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【30代独身女 都内住宅購入記②】まずは情報収集 -「資産性」に踊らされる日々-

住宅は人生で一番大きな買い物
とはよく言ったもので、さあ家を買うぞ!でおいそれと決断できるものでも手に入るものでもない。
そもそも、当初は賃貸を考えていたことは購入記①で語った通りである。

なので、賃貸でも全然よいのでは?という気持ちもまだどこかにあって、所謂「賃貸 vs 持ち家論争」には心をぶんぶん揺さぶられた。

このままではぐるぐると考えるだけで時間が過ぎてしまうと思い、まず本やYouTubeを通して「家を購入するに当たってどういうことを考えないといけないのか」ということをなんとなく学び始めた。

こういう「自分の中に知識の蓄積がない。全く答えが出てこない。」という時に私は本やYouTubeで基本のキや様々な議論を見てから自分の身の振り方を考えるようにしていて、今回もその例に倣った。

皆が口をそろえて言う「資産性の高い物件」なんてとても買えない

まずはお手軽なYouTubeで「マンション購入」と検索してみた。
(腐っても女性の1人暮らしなので、住宅を購入するのであればやはりセキュリティ面に軍配の上がるマンションだろうなと何となく思っていた。)

すると、多くのYouTube動画の出演者はこんなことを言う。

■購入した家を終の棲家にするという考えはもう古い!リセールバリューを意識して資産性の高い物件を購入すべし!
■1に立地、2に立地、3・4を飛ばして5に立地!
■都心3区(港区・千代田区・中央区)かせめて都心6区(都心3区+文京区・新宿区・渋谷区)に買え!
■とにかく駅近!5分以内、せめて7分以内!
■郊外に買うくらいなら背伸びして都心駅近!
■最も資産性が担保できるのは築20年程度!最低限は新耐震基準!
■あとあと60㎡前後!せめて住宅ローン減税が適用になる50㎡以上!

そして私はSUUMOの中古マンションを探す画面に素直にこうチェックを入れた。

「えーっと都心6区でー駅徒歩5分以内でー50㎡以上でー築20年以内!」

そして即座にこう思った。

たっけぇ・・・。むり・・・。

普通に無理だった。平然と1億円超の物件が並び、下手をすると数億・数十億単位の物件まであった。物件詳細を開いてみる気にもならない。

しかし、駅からの距離やエリアを変えるとちらほらと数千万円の物件が出てくる。
「ローンシミュレーション」のボタンで開く画面に並ぶ数値を見ていると、何となく払えそうな気もしてくる。
(SUUMOやアットホームなどのポータルサイトでは、ざっくりとしたローンシミュレーションができるようになっていて、その物件の管理費や修繕積立金も含めて、月々の支払目安を算出してくれる)

ただ、皆して言う「資産性の高い物件」の条件からはどんどん離れていく。わがままではあるが、23区内とは言え訪れることは愚か聞いたこともない駅の物件に積極的に問い合わせてみようという気にもなれなかった。

そしてまたエリアを都心6区に絞り、駅が近く、築年数もそこまで古くない物件を調べる。
そして予算のキャップを設定してみる。
まずは年収の7倍…ほとんど無い。8倍…9倍…9倍までなら選択肢も増えるし何とか払えるかな…いやでも…。
でもでも最近は50年ローンもあると言うし、返済期間を延ばせば「背伸びをしてでも資産性の高い物件を買え!」が達成できるよね…。

駅徒歩5分じゃなくて7分だとどうなるかな…。10分は…?メジャーでない駅を起点にした徒歩3分より、駅までは徒歩10分だけど赤坂だの豊洲だの表参道だのネームバリューのある駅が最寄りである方が"資産性"は高いのでは…?

などという逡巡を繰り返し、気が付くと私は「資産性が高いけど住み心地もよくて普通の会社員でも無理なくローンを払える物件」を見つけるためにSUUMOの条件を微調整し続けるマシーンと化していた。

今ならわかる。「資産性が高いけど住み心地もよくて普通の会社員でも無理なくローンを払える物件」なんて存在しない。
もう一度言うが、存在しないのである。

ただ、この「資産性の高さを意識せよ」という言葉に踊らされてしまって、しばらくは条件微調整マシーンから抜け出せなかった。

条件微調整マシーン、不動産会社に問い合わせてみる

条件の微調整に苦しんでいた私だが、自分だけではとても埒があかないと感じた。
そこで、SUUMOで時折出てきた口コミが良さそうで、提携銀行の住宅ローン金利の低さを謳っている不動産会社に問い合わせを行った。
とにかくまずは相談から、と思ったのである。

不動産会社の問い合わせフォームに希望しているエリアや条件を打ち込んで送信すると、ものの数分で電話がかかってきて、あれよあれよと言う間に「まずは面談をしてみましょう」という話になった。

余談だが、なかなかに朝早い時間の反応だった。一般的な始業時間の2-3時間は前である。本当に余計なお世話だが、彼がきちんと休息や睡眠をとれているのか心配してしまった。

さて、そのあとの話はまた次回にしたいと思う。

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