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クリスマス鬱 或いはウインターブルー
クリスマスイブ、そして聖夜も終わりました。
いかがお過ごしでしたか?
わたしはクリスマスが昔から大好きです。
クリスマスに恋人と過ごすという、本来の意味合いからはかけ離れた習慣が日本に出来あがった背景には、松任谷由実さんの「恋人がサンタクロース」のヒットがあったからだと思っています。
恋人と過ごすのであれ家族と過ごすのであれ、楽しいクリスマスはわたしにとって、1年の中で最も好きな日であると言っても過言ではありませんでした。
去年までは。
今年は、家族にはかわいそうな事をしたかも知れませんが、クリスマスがもうどうでもよくなりました。
理由は2つ考えられます。
1、老いぼれた
2、いま読んでいる本の影響(本の著者は人生をコントロールする事をやめ、すべてを神にゆだねる在り方を推奨しています)
理想的なクリスマスを過ごすためには様々な物事にコントロールが必要です。
人材(友人、異性)の確保
自宅なら食材の確保
場所の確保
大好きなイベントですからヒートアップもする。
でももう、物事や時間をコントロールする意欲も無ければ、クリスマスを楽しむ必要性も感じなくなってしまった。
だからすべてを手放しゆだねました。
そのおかげでまったりと実に穏やかなクリスマスを今年は過ごすことができたんです。
そんなこんなでわたしはクリスマスに寂しい思いをしたことがありません。
なのでクリスマスを苦痛に感じる人がいる事に気がつきませんでした。
イブの夕方、ある方が訪ねて来られてこう言いました。
「もちろん家族は居ますし幸せなんですよ。だから現状に不足はありません。でも・・・夕方デパ地下をうろついていたら、クリスマスのご馳走が目に入って。ほんとに何も思ってなかったんですけど、どうしてか涙がこぼれて。」
わたしは心から思いました。
かわいそう!!
でも人をかわいそうな人扱いするのはとても失礼な事です。
なので「そういうこともありますよね」とただ寄り添いました。
シングル。
そして若い。
パートナーの出現を夢見ている人てすから、クリスマスにぼっちを感じて寂しくなるのも当然です。
わたしは思い出しました。
3年前のクリスマス、義理の息子に聞いてみた事があります。
「わたしの若い頃はね、クリスマスは恋人と過ごすのが定番だったけど今の人もそう?」
義理の息子はそうだと答えた後こう続けました。
「だから今まではクリスマスはクッソ死んでましたね」
やはりクリスマスは大嫌いだと言っていたシングル女性が居た事も思い出しました。
クリスマス鬱やウインターブルーという言葉があるというのですから、やはりこの時期寂しさを感じる人は多いのかも知れません。
昔からよく見聞きしていたバシャールは質問者に時々この言葉を発します。
「so what ?(だから何?)」
悩みも吹き飛ぶとても痛快な言葉だと思うのですが、
「クリスマスのご馳走を見たらなぜか涙が出てしまったんです」
「だから何?」
「一人なんでクリスマスはクッソ死んでまうんです」
「だから何?」
「クリスマスなんか大嫌いなんです!
だって寂しいんですもん」
「だから何?」
…これはちょっと言えませんよね。
クリスマスの次にはお正月がやってきますが、こちらももしかしたら孤独感を感じる方がいらっしゃるかも知れません。
でも…
中高年カップルが物凄く増えたものの、お一人様は若い方も含めてこれから増えていくのではないでしょうか?
喜んで一人を選択する方も増えるような気がします。
一人は本当に本当に自由で気楽ですから。
今やあらゆるところでお一人様を見かけます。
今年の夏はお一人様で盆踊りを楽しむ若い方も幾人かおられました。
むかしは一人ではちょっとハードルが高かったような場所でも、今やお一人様は必ずいらっしゃいますから、良い時代になったものだとわたしは思います。