみを、再び訪れた沖縄で受け止めることができた。
親も親で、兄の願いを弟に思いながら今く伝えられなかった家族のわだかまり。
リアルで切ない背景が、よりキャラクターを立体的にしてるなあとじんわりする。
ちなみに、「ビビってるときこそ余裕の表情で」はイギリスの王族貴族も使っているようで、どんなときでもスマイルを絶やさないことは余裕の表れ、という意味があるらしい。
だからお兄さんの助言はイギリス王族と通じつところがあるようですね。

山王高校との試合は、前半は優勢でリードしていたが、後半からは本気を見せられ、前半は遊ばれていたもよう。
力と実力の差を見せつけられ、完璧に心を折りに来ていた。
スラムダンク本編を知らないで何ともなところだけど、試合が進み追い詰められて体力的にも精神的にも限界に近づきつつあるときに、今までの自分のスタイルにこだわるのではなく、チームとして勝ち進むためにこだわりを捨てる、というところがターニングポイントだったと思う。
今までパスを出さずに自分で突進していた人がパスを渡す、カッコつけて口に出さなかった人がメンバーに指示を出して士気を上げる、とか試合の中で成長を遂げて新たなシナジーが加わるところとか、タダでは終わらないところを見せてくれるのがやっぱりジャンプってうまいなあと思う。

相手方の山王高校のエースが「自分に必要な経験をください」と神社で願掛けした結果、「お前に必要なことは負けること」だった、ということころが秀逸なオチにつながっていて、最後までいい演出だった。
オープニングの手書きでキャラが増えていくところとか、最後の残り 8秒ぐらいの手に汗握るシーンを無音でやったりとか、カッコ良すぎましたスラムダンク。


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