スマートプラス少額短期保険が大事にしている「保険+(プラス)」という考え方
スマートプラス少額短期保険(以下スマートプラス少短)には、「保険+(プラス)」という社内向けのスローガンのようなものがあります。
その内容はこちらです。
保険+(プラス)
失敗するかも。ケガするかも。ダメになるかも。迷惑かけるかも。
不安で立ち止まっていませんか?
保険があるから大丈夫、前に進もう。
不安から目を背けていませんか?
保険があるから怖くない、明日を描こう。
そんなあなたの暮らしにプラスになる保険をつくります。
これは、スマートプラス少短の方向性を議論していく上で、事業判断のモノサシのようなものです。
例えば新商品を検討しようとするときに、「この商品って、お客様にどんな『+(プラス)』を提供するの?」という形で、この指針に照らして、アクションの検討や検証を行います。
このnoteでは、この文章に込められた思いをまとめることで、スマートプラス少短が追求しようとしている保険の姿をご紹介したいと思います。
SP-SSIがアプローチしたい市場:身の回りの小さな困りごとへの不安
最初に、私達スマートプラス少短が価値を提供していきたい対象についてお伝えしたいと思います。
スマートプラス少短がアプローチしようとしているのは、個人の「身の回りの小さな事故」の市場です。個人向け保険市場全体からみると所謂「ニッチ市場」にあたります。
従来の個人向け保険市場のメインは、死亡、がん、自動車事故、火災・地震などの「発生頻度は低いけど損害が非常に大きな事故」の領域です。この市場はすでに成熟・飽和状態にあり、大手保険会社が効率的なビジネスモデルでその牙城を固めています。
一方で「身の回りの小さな事故」の領域は、先行する大手保険会社がこれまであまり注力してこなかった領域です。小さな損害なので保険料単価も小さい一方で、お客様へのアプローチコストはそれなりにかかるので、あまり「おいしくない市場」だからです。この市場は、様々な種類の小さなニーズが散在していて、マス型アプローチは効きにくい領域です。ここにテクノロジーを使って効率的にアプローチし、散在した小さなニーズにきめ細かく応えていこうとしています。
我々が提供したい価値:「マイナス→ゼロ」を越えて「ゼロ→プラス」を作る
これまでの保険の多くは、事故によるお金のマイナスを補填する「マイナス→ゼロ」の提供価値の中心に据えてきました。
しかしスマートプラス少短は、保険の「金銭的補填」(マイナス→ゼロ)という役割を越えて、お客様の暮らしに何かしら「ゼロ→プラス」の価値を届けられないと、その存在意義は認められないと考えています。
そう考えている理由を、
1. 保険の原価構造
2.少額短期保険の仕組み
の2つの観点から説明させていただたきます。
1. 保険の原価構造
別の記事(「母子保険はぐ」のブランドづくりにかける思い)に書いた内容とも一部重複しますが、お客様からいただく保険料の内訳はざっくりいうと、
保険料 = 保険の原価(保険料のうち保険金にあてられる割合)+ 事業費
という構造になっています。
つまりお客様は、もしもの時の「金銭的補填=保険金=マイナス→ゼロ」のために、保険会社の事業費分のお金も支払っていることになります。
この「金銭的補填」が個人では到底賄えないほど高額であれば、それに備えられることに対してお客様がお金を払う意味があります。すなわち、保険会社が提供する価値が「マイナス→ゼロ」だけでも、その存在意義は十分にあると考えています。
一方で、この「金銭的補填」が個人で十分に賄えるほど小さな額だった場合はどうでしょうか。期待値だけで考えれば、保険に頼らずに個人で備えた方が合理的です。
2.少額短期保険の仕組み
スマートプラス少短の業態「少額短期保険」という枠組みについても少し紹介します。
「少額短期保険」とはその名称の通り、「保険金が少額(1,000万円以下)で、保険期間が短期間(2年以下)」の保険です。いずれの上限も保険種別により異なり、医療保険の場合は保険金額の上限が80万円と定められています。
一方で、通常の生命保険や損害保険では保険金額の上限はなく、個人向けの保険でも一般的に数千万円~数億円の保険金額を提供しています。
少額短期保険の保険金上限の1,000万円や80万円という額も大きな額ではあるものの、通常の生命保険や損害保険に比べると小さく個人でも賄える可能性が高いものといえます。
以上、1と2を踏まえると、「少額短期保険に入るよりも、個人で賄った方が経済合理性が高い」という状態の人も多くいるはずです。そうなると極端な話、「金銭的補填」だけではスマートプラス少短の存在意義は非常に限られたものになってしまいます。
そこで、社会にとってスマートプラス少短が存在意義を持つために、保険金という金銭価値以外の価値も届けていく必要があります。それが、お客様の暮らしに何かしら「ゼロ→プラス」の価値を届けることだと考えています。
この「お金のマイナスを補填するだけでなく、何かしらお客様の生活にとって+(プラス)をもたらす保険」は、「お客様が+(プラス)に向かう行動を後押しする保険」と言い換えてもいいと思っています。保険によって何かしらの不安が取り除かれることで、新しい行動を後押しするということです。
「保険+(プラス)」の具体例
最後に、スマートプラス少短の商品を例に、具体的にどんな行動を後押ししようとしているか?ご紹介します。
■第一弾商品「母子保険はぐ」
妊娠~子育て女性向けの「母子保険はぐ」では、妊婦さん自身だけでなく、パートナーや周囲の方も含めて、「妊婦さんの身体をいたわりサポートする」という行動を後押ししたいと思っています。例えば、妊娠中に身体のトラブルがあって通院をしなければ行けない時に「保険があるから、バスや電車ではなくてタクシーで病院に行こう」といった形で、より安静な行動を選択してもらいたいと思っています。また、産後うつの保障を提供することで、産後うつのリスクについて知ってもらったり、「ちょっとおかしいかな?でも、まだ大丈夫かな」という状態の時に「保険もあるんだし受診してみたら?」と早めの受診を促したりするきっかけをつくりたいと考えています。
■第二弾商品「サービス組み込み用 キャンセル保険」
「サービス組み込み用 キャンセル保険」では、旅行やイベントなどの予約キャンセル料への不安を取り除くことで、予約ひいては新しい体験や思い出づくりの後押しをしたいと思っています。例えば、小さいお子様がいて「子供はいつ体調を崩すかわからないので予約キャンセル不安がある。キャンセル料は大きな痛手なので、予約をやめようかな…」と思っている方に、保険に加入いただくことで、キャンセル料負担の不安なく予約をしてもらいたいと考えています。
お知らせ
Finatextグループの保険チームはまだまだ小さな組織ですので、今なら守備範囲広く、ダイナミックな事業成長が経験できると思います。お客様との対話を通して保険の本質を追求した商品・オペレーションづくりをしたい方、ぜひ一度お話ししましょう。まずはカジュアル面談からでもご連絡をお待ちしております!
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